男木島で行われたきゅうかくうしお新作のダイジェスト映像公開、森山未來コメントも
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瀬戸内国際芸術祭2025参加作品 きゅうかくうしお「素晴らしい偶然をむすんで」瀬戸内国際芸術祭2025 3日目の様子。(Photo: Shintaro Miyawaki)
8月8日から10日まで香川・男木島で上演された、きゅうかくうしお「素晴らしい偶然をむすんで」のダイジェスト映像が公開された。
きゅうかくうしおは、“踊り子”の辻本知彦と森山未來が2010年に立ち上げたユニット。本公演は、「瀬戸内国際芸術祭2025」参加作品で、男木島で2年に一度開催される大祭の“休催年”に行う新作パフォーマンスで、辻本、森山のほか音楽に東郷清丸が参加した。
初日の8日は男木島の玄関口である男木港に面して建つ恵比寿神社を舞台に、マレビトであるきゅうかくうしおが降り立つ様を披露。2日目の9日は高松行きの最終フェリーが出航したあと、島にゆかりのあるスポットを島民ときゅうかくうしおがめぐった。最終日の10日は、家々を訪ね歩き厄を払う“村まわり”に着想を得て、きゅうかくうしおが島内を練り歩き、最後は男木島の海へオリジナルの担ぎものを奉納した。
森山は「高松港からフェリーで40分。瀬戸内海に浮かぶ男木島は、夏の祭りを隔年で開催しています。きゅうかくうしおは、祭りの休催年に3日間のパフォーマンスを島民の皆さんと共に行いました。男木島大祭の構造や時間軸を踏襲したパフォーマンスなので、3日間の開催でしたが、内容は3日間全く違います。そもそも祭りとはその土地に住む人々によって立ち上げられ、その土地の人々のために開催されるもの。その意図を汲み、主に島民の皆さんに向けたパフォーマンスとして制作された今作は、鑑賞者が3日間の全貌を把握することはほぼ不可能でした。今回制作されたダイジェスト映像が、少しでも内容を知っていただくための一助になれば」とコメント。
また「島民の皆さまのご協力なくしてはこの企画は成り立たず、皆さんとのコミュニケーションによって紡がれていったプロセスそのものが作品だったとも言えます。素晴らしい偶然をむすんでくれた男木島のみなさん、東郷清丸さん、関わってくれた全てのみなさん、そしてきゅうかくうしおのみんなに、重ねて心からの感謝を。今でも照りつける日差しと空と海、望む瀬戸内の島々、男木島のみなさんの顔、響く祭囃子が、五感に焼き付いています」と公演を振り返った。
なおきゅうかくうしおの公式オンラインショップでは「素晴らしい偶然をむすんで」関連グッズが販売中だ。
瀬戸内国際芸術祭2025参加作品 きゅうかくうしお「素晴らしい偶然をむすんで」
2025年8月8日(金)~10日(日)※公演終了
香川県 男木漁港周辺
出演
踊り子:辻本知彦、森山未來
音楽:東郷清丸
※辻本知彦の「辻」は一点しんにょうが正式表記。