”身近な存在をリアルに演じる 面白さと難しさ” 舞台『PROPS!』高本学インタビュー
ステージ
インタビュー
撮影:保坂萌
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すべて見る2025年12月4日(木)より舞台『PROPS!』が開幕となる。 漫才賞レース準決勝の舞台裏を支える人たちを描いた物語で、高本学が主演を務める。数々の2.5次元舞台で人気キャラクターを演じてきた高本だが、今回は<お笑い芸人のマネージャー>役だ。
今回の舞台は吉本興業とオフィスPSCが「餅は餅屋」を合言葉にそれぞれの得意分野を活かして共に大きな劇場を目指そうと立ち上げた「モチモチプロジェクト」の第1弾だという。 作・演出はPSC所属で演劇プロデュースユニット「ムシラセ」を主宰する保坂萌。 保坂萌がこれまで脚本で描いてきたテーマは「リアルな日常の中で積み重なるほんの少しの痛み、のような何か」。保坂の描く物語は、舞台や設定はその都度違えど、登場人物が交わす、たわいもない言葉のやりとりを浴びているうちに、「ほんの少しの痛み、のような何か」を観客の中に積み重ねていく。その「何か」を探る繊細な作劇も見事だが、台詞の中の「ことば」たちが、柔らかく降り積もる雪のように、静かに観客の肌に落ちて、じんわりと、優しく溶けてゆくような感覚がある。これはほかの劇作家にはない保坂独自の作風だ。
芸人も俳優も身近な人に愛されないとやっていけない
そんな保坂作品に初参加で初主演することになった高本は 「座組の雰囲気にもよりますが、僕は『主人公として生きていく』というのを大切にしていて、主演だからといって特別なことをやろうと思わないようにしています。意気込んでしまうと、変に空回りをして、皆さんにやりづらいと思われてもいけないですし。肩肘張らず、一生懸命演じて、その姿を見てもらって、いい影響を与えられたらと」 と、自身の主演作品でのスタンスを語る。
これまでどんな作品に対しても真面目に、誠実に役に向き合ってきた高本だが、今回の役については新たな気付きを得る面白さと同時に、難しさも感じているという。
「僕自身がタレント側、表に立って人に見てもらう仕事をしているからこそ、マネージャーさんやスタッフさんの愛を日々、体感しています。役として裏方のマネージャーとしての感情を作るのは難しいものだなと思いました。脚本を読んでも、稽古していても、新しい発見が常にあります」
普段から接している、身近な人たちの気持ちや感情を知らなかったわけではない。むしろよく知っているからこそ、リアルな感情に近づけば近づくほど、自身の演技の〈今はいらないもの〉が気になってくるという。
「2.5次元舞台では、遠い客席にいるお客様に届ける、というのを大切にしているんですが、今回はそういったものを排除しないといけないんです。今まで大きく、遠くまで伝わるようにやってきたものを、今回は削ぎ落していくような作業をしています。歌やアクションやダンス、劇的なドラマがあるわけじゃないので、今まで培ってきた技術に寄らないようにするのが難しいですね。何かをやらないで、ただそこに〈いる〉ことが一番難しい」
稽古中、高本が演じる浦寺(うらじ)が、担当する芸人・大我(演:北乃颯希)に寄り沿うマネージャーとして、ただそこに〈いる〉時、不思議な感覚に陥ることがあるという。
「大我を見て『この人に全てを捧げよう』と思える瞬間があるんです。それを台詞として言っている瞬間、不思議な気持ちになるんですが、浦寺の感情を知る作業はすごく面白いです。俳優でも芸人でも、タレントを支える人がタレントに対して抱く愛がある。逆にタレントも身近な人に愛されないと、やっていけないんじゃないかな、と思います」

不器用に、まっすぐに仕事する姿を 見てもらえたら
担当するお笑いコンビの人生を賭けた賞レースの準決勝。コンビの片割れが会場に現れない、という状況で、浦寺はマネージャーとして今、何ができるのか? を考え続ける。 出番が迫る中、周囲には会社の上司に同僚、ライバルコンビのマネージャー、新人がそれぞれが好き勝手に〈仕事〉をする。浦寺の中に少しずつ名前のない「何か」が積み重なっていく――。
