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『エリザベートTAKARAZUKA 30thスペシャル・ガラ・コンサート』に時空を超えて歴代キャストが集結! トート役・麻路さき×彩輝なおが魅力を語る

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(左から)彩輝なお、麻路さき (撮影/源 賀津己)

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ウィーン初演から4年後に宝塚歌劇団で幕を開けた、大ヒットミュージカル『エリザベート』が、来年30周年を迎える。これを記念して上演される『エリザベートTAKARAZUKA 30thスペシャル・ガラ・コンサート』は、歴代キャストらが一堂に会し、複数のバージョンを日替わりで上演。各時代のキャストが時空を超えて現れる、特別なステージへ。宝塚歌劇団2作目の星組公演でトートを演じた麻路さき、同公演の新人公演でトートを経験し、その後月組トップスターとして本役を演じた彩輝なお。二人に節目の年に寄せる思いを聞いた。

『エリザベート』が30年愛され続ける理由

――出演が決まったお気持ちは?

麻路 30年があっという間で、よく続いてきたなという思いです。私は現役時代に本公演は一度しか経験していないのに、コンサートになってからはほぼ毎回出演させていただいています。今もトートを続けられていることに驚きです。

彩輝 私は現役で、初めてトートのお役をいただいたのが10周年の時。あれから20年経ってまたお声がけいただけることがありがたく、今の自分がどんなトートを生きられるのか楽しみです。

――30年続く魅力はどこにあると思いますか?

麻路 やはり作品の素晴らしさですね。ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイが作り上げた完成度の高い作品に、小池修一郎先生(構成・演出・訳詞)が、宝塚としての魅せ方を加え、世界観を確立しました。宝塚から生まれた曲、「愛と死の輪舞」「私が踊る時」が世界で上演されているのも象徴的です。

彩輝 私はトートを演じる前にウィーンを訪れ、シェーンブルン宮殿でリーヴァイさんにお会いし、エリザベートゆかりの地を巡りました。資料だけではわからない歴史の息づかいを感じましたし、小池先生が10周年の時、ここにいたるまでの大変さを涙ながらに語られたのも心に残っています。初代トートを演じられた一路真輝さんやキャストの皆さん、スタッフの方々のご苦労、作品に向き合う組の熱意と、情熱を継いできた歴代の皆さんのおかげだと思います。

麻路 私も、のる(稔幸)と(白城)あやかちゃんと3人でウィーンに行きました。現地の初演メンバーの方たちと舞台上で写真を撮った際に、「女性がトートをやるの?」と、とても驚かれました。のるも「君がフランツ・ヨーゼフ?」とビックリされていましたね(笑)。

初演から積み重ねた歴史

――初演以降の積み重ねには、ご苦労もあったのでは?

麻路 初演の雪組さんは今のように音源が手に入る時代ではなく、譜面の解釈から大変だったと思います。私たち星組も同年に公演を行いましたが、試行錯誤の連続でした。

彩輝 作品そのものの難しさも大きかったです。感情を入れすぎると歌が成立しないなど、表現方法を自分たちで探る作業が必要でした。

麻路 当時はマイクも胸元につけるタイプで、横を向くと声を拾わないんです。舞台上の動きひとつにも気を遣いましたね(笑)。

麻路/彩輝 歌唱指導の先生がついたのも、確かこの公演からです。トートは声を出すためにお肉がいいと言われて、よく朝からステーキを食べていました。

――どんな役作りをされてきたんでしょう?

麻路 男役特有のスタイルや動きが、身体を緩めて声を出すには不向きでした。トートはそこに立っているだけで意味がある役。だから、私の場合は歌よりもお芝居で“どう存在するか”を考えました。

彩輝 私は退団公演でしたから、男役の集大成にしたい気持ちが大きかったです。退団が近づくと、お客様や仲間の思いで劇場の空気が重くなるのを感じたので、とにかく“平常心”でいることだけを意識していました。

時空を超えたガラコンサート

――あらためてガラ・コンサートならではの魅力とは?

麻路 私の世代は、「30年経って当時と同じことをする」という懐かしさ。そして、同じ作品に出演した者同士の、世代を超えた共演です。

彩輝 宝塚版はこれまで10バージョンありますが、その時代のキャストが一堂に会するという、時空を超えたロマンです。歴代トートは、当時髪型が被らないようにしていましたし(笑)、それぞれの“個性”が見えるのも魅力です。

――トート以外で好きなキャラクターと挙げていただくとしたら?

麻路 エリザベートですね。娘役だったら絶対にやりたい。子ども時代から晩年までを演じられる役はなかなかありません。

彩輝 どのキャラクターも魅力的ですが、フランツの人生、ゾフィーの責任、ルドルフの葛藤など、人間の強さと弱さが丁寧に描かれています。運命に翻弄されるハプスブルグ家の歴史と死神トートの存在がマッチしたからこそ、成立する作品だと思います。

――最後に公演を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

麻路/彩輝 まずは星組・月組バージョンをぜひ(笑)。フルコスチューム(出演者全員が扮装)やアニヴァーサリー(役のイメージに合った衣裳を着用)など、回によって楽しみ方も変わります。

彩輝 30年愛され続けた作品の記念公演です。どうか見逃さず、様々な方法で楽しんでいただけたらうれしいです。

麻路 30周年は集大成です。いつも次があるとは思っていませんが、これが最後と思って挑んでいますので、ぜひその瞬間を見届けてください。

取材・文/島田 薫
撮影/源 賀津己

<公演情報>
阪急阪神不動産presents 『エリザベート TAKARAZUKA 30th スペシャル・ガラ・コンサート』

【東京公演】
日程:2026年2月6日(金)~20日(金)
会場:東京国際フォーラム ホールC

【大阪公演】
日程:2026年2月28日(土)~3月15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

【愛知公演】
日程:2026年3月23日(月)~3月25日(水)
会場:御園座

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/elisabeth-takarazuka/

公演オフィシャルサイト:
https://www.umegei.com/elisabethgala30/

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