四角のガタガタした渦を渦巻かせよう、安田章大ら出演「アリババ」「愛の乞食」開幕
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「愛の乞食」より。(撮影:細野晋司)
安田章大(SUPER EIGHT)が主演するBunkamura Production 2025「アリババ」「愛の乞食」が、本日8月31日に東京・世田谷パブリックシアターにて開幕した。
本公演は、唐十郎の2つの戯曲「アリババ」「愛の乞食」を全編関西弁で連続上演するもの。脚色・演出を金守珍が担い、出演者には安田のほか、壮一帆、伊東蒼、彦摩呂、福田転球、金、温水洋一、伊原剛志、風間杜夫らが名を連ねた。
囲み取材で安田は「何回演じてみてもいろいろな演じ方が見えてくるのが唐さんの戯曲の深さです。各所から集まったキャストに、紫テント新宿梁山泊のキャストもいて、エネルギーが混ざっている舞台です。唐さんが生前に仰っていた『丸の渦ではなく四角のガタガタした渦を渦巻かせよう』ということを、ぜひ体験していただければと思います」と話す。
壮は「初めてとなります唐十郎さんの作品、すでに私がどっぷりこの世界に浸かっております。千秋楽まで新鮮な気持ちでがんばりたいと思います」、伊東は「とても緊張しているのですが、何よりもまずは自分が常に楽しんで、唐さんの書かれた世界の中でどれだけ自由に遊べるかをがんばって、皆さんにも楽しんでいただければと思います」とコメント。
唐の作品が好きでテント芝居を観劇してきたという彦摩呂は「今回初めて唐さんの作品に参加してみて、毎日の稽古が楽しくその楽しさが客席にも伝われば良いなと思っています! エンタメのフルコースです! ぜひお腹を空かせてお越しください!(笑)」、福田は「キャストの年齢層が大変高いのでみんなで労わり合いながら公演を最後まで駆け抜けられたらと思っています」と、それぞれ観客にメッセージを送る。
金は「今作は全編関西弁での上演です。2年前に上演した『少女都市からの呼び声』で、安田くんがセリフを関西弁にして感情を作ってから標準語に戻していると聞き、そこで思い切って関西弁でお芝居している安田くんを観たいと思ったんです。そして関西弁の持つユーモアさに驚きました。思いっきり笑える楽しい芝居に置きかえて、エンターテイメントにしたいと思います」と述べた。
また唐の作品に初参加する温水は「私が馬に乗るシーンがありまして、稽古では苦労しましたが、ようやく形になりました。ぜひ劇場でご覧ください」とアピール。同じく初参加の伊原は「金さんに『唐さんがまるであて書きしたかのようなキャストに恵まれた』と仰っていただいたので、その期待に応えたいと思います」と意気込む。さらに風間は「金さんと出会ってから唐作品はテント芝居も含めて6作品目の出演ですが、個性豊かな新しいメンバーと一緒にできてとにかく楽しいです」と語った。
上演時間は休憩20分を含む2時間55分。東京公演は9月21日まで行われ、その後本作は9月27・28日に福岡・J:COM北九州芸術劇場 大ホール、10月5日から13日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、18・19日に愛知・東海市芸術劇場 大ホールでも上演される。
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