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木ノ下歌舞伎「勧進帳」2026年1月のニューヨーク公演を皮切りに北米ツアー実施

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東京芸術祭 2023 東京芸術劇場 Presents 木ノ下歌舞伎「勧進帳」より。(撮影:細野晋司)

木ノ下歌舞伎「勧進帳」の北米ツアーが決定。来年1月8日から11日まで行われるアメリカ・ニューヨークのジャパン・ソサエティ公演を皮切りに、サウスカロライナ州グリーンビルやテキサス州ヒューストンを巡る。

木ノ下歌舞伎の代表作の一つ「勧進帳」は、木ノ下裕一が監修・補綴、KUNIOの杉原邦生が演出・美術を手がけ、2010年に初演、2016年にリクリエートされた。これまで国内11都市で上演されてきたほか、2018年には「ジャポニスム2018」のプログラムとしてフランス・パリのポンピドゥー・センターで公演が行われた。

今回は、ジャパン・ソサエティからの招聘により、初の北米ツアーが実施される。また本作は、実験演劇の国際フェスティバル「Under the Radar Festival」のプログラムにもラインナップされている。出演者にはリー5世、坂口涼太郎、高山のえみ、岡野康弘、亀島一徳、重岡漠、大柿友哉が名を連ねた。

木ノ下裕一コメント

2016年に「勧進帳」のリクリエーション版を作ってから今日まで、「この作品はいつかアメリカ公演したいね、たとえばニューヨークとか」と座組内でたびたび話題に上がってきました。この度、ありがたいことに北米ツアーが実現する運びになりました。
現在の国際情勢を見渡しても、国家・宗教同士の争いや、理不尽な虐殺が絶えず、「分断」という言葉が生易しいものに思えるくらいの惨状を、私たちは日々目にします。
日本も例外ではありません。くしくも戦後80年の節目の年に、歴史修正主義が幅をきかせ、近視眼的な排外の理論が一定の支持を得るようになろうとは、「勧進帳」を作った9年前には想像だにしませんでした。
私たちは「勧進帳」を、“ボーダーライン”というテーマで読み解き直しているわけですが、現在のアメリカで、それがどのように伝わるか(あるいは、なにが伝わらないか)に注視しながら、ツアーに臨みたいと思っています。
この公演が、「共生すること」について考える、ささやかな、それでいて得難い、きっかけになることを願ってやみません。

杉原邦生コメント

木ノ下歌舞伎「勧進帳」が2018年のフランス・パリ公演に続き、2度目の海外公演を行うことになりました。しかも今回は、個人的に念願だったニューヨークでの公演を含む北米ツアーです。
2010年に初演し、2016年にリクリエーションしたこの作品が、パリに続いて、まさかニューヨークでも上演する機会をいただけるなんて、夢にも思って......いたような気がします、実は(笑)。“ボーダーライン”をテーマに据えたキノカブ版「勧進帳」は、日本という国を超えてなお、観る者へそのメッセージを届けることができると、共に作品をつくり上げた誰もがどこかで確信していたんじゃないかと思うからです。
しかしながら、当然、海外公演は多くの人の協力なくして絶対に実現できません。今回の公演の実現にあたり力を尽くしてくださった(くださっている)すべての方々への最大級の感謝を胸に、ニューヨークをはじめとする各都市で丁寧に届けていきたいと思います。
どうか応援よろしくお願いします。

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