アンネ・ゾフィー・フォン・オッター　歴史に残るメゾソプラノの素晴らしさを堪能する

オペラなどにおいてヒロインを演じることの多いソプラノ歌手と比較すると、悪役や脇役を演じることの多いメゾソプラノ。しかしその深みのある歌声は、オペラ通や声楽ファンを魅了してやまない魅力を持っていることは間違いない。そのメゾソプラノ史上屈指の名歌手が来日するとなればこれは聴き逃がせない。

この公演に登場するスウェーデン出身のアンネ・ゾフィー・フォン・オッターこそは、同時代に体験できる最高の名歌手だ。カルロス・クライバーが指揮した伝説の名舞台のひとつ、R.シュトラウスの楽劇『ばらの騎士』でのスタイリッシュなオクタヴィアンを筆頭に、シャンゼリゼ劇場でのプーランクのオペラ『カルメル会修道女の対話』におけるクロワシー婦人に、バイエルン国立歌劇場でのモーツァルト『フィガロの結婚』におけるマルチェリーナなどなど、その美しい容姿と圧倒的な歌唱が、役の魅力を最大限に引き立ててきたことが思い出せる。

そのオッターがクリスマスシーズンの東京に降臨するのだ。コンサートのテーマは時節柄にぴったりの「クリスマス・ソングス」だけに、誰もが楽しめること間違いなし。深く美しい歌声に癒やされる時間となることだろう。

共演者には、ギターのファビアン・フレドリクソンと、ピアノのクリストフ・ベルナーが名を連ね、オッターの歌に寄り添った伴奏が楽しめる。公演のサブタイトルとして添えられた「清らかな声のともしびが冬の夜を照らす。クリスマスのための特別プログラム」の言葉に偽りなし。

アンネ・ゾフィー・フォン・オッター
クリスマス・ソングズ

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2561542

12月8日(月)　19:00
東京オペラシティ コンサートホール