片岡愛之助ら出演、パワーアップした新作歌舞伎「流白浪燦星」南座で開幕
ステージ
ニュース

松竹創業百三十周年「流白浪燦星」より。
松竹創業百三十周年「流白浪燦星」が、本日9月2日に京都・南座で開幕した。
戸部和久が脚本・演出を手がける「流白浪燦星」は、モンキー・パンチの「ルパン三世」を原作にした新作歌舞伎。2023年12月に東京・新橋演舞場で初演され、このたび南座で再演される。出演者には、流白浪燦星(ルパン三世)役の片岡愛之助、石川五右衛門(石川五ェ門)役の尾上右近、次元大介役の市川笑三郎、峰不二子役の市川笑也、銭形刑部(銭形警部)役の市川中車が名を連ねた。
昨日1日に行われた囲み取材に出席した愛之助は「今回新しくなったところ、パワーアップしたところがありますし、南座ならではの演出もございますので、そこを楽しんでもらえればと思います。そして、映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』で私が声を演じたシリーズ最強の敵、ムオムが今回南座の舞台にも登場し、私が流白浪燦星(ルパン三世)と2役を勤めさせていただきます。一丸となって千秋楽まで全力で勤めたいと思います」とコメント。
右近は「前回の『流白浪燦星』で尾上松也さんが演じられた石川五右衛門(石川五ェ門)を土台にしながら、自分なりの表現にしていきたいなと思います。五右衛門は時代がかったキャラクターなので、この『流白浪燦星』は新しい作品ではありますが、その中で改めて古風な雰囲気を意識しながら演じております。この五右衛門で、前回よりも一層盛り上げていけるように精一杯勤めさせていただきます」と意気込みを語り、笑三郎は「今回は物語の舞台である京都での上演で、ご当地の皆様に喜んでもらえるのではないかと思います。新しい面白さも随所にちりばめられておりますので、ぜひ楽しんでご覧ください。次元はルパンに対していわゆる女房役のような立場ですが、私が普段勤めている女方での息遣いを次元大介というキャラクターに落とし込んで、さらにパワーアップできたらと思いながら勤めてまいります」と抱負を述べる。
笑也は「まだまだ外は暑いです。避暑もかねて劇場に入って、涼んでもらいながらルパンをお楽しみいただければと思います。峰不二子という人物は、最後までどっちの味方なのかわからないような、謎めいた存在であり、また理想的な日本人女性でもあると思っています。この1人の女性のために男性たちが動いてしまうような、そんなキャラクターのあり方を追求したいです」と意欲を見せ、中車は「いつもルパンを追いかけているのに結局は捕まえられない、という銭形ならではの役柄に磨きをかけていきたいと思います。前回は冬の上演でしたが、今回はまだまだ残暑厳しい中での上演ということで、夏らしい演出も入っておりますので、お客様にはそこも楽しみにしていただきたいです。この暑い夏、劇場の中でも熱く演じていきたいと思っております」と明かした。
上演時間は休憩ありの約3時間40分。公演は9月26日まで。
%play_1858_v4%Ⓒモンキー・パンチ Ⓒ松竹