「スター街道を突き進んでいく覚悟」King & Prince アルバム『STARRING』視聴会レポート
7枚目のアルバム『STARRING』を12月24日(水)に発売するKing & Prince。今作のコンセプトはズバリ、映画。収録曲すべての楽曲を架空の映画館で上映される映画に見立て、ポスターと特報を完全オリジナルで制作する試みに挑戦。細部までこだわったKing & Prince 史上最高傑作となっている。今作の魅力をいち早く堪能できる12月16日(火)に行われたプレス向けの先行試写・視聴会レポートから『STARRING』の世界観の一部をお伝えする。
King & Prince史上、今まででいちばん時間も労力もアイディアも想いも詰め込んだ作品
King & Princeからファンへの愛情たっぷりのクリスマスプレゼントとなりそうなのが、12月24日(水)に発売する7枚目のアルバム『STARRING』だ。今作を引っ提げ、2026年に4大ドームツアーが開催決定! 髙橋海人は映画『おーい、応為』、『君の顔では泣けない』が公開中、永瀬廉は12月24日公開の『映画ラストマン -FIRST LOVE-』、3月27日(金)公開の『鬼の花嫁』に出演するなど、共に役者としても引っ張りだこの大活躍。そんなふたりがアルバムで挑んだテーマは、映画だ。そもそも『STARRING』というアルバムタイトルは、主演、主役を意味する言葉。役者として活躍しているからこそ背負えるワードだ。この映画というコンセプトは、ファンだけでなく聞いてくれた人全員に楽しんでもらえるように考えたもの。音楽はもちろん、映像でも堪能できる作品となっている。
このアルバムを手にとる前にぜひチェックして欲しいのが『STARRING』の世界観を届ける「Concept Film」だ。クラシカルで、ファンタジックで、どこか懐かしさのある映画館の支配人である二人が招待状を作って、『STARRING』の世界へと誘う。二人を手伝うのは、まるで魔法映画のキャラクターに登場しそうな動く手袋たち。オフィシャルサイトで映像が公開された瞬間、「ワクワクする!!」「映画みたいに壮大な世界観!」と話題になっていた。この「Concept Film」については12月15日(月)に行われた公式InstagramのMV鑑賞会で永瀬が「コンセプトムービーまで力入れて作りました。オシャレな雰囲気でワクワクするよね。結構、力入れたもんな、音楽とか。後ろにかかっている音楽も、なんと特別に作っていただいたんですよね。映画館にみんなをお迎えに行くよっていうコンセプトですね。招待状を届ける演出もだいぶオシャレな感じになって、もうすごい! 僕的にも大満足」と胸を張っていたので、ぜひご確認を。
今作については『King & Princeとうちあげ花火2025』の記者会見で、髙橋が前作のアルバムを超えるつもりで、前作の制作活動が終わってすぐにとりかかり、「制作期間でいうと1年以上の時間をかけて。アルバムで稼働、撮影した工数は過去最高になる」と話していた。永瀬も「King & Prince史上、今まででいちばん時間も労力もアイディアも想いも詰め込んだ作品になっています」と自信を覗かせた1枚に完成している。
この力作の魅力を届けるためにプレスを集めてユニバーサルミュージックで行われたのが、『STARRING』先行試写&視聴会だ。会場となる会議室の前の廊下には、『Theater』の衣裳を着たマネキンがお出迎え。ズラリとポスターが11枚並んでいる。これは、二人が企画を考えて制作された11本の映画特報のポスター。本物の映画館に貼られているリアルな展示物そのもの。もちろんKing & Princeが主役の映画の設定だ。もうここから劇場に足を運んだかのような空間になっていた。このポスタービジュアルは、二ヶ月前から1作ずつSNSなどで展開され、解禁されるたびにトレンド入りを果たしている。特典映像は、『サマーフィルムにのって』の松本壮史監督や『HEART』など数々のCM・アートワークで活躍する高木久美子監督など名だたる制作陣が手掛けている。映像特典、アルバム『STARRING盤』の特典映像として封入されており、本当に映画化されて欲しいという声が続出している。

会場に入ると、記者にふるまわれたのは、『Theater』のステッカーが貼られたカップに入ったコーヒーとポップコーン。劇場の雰囲気を味わって欲しいという遊び心たっぷりなおもてなしが。定刻の18時を迎えるとスクリーンに映し出されたのは、『Theater』のフルバージョンのミュージックビデオだ。この曲は、アルバムの発売を先駆けて『COUNT DOWN TV』(11月17日放送)で披露した楽曲だ。『moooove!!』に続き、Ayumu Imazuが作詞、作曲を担当。そして、今回は振付も担当している。ファンクをベースにしたトラックと現代的なメロディラインが融合されたダンスナンバーで、発売を前にしてSNS総再生回数1億回超えを記録。
先日のインスタMV鑑賞会では、永瀬が『Theater』の魅力を解説。番組での初披露について「『COUNT DOWN TV』、観ていただけましたか? 披露した通り、振り付けもおしゃれな感じで、ノリの良いラップもあったりして。皆、すごく話題にしてくださってありがとうございます! フルサイズ初披露でございましたから」(永瀬)とニッコリ笑う自信作。ちなみに『Theater』の衣裳は、素材まで髙橋と永瀬の二人がこだわって決めたという徹底ぶりだ。
これまでの撮影で一番時間がかかったという『Theater』のミュージックビデオについては、「MVだけで3日間ぐらい撮ったかな。普段は1日半で撮るけど、もうそれの2倍。シチュエーションも意外と多くて、見てもらったら分かるんですけど結構大変で。でも、空き時間はずっとUNOとかトランプとかしながら、ワイワイと3日間やってましたね」とインスタMV鑑賞会で明かしていた永瀬。NYの街を永瀬と髙橋の二人が歩く映像になっているが、これはAIによるCG合成によるもの。NYに行ってNYの風景を撮影してきたのは監督だけで、二人は都内のスタジオのグリーンバッグでの撮影だったそう。「いや~、今の技術すごくて。ホントにNYの街を歩いてパフォーマンスしたんだな、みたいな映像になってて、すごかったっすね。時代はAIですよ!」(永瀬)と興奮気味で話していた。
その通り、この日公開された『Theater』のミュージックビデオは、NYの街角で意気揚々と歩きながらダンスする永瀬と髙橋の姿が。CG合成とは思えないリアルさ。映画館、ファンタジックでカラフルな異世界とスピーディーにどんどん場面が切り替わっていく。12月22日までは、まだ世には未公開という終盤では、NYの街で多国籍な大勢の人々とダンスする一コマも! 壮大なスケール感の『Theater』に圧倒されていると、続いてポスターが制作された11作品のスタッフクレジットがスクリーンに。
役者としても活躍する二人ならではの表現力を武器に作り上げた特典映像

