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まもなく開幕! カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル『Ombres Portées/キャストシャドウ』で体感する現代サーカスの新境地

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カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル『キャストシャドウ』より  (c)Christophe Raynaud de Lage

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フランスの現代サーカス界において異彩を放つ演出家・振付家のラファエル・ボワテル。彼女が率いるカンパニー・ルーブリエが6年ぶりに東京・世田谷パブリックシアターへ登場する。言葉と肉体が交錯する現代サーカスの新境地を拓く舞台として熱い視線を集めている。

ラファエル・ボワテル

フランスを拠点に活躍するラファエル・ボワテル。2012年に彼女を中心に設立されたカンパニー・ルーブリエは、演劇、ダンス、音楽、映画といったさまざまな表現をボーダーレスに取り入れた“総合芸術”としての現代サーカスと、オリジナルの装置によって生み出される唯一無二のパフォーマンスで世界各国の観客を魅了。2019年の初来日公演『When Angels Fall/地上の天使たち』では、ディストピアと化した世界を舞台に、希望を求めて立ち上がろうとする人々の内なる強さを圧巻の空中パフォーマンスとともに力強く描き出した。その後ボワテルは、2021年にフランス国立サーカスアートセンター(CNAC)の卒業公演のディレクターに抜擢、2024年にはパリ五輪・パラリンピックに向けた大規模文化プログラム「カルチュラル・オリンピアード(Cultural Olympiad)」 の一環として、 パレ・ロワイヤルを舞台にした 『ホライズン(Horizon) 』を発表。都市空間を活かした、身体表現による斬新な演出で世界的に注目された。

カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル『キャストシャドウ』より (c)Christophe Raynaud de Lage

記憶に新しいのは、2021年、また2023年に世田谷パブリックシアターにて上演された、ボワテルと日本を拠点とするサーカスアーティストとの国際共同制作による『フィアース5』。伝統的なサーカスへのオマージュをもって多くの観客の心を捉えるとともに、サーカスの表現の可能性、その奥行きを強く印象付けた。その彼女が2021年に手がけた本作は、ラファエル自身が「私が思い描いた“総合芸術”としての舞台作品」と述べる意欲作だ。ここでは、これまでの彼女の作品にはなかった“言葉”が、ひとつの役割を担うという。

カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル『キャストシャドウ』より (c)Christophe Raynaud de Lage
カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル『キャストシャドウ』より (c)Pierre Planchenault

光と影が織りなす舞台空間の中で展開されるのは、秘密と不穏をまとった家族の物語。タイトルの『キャストシャドウ』とは、ビジュアル・アートにおいて、光を受けた物体によって別の物体の上に落ちる影を指す言葉だそう。ラファエルの最大の理解者であるトリスタン・ボドワンによる芸術的な照明と、アルチュール・ビゾンによる音楽の中で、パフォーマーたちが家族、秘密、変わりゆく運命を圧倒的な身体表現で体現する作品世界は、息をのむほどの美しさに満ちている。

エアリエルやアクロバットなどが散りばめられた迫力の身体表現が、言葉を持ち、どんなドラマを綴っていくのだろう。現代サーカスの新たな魅力、新たな可能性が垣間見える場となるかもしれない。

文:加藤智子


<公演情報>
世田谷アートタウン2025関連企画
カンパニー・ルーブリエ/ラファエル・ボワテル
『Ombres Portées/キャストシャドウ』

演出・振付:ラファエル・ボワテル
出演:カンパニー・ルーブリエ

2025年10月24日(金)〜26日(日)
会場:東京・世田谷パブリックシアター

チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2563038

公式サイト:
https://setagaya-pt.jp/stage/25028/

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