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女性が魅力的に描かれていた2025年の中国ドラマをトーク

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左からディリラバ(迪麗熱巴)、ヤン・ミー(楊冪)、リア・ドウ(竇靖童)、ルー・ユーシアオ(盧昱暁) 写真提供:新浪

近年、日本でファンを増やし続けている中国ドラマ。豪華絢爛な宮廷劇や、幻想的な世界が舞台のファンタジー、等身大の恋愛を描いた現代劇など、そこで生きる女性を見事に演じる女優たちに心つかまれる人も少なくない。

連載「中国ドラマ女優放談」では、作品を彩る女優たちにフォーカス。2回目となる今回はライターの小酒真由子と島田亜希子に前後編にわたって、2025年を振り返ってもらった。前編のテーマは2025年に個人的に心を打たれた主演女優賞、助演女優賞。このたびの後編では、自由部門を設けてもらったほか、“女性が輝いていた2025年の作品”や、中国ドラマにまつわる私的3大ニュースを聞いている。

中国ドラマ女優放談 Vol. 2(前編)はこちら

取材・文 / 金子恭未子

ヤン・ミー(楊冪)は脇役でもやっぱりすごい(島田)

──2025年を振り返るべく、前回は、お二人に2025年に心を打たれた主演女優賞、助演女優賞を選んでいただきましたが、今回は、自由に部門を設けていただきました。島田さんにはザ・リボーン賞にヤン・ミー(楊冪)を挙げていただいています。

島田亜希子 名前の通り、新境地を開拓し、見事に生まれ変わって、トップに返り咲いたという意味の賞です。ヤン・ミーは大手事務所を離れて、作品重視のスタンスでリスタートするはずが、鳴り物入りで始まった「哈爾浜1944」があまりよい結果を残せず、その後も不発が続いて。だから「彼女は終わっちゃったんじゃない?」なんて意地悪なことも現地のネットなどでは言われていたんですよね。でも、イメージチェンジを図った「生万物」が大ヒット。ピーター・チャン(陳可辛)が監督を務めた映画「She Has No Name」(原題「酱园弄」)でも抜群の存在感を発揮して、「長安のライチ」でも脇役として見事に活躍していた。だから、ヤン・ミーをザ・リボーン賞に選びました。

──東京国際映画祭で「She Has No Name」を観ましたが、素晴らしかったです。

小酒真由子 どんな役どころだったんですか?

島田 チャン・ツィイー(章子怡)演じる主人公が入った刑務所の牢名主のようなキャラクターなんです。いいも悪いも何もわからない主人公に強く生きていく術を教えたり、光を見せくれるような役どころ。主人公が新しい人生を踏み出すきっかけを作ってくれるような女性です。

小酒 主人公じゃなく、エンドロールの最後に出てくる、トメのようなポジションで今後活躍するヤン・ミーも楽しみですよね。

島田 彼女は主演じゃなく、脇役でもやっぱりすごいなと思いました。

“美人すぎる” ディリラバを忘れてさせてくれた(小酒)

──小酒さんには「飛躍女優賞」でルー・ユーシアオ(盧昱暁)、「新人女優賞」でリア・ドウ(竇靖童)、「うれしいサプライズ賞」でディリラバ(迪麗熱巴)を挙げていただきました。

小酒 2025年に飛躍したといえば、主役級の女優にステップアップしたルー・ユーシアオかなと思うんです。Netflixで配信された「五福の娘たち」ではワン・シンユエ(王星越)演じる柴安(チャイ・アン)と駆け引きするしっかり者の役で、ワン・ズーチー(王子奇)と共演した「めぐり逢いの花婿」ではかわいらしい妹キャラを演じていた。作品によっていろいろな顔を見せてくれました。個人的には「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」のようなちょっと小悪魔っぽい役を演じているルー・ユーシアオも好きです。

