ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)日本公演まもなく 菅井円加の『ドン・キホーテ』全幕ゲスト出演も話題に
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『雪の女王』
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すべて見る150余年の歴史と伝統に育まれた名門劇場、ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)の日本公演が間もなく開幕、2024年1月の日本公演で世界初演されたヴィクトル・ヤレメンコ版『ジゼル』、アンデルセンの童話を原作とした人気作『雪の女王』、豪華ゲストとカンパニーの実力派スターたちの共演が実現する『ドン・キホーテ』の3演目で、年末年始の各地で日本の観客を魅了する。

150年以上の伝統を受け継ぐウクライナ国立バレエ。ボリショイ劇場、マリインスキー劇場とともに旧ソ連の名門劇場のひとつにかぞえられるキーウのウクライナ国立歌劇場のバレエ団として、古典の名作から、現代作品、オリジナル作品までと多彩なレパートリーを上演している。1972年以来、日本公演も頻繁に行ってきたが、2022年12月に芸術監督に就任した寺田宜弘のもと、長引く戦争の中でも意欲的に活動を続け、来日公演を重ねている。
2025年12月6日(土)に開幕する日本ツアー、前半に上演されるのは19世紀ロマンティック・バレエの傑作、『ジゼル』。恋人アルブレヒトの裏切りで命を落とし、深夜の森を群れて舞う精霊ウィリとなる村娘ジゼルの物語だが、日本から劇場に送られた義援金で新制作、舞台美術や衣裳も65年ぶりに一新されたという彼らの『ジゼル』。その感動は格別だ。ラストシーンは、伝統的な上演で見られるジゼルとアルブレヒトの永遠の別れではなく、ふたりがともに昇天し結ばれる演出。戦禍の中で、大切な人との別れを経験してきたウクライナの人々の思いが込められた、ドラマティックな幕切れが涙を誘う。

主演キャストはウクライナ国立バレエのスターたちが日替わりで競演するが、12月27日(土)の東京公演、17時30分開演の回では、ABT(アメリカン・バレエ・シアター)でプリンシパルとして活躍するクリスティーン・シェフチェンコがジゼル役を、またアルブレヒト役を英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのリース・クラークが演じることも注目される。


続いて上演されるのは、2016年にウクライナ国立バレエで誕生したオリジナル作品『雪の女王』。

少女ゲルダが、雪の女王にとらわれた幼馴染のカイを探しに旅に出る物語を、見応えある踊り、また多彩なキャラクターが活躍する美しいバレエに仕立て上げた。2022年の改訂により取り入れられた歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』の間奏曲や「スケーターズ・ワルツ」など耳に馴染みのある音楽も登場、4歳以上から入場可能なので、初めてのバレエ体験にもおすすめ。
さらに年明け2026年1月3日(土) の東京公演では、一日限りのスペシャルな『ドン・キホーテ』が上演される。スペイン・バルセロナを舞台に繰り広げられる、エネルギッシュで明るいバレエは、楽しくてハッピーな気持ちになれるバレエの代表格。この日の主役カップルは、今年ハンブルク・バレエからボストン・バレエへと移籍、新たなスタートを切った菅井円加と、彼女がハンブルクで長年パートナーを組んできたウクライナ出身のスター、アレクサンドル・トルーシュのふたり。

