免疫力の7割は腸にある! 便秘を解消して感染症に負けない体を作る「腸活」のススメ
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多くの人が経験する便秘。「便が硬くて出ない」「おなかが張る」「ガスがたまる」など、不快な症状に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、食生活によって便通が乱れる原因や、便秘が引き起こす危険性について解説します。また、今すぐできる便秘対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
食生活の乱れは便通の乱れ
初めに、食生活によって便通が乱れる原因から見ていきましょう。便の材料は食べたものなので、食生活の乱れは便にそのまま直結します。具体的には下記の4つです。
1.食物繊維が足りない
食物繊維は、腸内で水分を吸収して大きく膨らむことで腸壁を刺激し、大腸の「ぜんどう運動」を活発にします。「ぜんどう運動」とは、大腸が波打つように動いて便を肛門に送り出す動きであり、排便をスムーズに行うための重要な機能。しかし、食物繊維の摂取量が不足すると、大腸の「ぜんどう運動」が弱まり、大腸内の便通過時間が長くなるため、便秘の症状があらわれやすくなるのです。
2.朝食を食べない
朝食をしっかり食べると、食べ物が胃に入ることで大腸が反射的に収縮し、ぜんどう運動が促され排便が誘発されます。これを「胃結腸反射」といい、睡眠後の空腹状態である「朝」に起こりやすいのです。しかし、朝食を抜いてしまうと「胃結腸反射」を起こせず、絶好の排便タイミングを逃してしまいます。また、朝食を食べないと体内時計がリセットされず、排便リズムも不規則なままになってしまうのです。
3.食べないダイエットをしている
食べないダイエットをしていると、便秘になりやすいので注意してください。大腸は食べた物を送る管なので、食べ物が入ってこなければ運動機能は低下します。また、便の材料自体を調達できないわけですから、便の量が減り、排便が誘発されにくくなってしまうのです。
4.水分が足りない
水分の摂取量が足りないと、便が硬くなって便秘になりやすくなります。水分が十分に摂れていれば、適度に水分を含んだ硬さの便が作られます。また、水分で便の量も増えるので、腸壁が刺激されて「ぜんどう運動」が活発に。ところが、水分が足りないと不足分の水分を便から吸収することになるため、便が硬くなり、排便しづらくなってしまうのです。
便秘を放置するとこんな危険が
続いて、便秘が引き起こす危険性について解説します。便秘を放置しておくと、便は日ごとに硬くなり、ますます排便が難しくなります。すると、さらに症状が悪化する恐れがあるのです。具体的には下記の3つの症状を引き起こす可能性があります。
1.免疫機能の低下
腸内には免疫細胞の約70%が存在し、これらは体外から侵入したウィルスや細菌からからだを守る働きをしています。しかし、便秘によって腸内環境が悪化すると、有害物質からからだを守る免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなる可能性も。腸内には、善玉菌や悪玉菌、日和見菌などの腸内細菌が存在し、免疫機能と重要な関わりを持っています。腸内環境を良好に保ち、免疫機能を低下させないためには、善玉菌が悪玉菌よりも多い腸内環境を作ることが大切です。
2.糞便塞栓症(ふんべんそくせんしょう)
糞便塞栓症とは、便秘が長く続くことで、大量の便が直腸内にとどまり、ほとんどの水分を抜き取られてカチカチに固まってしまう症状です。こうなると、大量にたまった硬い便か肛門を塞ぐ形になるため、自力での排便が難しくなり、医師が器具を使って少しずつかき出して処置しなければなりません。糞便塞栓症は、脳出血や脳軟化症の患者、寝たきり老人などに多く見られます。
3.いぼ痔・切れ痔
便秘によって硬くなった便を、無理やり押し出そうとして強くいきむと、肛門周辺がうっ血して「いぼ痔」ができてしまったり、肛門上皮が切れて「切れ痔」ができてしまったりすることがあります。痔になると、排便時に出血や痛みを伴うため、排便に対する抵抗感が強まり、ますます便秘を悪化させてしまう悪循環に陥る恐れも。さらには、硬い便で肛門の粘膜が傷つくと、そこから雑菌が入り込み、炎症を起こす原因にもなってしまうのです。
今すぐできる便秘対策を紹介
便秘の改善には早めの対処が大切です。ここでは、今すぐできる便秘対策を7つ紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。
1.食物繊維を摂る
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水溶性食物繊維は、水を含むとゲル状になり、やわらかい便を作り出し、排便しやすくしてくれます。水溶性食物繊維が多く含まれている食品は、わかめ、昆布、果物などです。また、不溶性食物繊維は、大腸の「ぜんどう運動」を活発にします。不溶性食物繊維が多く含まれている食品は、根菜類、きのこ類、豆類などです。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は働きが異なるので、バランスよく摂取しましょう。
水溶性食物繊維を多く含む食べ物
