舞台『魔法使いの約束』きみに花を、空に魔法を 後編 田村升吾インタビュー――「お客さまの信頼に甘えず、いいものを全力で届けたい」
ステージ
インタビュー
舞台『魔法使いの約束』きみに花を、空に魔法を 後編 東の国 シノ役・田村升吾 Ⓒcoly/舞台まほやく製作委員会
続きを読むフォトギャラリー(6件)
すべて見る魔法使いと心を繋ぐ育成ゲーム『魔法使いの約束』(通称『まほやく』)の舞台(通称『まほステ』)最新作、舞台『魔法使いの約束』きみに花を、空に魔法を 後編が、5月2日(土)より東京・天王洲 銀河劇場、5月23日(土)より大阪・SkyシアターMBSで上演される。本公演は原作メインストーリー第1.5部『きみに花を、空に魔法を』を2部作にわけたうちの後編となる。2021年の第2章より東の国の魔法使い・シノを演じる田村升吾にインタビューを行った。

――『まほステ』5周年に対する思い、後編への意気込みを教えてください。
田村 僕は第2章から出演していますが、5年間続いていることがすごいなと。支えてくださるスタッフの皆さん、原作のcolyさんやネルケプランニングさん、何よりもお客さまあってのことなので、本当に感謝しています。同時に、お客さまからの信頼を感じるからこそ、そこに甘えてはいけないとも思っています。原作あっての『まほステ』ですが、新作のような気持ちで作っていきたいです。
――5年間演じてきて、シノにどのような印象を抱いていますか?
田村 ひと言ではまとめられませんが、僕が思うシノの良さは“変化しない”こと。17歳でありながら、誰よりも軸が固まっているところが魅力だと思います。東の国で言うと、ファウストやネロは紆余曲折ある人生を歩んで少し偏屈になっている部分もあると思うんですが、シノは主であるヒースクリフを一番大切にしていて、その軸がブレない。男としてかっこいいと思いますし、僕もシノを演じるうちにどっしり構えていられるようになった気がします。そして、シノは自信に見合うだけの訓練をしているので、僕も現場での在り方や台本の読み方、俳優としての訓練に力を入れ、クオリティをより意識するようになりました。

――これまでは国ごとに動くことが多かった中、1.5部ではシノとヒース、リケ、ミチルという若い魔法使いたちで強敵に対峙しています。前編を演じて、どんな印象を受けましたか?
田村 演者としても、原作を読んだ人間としても、このチームが一番ハラハラドキドキすると感じていました。ここにオズをはじめとする強い魔法使いがいたら話は簡単ですけど、10代の未熟な魔法使い4人で強大な敵に立ち向かうからドラマが生まれる。原作を読み返したら、グッとくる台詞が多すぎて展開がわかっているのに泣いてしまいました。
前編の稽古では、僕を含め役者としても若手チームだからこそ、「こうしてみない?」と話し合って柔軟に作ることができました。いいシーンにしたいという思いの強さがあるチームで、すごく楽しかったです。

――後編についてはまだ想像の範囲になると思いますが、楽しみなシーンなどはいかがでしょう。
田村 確実に面白くなることはわかるので、それを僕らがどう見せられるか。演出と音楽がどうなるかはやはり楽しみです。シノに関していうと、まだ確定ではありませんが、とある物を使った演出をしたいと(演出の)ほさか(よう)さんや衣裳の小原(敏博)さんと話していて。クリエイティブチームのお力もいただいて、見ている皆さんをドキドキさせられたらいいなと思っています。
――1.5部はシノとヒースの関係におけるターニングポイントでもあると思います。ほさかさんやヒース役の内藤(光佑)さんと、何かお話はされていますか?
田村 話し尽くしました。僕の中では、1.5部でシノが言う「御意」が彼の人生における第一フェーズ終了のセリフだと思っていて。シノとヒースがうまく行ったりすれ違ったりする様子が第1部や祝祭、エチュードで描かれてきましたが、ここをある意味でのピリオドとして目指してきました。だからこそ大事に演じたいです。
光佑はとても優しい男で、実力も勢いもあるけど、僕を立てるために一歩引いてくれていると感じる時があって。その気持ちは嬉しいし、ヒースとシノを演じる上で大事ですが、後編では爆発してほしいと思っています。喧嘩までは行かなくていいけど、お互いにもっと意見をぶつけ合えたら面白いし、それを経て僕ら自身やシノとヒースの関係性が深まったらいいなと思っています。このインタビュー、彼に見られたらちょっと恥ずかしいので見てほしくないですね(笑)。

