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「海辺へ行く道」原田琥之佑が猫に嫉妬、高良健吾・唐田えりからは監督の魅力語る

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「海辺へ行く道」公開記念舞台挨拶の様子

映画「海辺へ行く道」の公開記念舞台挨拶が本日8月30日に東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの原田琥之佑、高良健吾、唐田えりか、菅原小春、蒼井旬、中須翔真、山﨑七海、新津ちせ、宮藤官九郎、坂井真紀、監督の横浜聡子が登壇した。

三好銀の同名マンガを実写化した本作は、アーティストの移住支援をうたう海辺の街を舞台に、14歳の美術部員・奏介と仲間たちの夏休みを描いた物語。ものづくりに夢中な奏介のもとに、あやしげな大人から不思議な依頼が次々と舞い込む。原田が奏介を演じた。

原田は絵を描くシーンについて「奏介は描きながら考えるタイプかなと思い演じていました。ラストシーンは僕よりも猫に対する演出のほうが多くて、ちょっと悔しかったです(笑)」と回想。奏介の美術部の先輩・テルオ役の蒼井は「テルオはいろんな視点から見ることのできるキャラクター。奏介にとっては憧れの先輩ですし、妹からは変なお兄ちゃん、大人からはふざけた少年だと思われている。彼の二面性、三面性をどう表現しようかと考えていました」と振り返る。

新聞部・平井役の山﨑は「私は平井のような明るいタイプではないのですが、正義感があるところや、いろいろなものに興味を持つところに共感しました」とコメント。テルオの妹・加奈役の新津は「(加奈は)才能のままに創作をしている男子たちに怒っていますが、同時にうらやましい気持ちがあると監督と話しました。お菓子を食べるシーンは、そんなむしゃくしゃした気持ちを意識しました」と述懐する。横浜は「子供たち同士で仲良くなったほうが成長すると思っているので、子供たちとはある程度距離を取るようにしていました。彼らは見事に自分たちで絆を深めてくれたので、いい形で映っていると思います」と太鼓判を押した。

高良は「横浜さんの作品は“ジャンル・横浜聡子さん”と言えると思います。その世界に自分が役として存在できたことがうれしかったです」と口にする。また演じた包丁売りの男・高岡の“胡散臭さ”をどう表現したかと尋ねられると、高良は「どうだろう……あんまり意識していなかったので、僕から出てきているのかも」とほほえんだ。唐田は「横浜さんが撮る子供たちの顔が好きです。子供が子供として写っている気がします」と言及。横浜から「(唐田演じる)ヨーコの(サンバイザーの)長いツバが(中須演じる)立花のおでこにぶつかるシーンがあるのですが、狙ったんですか?」と質問されると、唐田は「ちょっと、狙いました(笑)」と明かす。中須が「びっくりしました。イテッみたいな」と率直な感想を話すと、原田が「でも、ちょっとうれしそうだったじゃん」と指摘し、会場は笑いに包まれた。

菅原は「私は普段踊りをしているので、動きのある役をいただくことが多いんです。横浜さんは借金取りの役をくださって、それがうれしかった。横浜さんはラブリーでユーモアのある方。横浜さん自身の細胞が映画になっていて、大好きです」と伝える。宮藤は自身の役写真を指し「現場ではずっとこの姿(ウェットスーツ)なんです。海に入って『海から上がってきてください』『海に帰ってください』って言われる。基本的に水中にいました(笑)」と発言し笑いを誘った。坂井は「横浜さんの作品は優しくて、温かくて、静かな狂気が潜んでいる。静かなカリスマって感じです」と横浜をたたえる。

最後に原田は「この作品の魅力は子供たちより大人がはしゃいでるところだと思います。小豆島のきれいなロケーションがあっての映画だと思います。自分の新たな代表作が増えたと思い、とてもうれしいです」、横浜は「個性豊かな登場人物の中で、主人公の奏介がどう見えるのか心配したときもありました。でも昨日改めて作品を観たら、原田くんが皆さんの間をうまく泳ぎ渡って、向こう岸にたどり着いていました。本当に素晴らしかったです」と言葉をつなぎ、イベントを締めた。

「海辺へ行く道」は全国で公開中。

©2025 映画「海辺へ行く道」製作委員会