・海藻類:わかめ・昆布・もずく・めかぶ・ひじき・寒天
・果物類:キウイ・リンゴ・イチゴ・プルーン・柿・ラズベリー・アボカド・パイナップル
不溶性食物繊維を多く含む食べ物
・根菜類:ごぼう・人参・大根・かぶ・れんこん・山芋・里芋・じゃがいも・さつまいも
・きのこ類:椎茸・しめじ・エリンギ・きくらげ・なめこ・えのきだけ・マッシュルーム
・豆類:大豆・納豆・あずき・いんげん豆・枝豆・ひよこ豆
2.乳酸菌を摂る
ヨーグルトや味噌、漬け物などの発酵食品には乳酸菌が含まれています。乳酸菌は生きたまま腸に届き、悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。発酵食品は料理に活用しやすいため、毎日の食事に取り入れやすいでしょう。
乳酸菌を多く含む食べ物
・乳製品:ヨーグルト・チーズ・乳酸菌飲料
・漬け物:キムチ・ぬか漬け
・調味料:味噌・醤油・塩こうじ・酒粕
3.ビフィズス菌を摂る
乳酸菌が小腸で活動するのに対して、ビフィズス菌は大腸の善玉菌の99.9%を占めるといわれています。大腸はアルカリ度が高くなりやすく、有害な細菌が増えやすい器官です。ビフィズス菌は大腸内の環境を中性から弱酸性に保ち、おなかの調子を整えてくれます。大腸内の環境を改善するには、生きたビフィズス菌を摂ることが大切です。
ビフィズス菌を多く含む食べ物
・乳製品:ヨーグルト・乳酸菌飲料
・野菜類:ごぼう・たまねぎ・にんにく・アスパラガス
・豆類:大豆・納豆
・海藻類:ひじき
・漬け物:キムチ
4.オリゴ糖を摂る
オリゴ糖は胃や小腸で消化吸収されず、大腸に直接届く糖質です。そして、ビフィズス菌など腸内細菌のエサとなって大腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。オリゴ糖は血糖値が上がりにくいため、甘味料として使用するのもおすすめです。
オリゴ糖を多く含む食べ物
・野菜類:たまねぎ・ニンニク・アスパラガス・キャベツ・じゃがいも・ごぼう
・果物類:リンゴ・バナナ・とうもろこし
・糖類:ハチミツ・オリゴ糖シロップ
5.水分の摂取量を増やす
水分の摂取量を増やすと、便が柔らかくなり排便しやすくなります。逆に、水分の摂取量が少ないと、便が硬くなって排便が難しくなってしまうのです。したがって、便秘のときは、いつもより多めに水分を摂りましょう。のどが乾いていなくても、こまめに水分を補給して、体内の水分量を確保しておくことが大切です。
6.夜遅い時間に食事をしない
便秘を改善するには、なるべく胃の中を空にして寝るようにしてください。胃を空にして寝ると、腸内での消化が進み、翌朝に排便しやすくなるのです。したがって、夕食は腹八分目とし、就寝3時間前までに済ませておくのが理想です。仕事で帰りが遅くなる場合には、会社と自宅で夕食を2回に分けて摂り、帰宅後は少量の食事で済ませるようにしましょう。
7.朝食をしっかり摂る
便秘のときこそ、朝食をしっかり摂りましょう。朝食によって体内時計がリセットされ、排便リズムが整いやすくなります。朝食をしっかり食べている人は、毎朝、便が肛門に押し出される動きが起こり、排便習慣が整えられるのです。前日の夜遅くに何かを食べていると、翌朝は食欲がなくなります。排便習慣を整えるには、夕食は早い時間に済ませ、翌朝にしっかり食べられるようにすることが大切です。
便秘の改善には漢方薬もおすすめ
便秘の改善には漢方薬の服用もおすすめです。
おすすめの漢方薬と服用する際の注意点を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
麻子仁丸(ましにんがん)
腸を潤し、便をやわらかくすることで便秘に働きかける漢方薬。便が硬くてスムーズに排便できない人や、コロコロしたウサギのフンのような便が出る人におすすめです。
2.桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
ガスでおなかが張って痛く、便秘と下痢を繰り返す人に使う桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)に、大黄(だいおう)という瀉下(しゃげ)作用のある生薬を加えたもので、便秘気味の人におすすめです。
3.漢方薬を服用する際の注意点
漢方薬を服用する際には、自分の体質に合うものを選ばないと、症状が改善しないだけではなく副作用のリスクもあります。そこでおすすめしたいのが「あんしん漢方」の利用です。あんしん漢方なら、薬剤師が専門のAIを用いて個人に最適な漢方薬を提案してくれるので、漢方薬の知識がない人でも安心して服用できます。
食生活を改善して便秘を解消しよう!
便秘を解消するには、食物繊維や乳酸菌、ビフィズス菌などを多く含む食品を摂り、排便を促すことが大切です。また、朝食をしっかり食べる、夜遅い時間に食べないなど、規則正しい食生活を送る必要もあります。便秘は放っておくと、どんどん悪化してしまいます。ぜひ当コラムを参考にして食生活を改善し、便秘の解消を目指してください。
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
(mimot.(ミモット))
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