――『まほステ』におけるアクションの大変さ、楽しさについても教えてください。
田村 武器らしい武器を持っているのはシノとカイン、ブラッドリー、体術で戦うのがレノックス。近接で戦えるのは数人しかいないからこそ、殺陣を与えられたメンバーとしてリアルなアクションの面白さを届けたいと思っています。実写で大鎌を使うキャラクターがほとんどいないので、国内外の映画やドラマに加えてアニメやゲームモーションも参考にし、自分なりにアレンジしています。例えば日本刀なら持ち方などでもキャラクター性が出る。小さいシノが大きな鎌を持つ良さを大事にしつつ、角度や刃の向きなど、細かいところまで意識しています。
――2026年は田村さんの俳優デビューから10年目でもあります。今後のビジョンについても教えてください。
田村 皆さんから求めていただける限り俳優を続けたいです。今までの頑張りが今につながっていると思いますし、今を頑張ることが未来への貯金になると思うので、変わらず頑張っていきたいです。
あとは、お客さまが僕に持っているイメージも大切にしつつ、まだ見せていない一面も見せられたら。今は1万円を超えるチケットが当たり前になっているので、お金や時間を割いてくださるお客さまへの感謝とリスペクトを一番に考えると、自分を出しすぎるのはどうなんだろうという気持ちもあります。でも、読んだものや観た舞台、僕の趣味なども、少しずつお見せしてもいいのかなと。あくまでも作品ファーストなので「絶対にやる」とは言えませんが、板の上以外でもお客さまに楽しんでいただける場を作れたらいいなと考えています。
――最後に、本作を楽しみにしている皆さんへのメッセージをお願いします。
田村 ひとりで『まほステ』のインタビューを受けるのは初めてでしたが、僕という役者、人間としての魅力が伝わったら嬉しいです。作品をよくするために精一杯やりますし、ファンの皆さんに負けないくらいシノのことも1.5部も好きなので、シノが好きな方には安心というか、期待してほしいです。カンパニー全員が作品に全力で打ち込むので、ぜひ楽しみにしていてください。

取材・文/吉田沙奈
Ⓒcoly/舞台まほやく製作委員会
<公演情報>
舞台『魔法使いの約束』きみに花を、空に魔法を 後編
〈東京公演〉
日程:2026年5月2日(土)〜17日(日)
会場:天王洲 銀河劇場
〈大阪公演〉
日程:2026年5月23日(土)〜31日(日)
会場:SkyシアターMBS
[原作]
『魔法使いの約束』/coly
[脚本・作詞]
浅井さやか(One on One)
[演出]
ほさかよう
[音楽]
坂部 剛
[振付・ステージング]
本山新之助
[配役と出演]
【中央の国】オズ:伊勢大貴 アーサー:北川尚弥 カイン:岩城直弥 リケ:新谷聖司
【北の国】スノウ:陣 慶昭 ホワイト:田口 司 ミスラ:鮎川太陽 オーエン:神永圭佑 ブラッドリー:中村太郎
【東の国】ファウスト:矢田悠祐 シノ:田村升吾 ヒースクリフ:内藤光佑 ネロ:坪倉康晴
【西の国】シャイロック:山田ジェームス武 ムル:橋本真一 クロエ:皆木一舞 ラスティカ:森田桐矢
【南の国】フィガロ:和合真一 ルチル:大海将一郎 レノックス:白柏寿大 ミチル:弦間哲心
真木 晶(賢者):大森夏向
ターリア:綾 凰華
オーレオリン:七木奏音 バイオレット:野本ほたる シアン:上杉柚葉 スカーレット:西葉瑞希 ビリジアン:今泉和歌子
オヴィシウス:内藤大希
POW-ers(パワーズ)
土倉有貴 笹原英作 服部 悠 齊藤大士 岩間大樹 木村昌誉 澤谷一輝 原田暖之介
※POW-ers(パワーズ)とは …『魔法使いの約束(Promise of wizard)』の世界を表現する人々。
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/mahoyaku-stage-ffymfts2/
公演オフィシャルサイト:
https://mahoyaku-stage.com/ffy_mfts_part2
フォトギャラリー(6件)
すべて見る
