二宮和也の主演作「8番出口」NEONによる北米配給が決定、海外映画祭にも続々出品
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映画「8番出口」ポスタービジュアル
二宮和也が主演する映画「8番出口」が、「パラサイト 半地下の家族」「ANORA アノーラ」を手がけた配給会社・NEONによって北米配給されることが決定。あわせて第50回トロント国際映画祭、第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭へ出品されることもわかった。
同名ゲームを川村元気が映画化した「8番出口」では、地下鉄の白い地下通路に閉じ込められた主人公が、次々と現れる不可解な“異変”を見つけ、ループする無限回廊から脱出を試みるさまが描かれる。二宮が出口を求める“迷う男”を演じ、小松菜奈が“ある女”役、河内大和がスーツ姿の“歩く男”役で出演。5月には第78回カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門で上映された。
現地時間9月4日からカナダで行われるトロント映画祭では、ストーリー性や芸術性に優れた長編映画を対象に、国際映画祭で高い評価を受けた作品や、才能あふれる監督の注目作品などを紹介するセンターピース部門に選出。映画祭ディレクターは「鋭い政治的、社会的な視点を持ちながら、本作は現代社会の無関心や、スマホ画面に麻痺して環境から切り離された世界で自らの責任に立ち向かう勇気を映し出しております。これはまさに、精神の冒険です」と本作を評している。
スペインで現地時間10月9日から催されるシッチェス・カタロニア映画祭は、ホラー、ファンタジー、SF、アニメーションなどのジャンル映画に特化した世界3大ファンタスティック映画祭の1つ。コンペティション部門に選ばれた「8番出口」について、映画祭ディレクターは「新たな物語の道を開拓している映画です。ゲームからの影響を取り入れつつも、映画的な構成と独自のビジュアルアプローチに到達しています」とコメントを寄せた。
「8番出口」は8月29日より全国で公開。「連続ドラマW 災」の平瀬謙太朗が川村と脚本を執筆し、浅沼成、花瀬琴音もキャストに名を連ねた。
トロント国際映画祭ディレクター コメント
「8番出口」は唯一無二の視覚体験を提供してくれる作品です。意図的に繰り返されるゲームプレイに基づいて、これまでで最も優れたビデオゲームの映画化と言っても過言でもないでしょう。
本作はその繰り返しを、驚くべき創作性で昇華させています。主人公は閉鎖的で非現実性に満ちた地下鉄の通路をループしながら巡ることにより、疎外感と孤立を表現していきます。
川村元気監督は原作に忠実でありながらも、そこに斬新な創造性と大胆さを吹き込みました。これは本当に驚異的です。私が「8番出口」を観た瞬間に、もう一度観たくなり、この体験をできるだけ多くの人に共有したいと思いました。
この反復的なデザインを生かすことで、本作は単調さを心理的な冒険へと変貌させます。欲望と不安が次第に真実の断片へと収束していく、無意識への降下の物語です。
鋭い政治的、社会的な視点を持ちながら、本作は現代社会の無関心や、スマホ画面に麻痺して環境から切り離された世界で自らの責任に立ち向かう勇気を映し出しております。これはまさに、精神の冒険です。
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