「浦寺は不器用なんですが、自分がこれと決めたことにまっすぐ突き進むことができる人なんです。その姿をお客様に見て頂きたいです。契約社員3年目で、自分の思い入れのあるコンビの一大事に対して、たくさんの想いを抱えているのですが、お客様も日常やお仕事で、浦寺の気持ちや状況にリンクするような想いがきっとあると思うんです。その中で浦寺がまっすぐに突き進む姿を見て、共感してもらったり、勇気づけられたり、頑張ろうと思ってもらえる作品だと思います。今日はいいものを観た、と思って劇場を後にしてもらいたいですね」
「PROPS」は直訳すると「小道具」であるが、「支え」や、「称賛」の意味があるという。年の瀬に、今年を頑張った自分を少しだけ褒めてもいいと思える時間を過ごすのも悪くない。
舞台『PROPS!』は12月4日(木)から8日(月)まで吉祥シアターにて、12月12日(金)から14日(日)、まで大阪扇町ミュージアムキューブ CUBE01にて上演。
撮影:保坂萌

〈公演情報〉
【公演タイトル】舞台『PROPS!』
【脚本・演出】保坂萌(ムシラセ)
【出演】
高本学
北乃颯希
九条ジョー
松田大輔
樋口みどりこ
菊池美里
福冨タカラ
高野渚
有薗芳記
【公演スケジュール】
<東京公演>
日程:2025年12月4日(木)~12月8日(月) 7公演
劇場:吉祥寺シアター(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-33-22)
オープニングネタ出演者:
12月4日(木)19:00 ネタ出演者:トータルテンボス
12月5日(金)19:00 ネタ出演者:ガクテンソク
12月6日(土)
13:00 ネタ出演者:EXIT
18:00★ネタ出演者:ナイチンゲールダンス
12月7日(日)
13:00 ネタ出演者:からし蓮根
18:00★ ネタ出演者:ケビンス
12月8日(月)
14:00 ネタ出演者:ロングコートダディ
★アフタートークあり
12月6日(土) 18:00公演 高本学・松田大輔・菊池美里・保坂萌
12月7日(日) 18:00公演 北乃颯希・九条ジョー・福冨タカラ・高野渚・保坂萌
<大阪公演>
日程:2025年12月12日(金)~12月14日(日) 5公演
劇場:扇町ミュージアムキューブCUBE01 (大阪府大阪市北区南扇町6-26)
事業名:扇町ミュージアムキューブ2025ラインナップ
提携:扇町ミュージアムキューブ協力:株式会社シアターワークショップ
12月12日(金)
14:00 ネタ出演者:9番街レトロ
19:00 ネタ出演者:ダブルヒガシ
12月13日(土)
13:00 ネタ出演者:フースーヤ
18:00★ネタ出演者:ジョックロック
12月14日(日)
13:00 ネタ出演者:豪快キャプテン
★アフタートークあり
12月13日(土) 18:00公演 高本学・北乃颯希・九条ジョー
・松田大輔・樋口みどりこ・保坂萌
※受付は開演の45分前、開場は開演の30分前となります
【チケット】一般発売中
【チケット料金】
●推し応援チケット10,000円(全席指定・税込)
<特典内容>
・推しソロブロマイド
・【PROPS!】社員証➕ストラップ
・【PROPS!】芸人ステッカー※全キャストステッカー
特典:キャストブロマイド+ステッカー+社員証
※特典は会場にてお渡しします。
※推し応援チケットは当日券での販売はございません。
※ネタ芸人の推し応援チケットはございません。
●前売:7,500円(全席指定・税込)
当日:7,800円(全席指定・税込)
チケットURL
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2563478
【舞台公式X】@props_stage
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