視聴会で続いて公開されたのは、アルバムに収録された11曲の楽曲のダイジェスト。そして、観る者を一瞬で映画の一場面に引きこむ特報映像をここだけのスペシャル大公開! それぞれ映画のタイトルも決められており、主演のクレジットには、もちろん二人の名前が。例えば、髙橋が作詞・作曲を担当した『Sunset』は、「君が誰で、僕が誰でも」というタイトルで映像を制作。物語は、大学時代の教授・尾美の還暦パーティーのため、尾美の別荘にやってきた新山(髙橋海人)が朝、目覚めると窓の外は、恐ろしい猛吹雪だった。ふと気づくとパーティーの残骸の中にいたのは、謎めいた青年・笹井(永瀬廉)だ。笹井は憂いを帯びた眼差しで寂し気に佇んでいる。映像はここで終わったが、尾美が殺される殺人事件の真相が描かれる映画のワンシーン。ミステリアスで耽美な世界で描かれる、美しく悲しいサスペンスの特報に引きこまれた。
『I Know』『SPOTLIGHT』など、近年数々のKing & Princeの楽曲を手がけたBBY NABEが作詞した『Stereo Love』の映画特報タイトルは、『Home, Stupid Home』。ステレオみたいな愛を唄うこの曲の映像は、2118年の近未来が舞台。犯罪が日常に溢れた世界は、暗闇。公害で家族を失ったカネダ(永瀬廉)がヴァンパイアのチバ(髙橋海人)と絆を深めていくサバイバルバディムービーに。瞳が怪しく光る、髙橋のヴァンパイアぶりは必見!
いきものががりの水野良樹が作詞を手掛けた『4月1日』は桜の情景が思い浮かぶ春のうた。この特報映像のタイトルは、ズバリ『4月1日』だ。目覚まし時計の音から始まるこの映像は、大学の入学式の朝、ユウキ(髙橋海人)が目を覚ますと……。何度も繰り返す4月1日だった。このループから抜け出すため、あらゆる手段を試みるユウキ。そんな時、「タイムリープしてるでしょ?」と喫茶店の店員・高木(永瀬廉)が声をかけてきて…。平凡なループから抜け出すため、ふたりは脱力バディを組むが、無限ルームから果たして抜け出せるのか気になるところだ。
どの作品もふたりが主役であり、ふたりの物語であるのが魅力。『ロンドンハーツSP~50TAにKing & Princeから楽曲提供依頼~』で大きな話題となった50TAが手掛けた『希望の丘』は、新たな彼らを引き出すことに成功した、言葉遊びがユニークな楽曲。「頂きます」のフレーズが頭にループする。この特報タイトルとは、雷藤兄弟。永瀬と髙橋がなんと双子の兄弟という設定。優秀な兄の仁を永瀬、落ちこぼれのチンピラ・愛を髙橋が演じる。父の訃報を聞きつけて10年ぶりに再会した双子の兄弟の仲は最悪。ケンカばかりしていた二人が父の遺志を叶えようと決意するストーリーだ。ちょっと見ただけでも続きが見たくなる特報だ。
そして、英語のフレーズが耳に残るハラハラソング『I Know』は、BBY NABE、Matt Cab、MATZが楽曲提供。こちらの特報の映画タイトルは、『The DOOMER』。ポスタービジュアルでは、二人が銃を構え、未知なる脅威と戦う姿と「食い止めろ、世界の終わり」というキャッチフレーズが打ち出されている。永瀬と髙橋は警察官のバディとなって立ち向かうのは、世界を終わらせるための人間を超越する何かを生み出す研究施設。世界を守るため、戦う勇ましいふたりの姿に惚れ惚れしそうな作品だ。
全作品の全貌を明かしたいが、12月24日(水)のアルバム発売を楽しみに待ってほしい。このように収録楽曲の11作の特報映像まで制作されるという気合の入った試みを行った、前代未聞のプロジェクト。役者として活躍する二人ならではの表現力を武器に作り上げた特典映像は、ファンならずとも見逃せない。『STARRING』という言葉通り、主役にふさわしいスーパースターのふたりの本気をしっかりその目で確かめて欲しい。壮大なスケールのアルバムで自己最高を記録し続けるKing & Princeの快進撃は、2026年も止まらないだろう。
取材・文/福田恵子
King & Prince『STARRING』特設サイト
https://kingandprince7th.jp/

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