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崎山つばさ×近藤頌利 舞台『忠臣蔵』にかける熱き思いを語る【12月に明治座で上演】

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東京・明治座で上演される舞台『忠臣蔵』。元禄時代(1702年)に実際に起きた仇討ちを題材に、歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作で、日本人にとっては、師走の風物詩にもなっている。今回の上演は実際の討入りの時期に合わせて、12月に東京、1月に名古屋、高知、富山、大阪、新潟で上演される。

松の廊下の刃傷、赤穂城明け渡し、浪士たちの暗躍、大石内蔵助の放蕩、吉良方との攻防、そして最大の山場となる吉良邸襲撃へと続き、最後には四十七人の刺客が仕掛ける最後の仇討ち本懐に至るドラマが展開する。主人公・大石内蔵助を演じるのは、上川隆也。堤幸彦(『魔界転生』『巌流島』『西遊記』)が演出を手がけ、さまざまな謎を解き明かす“令和版”『忠臣蔵』の誕生に期待が寄せられる。

そんな本作に出演する崎山つばさ(不破数右衛門役)、近藤頌利(清水一学役)が取材に応じ、作品にかける熱き思い、役柄への思いやアプローチ、『忠臣蔵』が持つ魅力を語ってくれた。

不破数右衛門といえば、もともと赤穂藩主に仕えていたが、素行不良が原因で主家を追われ、一時は浪人になった異色の経歴の持ち主で、フィクション作品では“豪放磊落なアウトロー”として描かれることも多い人物。ここに崎山の役作りがエッセンスとなり、また一味違うキャラクターが立ち上がる予感だ。

崎山 確かに豪快で荒くれ者という印象が強いんですけど、生きながら得た知恵で動乱の世を生き抜いた、頭がきれる男。だから、腕が立つ戦い方を知っているのかなと。そのあたり、ワイルドさとのバランスも意識しながら、お客様にどうお見せするか。落としどころも含めて、挑戦的な役でもあります。

一方、清水一学は、堀部安兵衛と並び立つ吉良家最強の剣豪として、赤穂浪士の討ち入りにおいて、浪士たちを相手に華々しく奮戦する敵方の強敵。そんなイメージを抱く時代劇ファンが多いはずだ。演じる近藤は、そんな“吉良側の花形”に対し、どんなアプローチで役作りをしているのだろうか?

近藤 やっぱり、剣豪という印象が強いですよね。今回の台本では、そういう一面もありつつ、本心を見せない男として描かれているんです。吉良の言うことに従ってはいますけど、本当に忠誠心があるのか、それとも……。最後には“自己の解放”も描かれますし、うまく心情の変化を表現したいです。

崎山は2022年放送のドラマ『遺留捜査』シーズン7で、上川と共演し「当時は、寡黙な方という印象だった」と振り返る。ところが、『忠臣蔵』ではイメージがガラッと変わったそうだ。

崎山 稽古場で自らいろんなアイデア、ギャグも含めて(笑)出していらっしゃって。知識も豊富で、お話をしてとても面白い方なんだと知りました。以前から尊敬する先輩ですが、本当に大好きになりました。こうして、またご一緒できることが本当に財産だなと思います。

近藤にとっては、今回が時代劇初挑戦。「初めて、台本を読んだときは、口調からして、ほとんど理解ができなくて(笑)」と当初は戸惑いも大きかったようだ。

近藤 抜刀ひとつとっても、時代劇ならではの所作にも苦労しました。ただ、チャンバラをやっているだけに見えてしまうのは嫌ですし。今は学んだことを活かして、また時代劇に挑戦したいし、もっと知りたいなという思いが強くなっています。いつかは大河ドラマにも、出たいです。

今から300年以上前に起こった赤穂事件を題材に、さまざまなジャンルで作品が生み出され続ける『忠臣蔵』。これほどまでに、日本人の心をつかむ魅力はどこにあるのだろうか?

崎山 歴史上の事件を描いていますが、そこに“人間がいる”ことが魅力だと思います。当時は、みんなが悪法に翻弄され、鬱憤がたまっていましたが、それは今の時代にも共通する部分がありますよね。今回であれば『風穴を開ける』という台詞があるんですけど、まさにスカッとできるし、演じていても爽快感がある。僕らが今『忠臣蔵』をやる意義を考えながら、微力ながら『忠臣蔵』を後世に残す助けになればいいし、お客様に、何かアクションを起こす勇気を持ち帰ってもらえれば嬉しいですね。

近藤 家族以外の誰かに、命をかけることができるなんて、今の時代じゃ考えられないです。でも、この人になら人生を捧げたいと思える相手と出会えることは、純粋にうらやましいと思います。いつか、そういう人に出会いたいし、そう言える作品に出会いたい……。侍魂という言葉が合っているか分かりませんが、『忠臣蔵』はそういった思いや気持ちを教えてくれる作品だと思います。いつかは、自分自身が、後輩にそう思ってもらえるような存在になることは、夢でもあります。

取材・文/内田 涼
撮影:熊谷仁男

〈公演情報〉
『忠臣蔵』

[演出] 堤 幸彦
[脚本] 鈴木哲也

[出演]
上川隆也 
藤原紀香 
立石俊樹 藤岡真威人 崎山つばさ 岐洲 匠 石川凌雅 近藤頌利 藤林泰也 唐木俊輔 財木琢磨 松田賢二 徳重 聡 珠城りょう 
高橋克典 ほか

〈東京公演〉
日程:2025年12月12日(金)〜28日(日)
会場:明治座

〈名古屋公演〉
日程:2026年1月3日(土)〜6日(火)
会場:御園座

〈高知公演〉
日程:2026年1月10日(土)
会場:高知県立県民文化ホール

〈富山公演〉
日程:2026年1月17日(土)
会場:富山県民会館

〈大阪公演〉
日程:2026年1月24日(土)〜27日(火)
会場:梅田芸術劇場メインホール

〈新潟(長岡)公演〉
日程:2026年1月31日(土)
会場:長岡市立劇場

チケットURL
https://w.pia.jp/t/chushingura/

【公式サイト】https://chushingura-ntv.jp/

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