精確なテクニックと豊かな音楽性、常に真摯に役柄に向き合う彼女の踊りは、ジョン・ノイマイヤー作品はじめさまざまな役柄で観客を魅了、快活な娘キトリは彼女にぴったりの役柄だ。前回のウクライナ国立バレエの日本公演では、トルーシュとともに『ジゼル』に客演、その圧巻の演技で客席を夢中に。日本で初めて実現するふたりの全幕『ドン・キホーテ』はファン待望の舞台。ウクライナ国立バレエのソリストが総出演するスペシャルな公演に、期待が膨らむ。
なお、今回の日本公演はバレエ公演のみならず、ウクライナ国立歌劇場のオペラ公演、管弦楽団&合唱団の演奏会もあわせて、長期にわたる大規模ツアーとなる。12月20日(土)にはウクライナ国立歌劇場管弦楽団の演奏会「クリスマス・スペシャル・クラシックス」を東京で、またウクライナ国立歌劇場管弦楽団・合唱団による「第九&運命」を神奈川、東京、京都で実施する。さらに1月4日(日)〜18日(日)には、『アイーダ』、『トゥーランドット』のオペラ2演目を東京、群馬、茨城、新潟、石川、和歌山、愛知の各都市で上演、各地の劇場を多いに沸かせるだろう。
<公演情報>
ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)
『ジゼル』全2幕
音楽:A.アダン
原振付:J.コラーリ、J.ペロー、M.プティパ
改訂振付:V.ヤレメンコ
『雪の女王』全2幕
音楽:J.シュトラウス、P.マスカーニ、E.グリーグ、J.マスネ ほか
台本/音楽監督:A.レフヴィアシヴィリ、O.バクラン(H.アンデルセンの原作童話による)
振付:A.レフヴィアシヴィリ
『ドン・キホーテ』全3幕
音楽:L.ミンクス
原振付:M.プティパ、A.ゴルスキー、K.ゴレイゾフスキー
振付・演出:V.リトヴィノフ
【群馬公演】
2025年12月6日(土) 14:00
会場:昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【岩手公演】
2025年12月7日(日) 15:00
会場:盛岡市民文化ホール 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【宮城公演】
2025年12月9日(火) 18:30
会場:仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:クラフチェンコ&パスチューク
【秋田公演】
2025年12月10日(水) 18:30
会場:あきた芸術劇場ミルハス 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【茨城公演】
2025年12月11日(木) 18:30
会場:水戸市民会館 グロービスホール
『ジゼル』 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【千葉公演】
2025年12月12日(金) 18:30
会場:市川市文化会館 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:ミクルーハ&パスチューク
【神奈川公演】
2025年12月13日(土) 15:00
会場:茅ヶ崎市民文化会館 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【静岡公演】
2025年12月14日(日) 15:00
会場:アクトシティ浜松 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【山梨公演】
2025年12月16日(火) 18:30
会場:YCC 県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール) 大ホール
『ジゼル』 主演キャスト:ミクルーハ&パスチューク
【長野公演】
2025年12月17日(水) 18:30
会場:長野市芸術館 メインホール
『ジゼル』 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【神奈川公演】
2025年12月20日(土) 14:00
会場:相模女子大学グリーンホール 大ホール
『雪の女王』主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【東京公演】
2025年12月21日(日) 15:00
会場:東京国際フォーラム ホールA
『雪の女王』* 主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【京都公演】
2025年12月23日(火) 18:30
会場:ロームシアター京都 メインホール
『雪の女王』* 主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【兵庫】
2025年12月24日(水) 18:30
会場:神戸国際会館 こくさいホール
『雪の女王』* 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
【東京公演】
2025年12月27日(土) 13:00
会場:東京文化会館 大ホール
『ジゼル』* 主演キャスト:クラフチェンコ&スハルコフ
2025年12月27日(土) 17:30
会場:東京文化会館 大ホール
『ジゼル』* 主演キャスト:C.シェフチェンコ&クラーク
【埼玉公演】
2025年12月28日(日) 15:00
会場:ウェスタ川越 大ホール
『ジゼル』主演キャスト:ミクルーハ&オメリチェンコ
【東京公演】
2026年1月3日(土) 14:00
会場:東京国際フォーラム ホールA
『ドン・キホーテ』* 主演キャスト:菅井円加&トルーシュ
*の回のみオーケストラ演奏
指揮:ミコラ・ジャジューラ
管弦楽:ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
関連リンク
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2561680
公式サイト:
https://www.koransha.com/ballet/ukraine_ballet/
ウクライナ国立歌劇場(旧キエフ・オペラ):
https://www.koransha.com/ballet/ukraine_opera/
ウクライナ国立歌劇場管弦楽団&合唱団:
https://www.koransha.com/orch_chamber/daiku/
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