中村勘九郎、『国宝』効果に「やったもん勝ち」 “リアル喜久雄”鶴松は「感謝しながら勤めたい」【「猿若祭二月大歌舞伎」】
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2月歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」記者会見より 左から中村七之助、中村鶴松、中村勘九郎
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すべて見る東京・歌舞伎座で開催される、令和8年2月歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」(昼夜二部制)の記者会見が1月13日、都内で行われ、中村勘九郎、中村七之助、同公演にて初代中村舞鶴を襲名し、幹部昇進が決定した中村鶴松が出席。意気込みを語った。
寛永元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が猿若座(後の中村座)の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎の興行を行ったことを記念しての公演。昭和51(1976)年に十七世中村勘三郎を中心に、歌舞伎座で第1回の「猿若祭」が行われ、以降、回を重ねながら、令和6(2024)年の第5回では、十八世勘三郎の十三回忌追善が行われるなど、中村屋にとって大切な公演となっている。
この度の歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」は、7回目の「猿若祭」となり、勘九郎、七之助がそれぞれ名作で初役を勤めるだけではなく、十八世勘三郎に見いだされ、一般家庭から歌舞伎の世界に入り活躍する鶴松が初代中村舞鶴を襲名する。
3年連続での「猿若祭」開催となり、勘九郎は「とてもうれしく思います。皆様が盛り上げてくださり、お客様も熱を感じ取ってくださっている。挑戦できる場所でもあるので、(定着するよう)努力精進していかなければ」と意欲を燃やす。
昼の部で披露する『積恋雪関扉(つもりこいゆきのせきのと)』は、逢坂の関を舞台にした、ドラマチックな舞踏劇の大作。実写邦画の歴代興収トップに立つ『国宝』にも登場した演目で、勘九郎は「ここはチャンスだなと。今は、やったもん勝ちみたいなところもあって(笑)」と思わずニヤリ。

『国宝』効果で、新たなファン層も拡大しているといい「反応もとても新鮮。歌舞伎の魅力を感じ取ってくださっていると、ひしひし感じている」と手応えを示した。七之助は「あまり『国宝』のことは考えていなかったが、この3人で新しい関扉をお見せしたいと思います」とこちらも強い意気込みを見せる。
『国宝』の主人公・立花喜久雄と同じく、一般家庭から歌舞伎の世界に飛び込んだ鶴松に対しては、現在SNS上で“リアル喜久雄”と表する声も。この点について問われた鶴松は「意識することはないです」としつつも、「今回、ひとりで『雨乞狐(あまごいぎつね)』という舞踊を躍るということは、部屋子という立場からしたらあり得ないこと」だと表情を引き締めた。

続けて、「ふたりの兄、そして勘三郎の父が作り上げてくれたものをしっかり守りながら、一般家庭出身の私が歌舞伎座で主役として、40〜50分踊り続けられることを感謝しながら勤めたい」と熱い思いを語った。
そんな鶴松に対して、勘九郎は「僕らも途方にくれたが、10代で父(十八世勘三郎)を亡くして、それでもめげずに修業に修業を重ねて、自主公演も良かったですし、ここからどんどん伸びてほしい」とエール。七之助は「歳は離れていますけど、ちっちゃい頃から一緒にいる戦友」だと振り返り、「今、ここにいるということは一生懸命に歌舞伎のこと、お客様のことを考えた結果。中村屋によっても幸せなことですし、鶴松が輝けるように、全力でサポートしたい」と変わらぬ思いを語っていた。
「猿若祭二月大歌舞伎」は2026年2月1日(日)から26日(木)まで、東京・歌舞伎座で上演される。

取材・文・撮影(会見写真):内田涼
<公演情報>
「猿若祭二月大歌舞伎」
【昼の部】11:00〜
一、 お江戸みやげ
二、 鳶奴
三、弥栄芝居賑
四、積恋雪関扉
【夜の部】16:30〜
一、一谷嫩軍記
二、雨乞狐
三、梅ごよみ
2026年2月1日(日)〜2月26日(木)
※休演:9日(月)、18日(水)
会場:東京・歌舞伎座
関連リンク
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2546679
公式サイト:
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/963
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