片岡仁左衛門・松本幸四郎が菅丞相勤める、秀山祭九月大歌舞伎「菅原伝授手習鑑」が開幕
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松竹創業百三十周年「秀山祭九月大歌舞伎」昼の部より、通し狂言「菅原伝授手習鑑」二幕目「筆法伝授」の様子。
松竹創業百三十周年「秀山祭九月大歌舞伎」が、昨日9月2日に東京・歌舞伎座で開幕した。
「秀山祭」は、松本幸四郎の曽祖父にあたる初世中村吉右衛門の功績を顕彰する公演。今回は、菅原道真(菅丞相)の太宰府流罪を題材にした「菅原伝授手習鑑」が通し上演される。本作は「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」と並ぶ歌舞伎の三大名作の1つだ。本公演では、昼の部で序幕「加茂堤」、二幕目「筆法伝授」、三幕目「道明寺」、夜の部で四幕目「車引」、五幕目「賀の祝」、六幕目「寺子屋」が、それぞれAプロ、Bプロの2通りの配役で披露される。
序幕「加茂堤」は悲劇の発端となる場面。醍醐天皇の弟・斎世親王の舎人の桜丸(中村歌昇、中村萬太郎)は、妻の八重(坂東新悟、中村種之助)と共に、天皇の病気平癒祈願に訪れた斎世親王(中村米吉、新悟)と、菅丞相の養女・苅屋姫(尾上左近、米吉)の恋仲を取り持つが……。
二幕目「筆法伝授」では、帝の命により秘伝の筆法を伝授するため館にこもった菅丞相(片岡仁左衛門、幸四郎)と、旧臣の武部源蔵(幸四郎、市川染五郎)を中心としたエピソードが展開。また三幕目「道明寺」では、藤原時平の陰謀で大宰府への流罪が決まった菅丞相(仁左衛門、幸四郎)の姿が描かれる。
四幕目「車引」には松王丸役の幸四郎、中村芝翫、梅王丸役の染五郎、尾上松緑、桜丸役の左近、中村錦之助、時平役の松本白鸚、河原崎権十郎らが登場。五幕目「賀の祝」では、かつて菅丞相に仕えた白太夫(中村又五郎、中村歌六)の70歳の誕生日に、梅王丸(中村橋之助、萬太郎)と春(種之助)、松王丸(歌昇、坂東彦三郎)と千代(新悟)、桜丸(中村時蔵、八代目尾上菊五郎)と八重(中村壱太郎、米吉)という三つ子の夫婦がそろい、賀の祝いを挙げる。
最後の六幕目「寺子屋」では、寺子屋を営む武部源蔵(幸四郎、染五郎)が、菅丞相の実子・菅秀才(中村秀乃介)をかくまっていることが時平方に露見してしまう。「その首を討て」と春藤玄蕃(坂東亀蔵、松本錦吾)に命じられると、源蔵は寺入りしたばかりの小太郎(中村種太郎)の首を松王丸(松緑、幸四郎)の前に差し出し……。
「秀山祭九月大歌舞伎」の公演は9月24日まで。
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