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東西の落語家が一同に揃う「博多・天神落語まつり」、19回目の開催

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2007年から毎年開催され、福岡の秋の風物詩として親しまれる三遊亭円楽名誉プロデュース『第19回博多・天神落語まつり』。今年も10月31日(金)から11月3日(月・祝)まで福岡各地の4会場で開催される。

その記者発表が落語まつりのプレイベント『秋まで待てない落語会』の開演前に開かれ、現プロデューサーである林家たい平と、柳家喬太郎、春風亭一之輔、蝶花楼桃花、月亭方正が登壇。今回の記者発表は落語会の観客は見学が可能。落語家たちが揃って登場すると、客席からは大きな拍手が起きた。

―19回目の開催を前に、まずは今のお気持ちをお聞かせください。

たい平「第1回から六代目三遊亭円楽師匠の横について、この『博多・天神落語まつり』を見させて頂いてきました。本来であればここに六代目がいて、節目の20回も一番楽しみにしていたはずだと思います。しかしながら天国に旅立たれてしまいました。その始めた時の思いと意志を我々全員が受け継いで、そしてこの博多の街を明るく元気に笑顔にさせて頂くために、今年も『博多・天神落語まつり』を開催します。お客様もそうかもしれませんが、我々落語家もとても楽しみにしているお祭りでございます。そんなお祭り気分をお客様と共有できればとても嬉しい。そんなふうに考えて、今回もプログラムを組ませて頂きました。どうぞよろしくお願いいたします」

喬太郎「たい平師匠もおっしゃっていた通りで、お祭りでございます。とにかく楽屋が楽しいですよね、今日で言えば方正師匠。普段はなかなかお目にかかれない方ともお話ができる。そのコミュニケーションの楽しさがそのまんま高座に表れれば嬉しいなと思っております。今年も楽しみに伺いますので、よろしくお願いいたします」

一之輔「私は初めての出演が2012年で、自分が真打になった時に『春風亭一之輔 真打昇進披露の会』(春風亭小朝、三遊亭好楽、林家木久扇、春風亭一朝、春風亭一之輔)というものをやらせて頂きました。こんなに大勢の大阪の噺家さんにお会いするのはなかなかない機会ですごく勉強になりまして。それからは先輩方と、大阪の上方の噺家の皆さんの話を聞けるのが楽しみで。勉強第一ですから!(笑)初めて落語を聴く方にも常連さんにも、全員が楽しめるプログラムをたい平師匠が組んでくれたと思いますので、お待ちいたしております」

桃花「私は真打になって3年でございまして今回3回目の出演ですが、実は前座修行をしている時からこの会に携わらせて頂いておりまして、「いつかいつか」と夢見ていて。こんな面白いおじいさん、おっさんがいる中に(笑)、入れて頂けたというのは光栄でございます。一緒に楽しんでください」

方正「『落語まつり』は東西のスーパースターが集まる夢のような落語会で、そこに参加させて頂いてるというだけでも本当に嬉しくて、僕はめちゃくちゃ意気込んでます!めちゃくちゃウケたいです!!(笑) 一昨年『金玉医者』というネタをやったんですが、もうごりごりにスベりまして。自分でも引くくらいスベって、打ち上げにも参加できなかったんです。一人でホテルで、気が付いたら朝になってたというぐらいで。もうあんな思いは二度と嫌なので!ええ……頑張ります」

たい平「『金玉医者』は新聞とかに書きづらいでしょう」

方正「じゃあ『ゴールデンボール』」で!『ゴールデンボールドクター』でお願いします。絶対お願いします!」

一之輔「ここでもスベッてるじゃないですか」

一同 (笑)

―(客席のキッズより)小学校2年生です。一之輔さんと喬太郎さんの好きな食べ物はなんですか?

桃花「おふたりだけでいいのかな?」

キッズ「はい」

一同 (笑)

喬太郎「喬太郎さんはあんぱんと牛乳が好きです」

一之輔「一之輔さんは地元の野田のホワイト餃子というものが大好きです。よかったら差し入れにください。ありがとね」

―(記者より)今年のプログラムのポイントを教えてください。

たい平「『博多・天神落語まつり』は今回も『三遊亭円楽名誉プロデュース』という冠を頂いております。円楽師匠はずっと旅から旅への仕事でしたけれども、いつも必ず(プログラム案を)持ち歩いて、ああだこうだ、この人を前にしたほうがいい、この人をトリに持っていこうって楽しそうに考えられてたのを横で見ていました。なので僕の頭の中には、円楽師匠がプロデュースをしたらどうなるだろう?ということが常にあります。円楽師匠は『自分がお客になったらどんなものを見てみたいかを実現させるんだ』と言っていました。僕も落語家でありながら、いち落語ファンでもありますので、ファンが見てみたい組み合わせを実現できていると思っています。それに野球の打席と同じで、出る順番も大事ですよね。誰が最初に出て、方正さんがスベッて……」

方正「いやほんまにスベりそうですわ、そんなん言ったら!」

一同 (笑)

たい平「例えの話ね(笑)。そこでリカバリーするとか、輪をかけてどんどん面白くなっていく楽しさとか。そういうのをお客様の立場に立って、そして円楽師匠の大きな頭の中を常に具現化させるという作業をさせて頂きました」

―19年も続くこの『落語まつり』の歴史のすごさや、過去に印象的な思い出もお聞かせください。

たい平「円楽師匠が第1回を始めた時は54歳でした。僕は現在60歳です。54歳でこれだけの祭りを始めた円楽師匠の凄さというのを、改めて感じています。幅広い人脈とかその人間性とか、落語に向き合う気持ちとか、そういうものがあったからこそのもの。「皆でここに集まって、楽しい会をやろうじゃないか」と言ったあの円楽師匠の、54歳のパワーをいま改めて感じています。
途中、『博多・天神落語まつり』の間際に五代目の円楽師匠が亡くなるということもありました。そんな時にやっていいのかと思いましたが、その時も六代目円楽師匠が『うちの師匠はこの祭りを喜んでるからやめたらだめだ』と言って実行しました。それからコロナ禍でも『テストの回答用紙に怖がって誰も何も書かないよりは、自分の答えを書く。お客様からバツをもらうかマルをもらうか、それをやってみないとわからない」と言われていて。その時の円楽師匠はかっこよかったです。
そして去年、石川県の能登の地震の義援金を集めるために僕はロビーに立たせて頂きました。その時に本当にたくさんのお客さんから「楽しみにしてるから毎年続けてください、やめないでください」と言って頂いて。最初に創り上げたものが、少しずつ積み重なっていく凄さと強さを、19回目にして改めて感じています。ぜひこのお祭りに遊びにいらしてください」

博多・天神落語まつり

■チケット情報
https://w.pia.jp/t/rakugomatsuri/

10月31日(金)~11月3日(月・祝)
FFGホール/西鉄ホール/JR九州ホール/J:COM北九州芸術劇場中劇場

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