世紀の歌姫のラストシーンを見逃すな ナタリー・デセイ & フィリップ・カサール デュオ・リサイタル
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“世界最高の歌姫”のひとりとして、世界中のオペラファンを魅了してきたソプラノ歌手、ナタリー・デセイが、最後の日本ツアーを開催する。
モーツァルト『魔笛』の夜の女王&パミーナ、R.シュトラウス『アラベラ』のフィアカーミリ、『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ、『バラの騎士』のゾフィー。さらには、ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』のルチア、『連隊の娘』のマリーに、ヴェルディ『椿姫』のヴィオレッタ役などなど。オペラの素晴らしいシーンやアリアを、デセイの歌唱とともに楽しんできたファンにとっては寂しいことこの上なし。とはいえ、その最後の勇姿と絶世の歌唱を、自らの目と耳に焼き付けるべくコンサート会場に足を運びたい。
そしてこの最後の日本ツアーのために用意されたプログラムがまた素晴らしい。モーツァルト『フィガロの結婚』のオペラアリアを筆頭に、フランス人であるデセイが得意とするショーソンやラヴェル&プーランクのフランス歌曲。そして後半には近年デセイが力を注いでいるミュージカルナンバーが披露されることも嬉しい限り。まさに彼女が歩んできた道のりを辿るかのようなプログラムからは、デセイならではの“惜別の言葉”が感じられる。
2010年の出会い以来100回以上のステージをともにしてきたピアニスト、フィリップ・カサールとの共演による今回のコンサートは、長く記憶に残るステージとなるに違いない。
ナタリー・デセイ & フィリップ・カサール デュオ・リサイタル
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559944
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559943
11月2日(日)
神奈川県立音楽堂
11月6日(木)
東京オペラシティ コンサートホール
ナタリー・デセイ(ソプラノ)
世界有数のオペラハウスで活躍してきたフランスのソプラノ歌手。モーツァルトやR.シュトラウスの作品での名演に加え、フランス・オペラやベルカント作品でも高い評価を受け、『ランメルモールのルチア』ではゲルギエフ指揮での録音も話題となった。『椿姫』『連隊の娘』『マノン』など主要な役を世界各地で演じた他、指揮者アイムとはヘンデル作品にも取り組んだ。ミシェル・ルグランとのコラボレーションの他、近年はピアニストのフィリップ・カッサールとは120回を超えるリサイタル活動を行っており、2025年には引退ツアーを記念した「渡り鳥」をリリース。デセイには、ウィーン国立歌劇場より「宮廷歌手」の称号が授与れている。近年は演劇、ミュージカル分野でも活躍する。