──出演作も次々と日本に入ってきているイメージがあります。

小酒 「めぐり逢いの花婿」も日本でのリリースが決まりましたよね。彼女が演じたのは一家が皆殺しにされて独り生き残るものの記憶喪失になった女性。そんなヒロインを守るために、ワン・ズーチー演じる主人公が妹だと嘘をつくという展開なんです。「安寧録~海棠に降る光~」と同様に“疑似兄妹”の正統派時代劇ロマンスで、無邪気なヒロインが商才を発揮して成長していくストーリーラインもよかったです。ルー・ユーシアオは中国でも、人気が上昇しているようなので、今後も楽しみです。

──続いて、新人女優賞にリア・ドウを挙げていただきました。

小酒 彼女はフェイ・ウォン(王菲)とドウ・ウェイ(竇唯)の娘なんです。アーティストとして日本でもデビューしているんですが、女優としても活動していることは、まだ日本ではあまり広く知られていないかもしれない。これまで映画には出ていたんですが、ドラマで初主演を務めたのが、2025年の「她的生存之道」。だから今回、新人女優賞として彼女の名前を挙げました。監督を務めたのは、2021年に東京フィルメックスで上映された「ただの偶然の旅」でもリアとタッグを組んだクィーナ・リー(李孟橋)で、エリック・ワン / ワン・チュアンジュン(王伝君)も出演しています。

──彼女のどんな部分に魅力を感じますか?

小酒 フェイ・ウォンとドウ・ウェイの魅力をしっかり受け継いでいて、個性が強いところです。「她的生存之道」の中でリアが演じているのは、母親から捨てられてボクシングジムに預けられた女性。ボクサーになるものの世渡りが下手でうまくいかず、料理人に転身して成長していくんです。いろいろと先の読めない展開で、ドラマというよりは映画的雰囲気のある作品。主人公も、個性的なリアにこんな役をやってもらったらいいんじゃない?というキャラクターで、フェイ・ウォンから受け継いでいるであろうアーティスティックで破天荒な雰囲気など、彼女の魅力をとても感じられるドラマになっています。エンディング曲「你也在这里」をフェイ・ウォンと一緒に歌っているのも注目ポイントです。

──お話を聞いて、観てみたくなりました。

小酒 リアはかっこよくて、かわいくて、吸引力がすごいんです! そんな彼女を「她的生存之道」でぜひ味わってほしいです。

──最後にうれしいサプライズ賞でディリラバの名前を挙げていただきました。

小酒 「HOPE 誘拐特捜室(原題「利剣・玫瑰」)」でディリラバの新たな魅力を発見したので「うれしいサプライズ賞」に選びました。彼女が演じたのは誘拐・人身売買事件を捜査しているチームのリーダーで、親友が目の前で誘拐された過去を持つ女性です。ディリラバってきらびやかな衣装を着て、授賞式やイベントに登壇するときは、“天から降りて来ました”みたいな圧倒的な美人じゃないですか? でも「HOPE 誘拐特捜室」ではこういう捜査官が本当にいて、事件を解決しようとしているんだと思わせてくれる。美しい衣装に身を包んだ時代劇はもちろんですが、アクションものの現代劇も似合うなと、新たな発見でした。

島田 「HOPE 誘拐特捜室」は最初からすごいアクションでしたよね。子供を助けようとするんだけど、逆に連れ去られてしまって。

小酒 そうそう。 “美人すぎる” ディリラバを忘れてさせてくれました。そして、相棒役が「猟罪図鑑」のジン・シージャー(金世佳)なのもポイントで。

島田 「なんでこんなヤツと一緒に?」みたいに始まるから、「猟罪図鑑」のコンビを変えた版? あれデジャブ?みたいにちょっと思ったんですが(笑)、やっぱりドラマは面白かった。

小酒 実際の誘拐事件をベースにしていて、リアル。こんな手口があるんだとか、こんなに一瞬で誘拐されてしまうんだ……とか。人間ドラマとしても見応えたっぷりで、毎エピソード泣きました。

島田 確かに、「HOPE 誘拐特捜室」はリアルで怖い。でも、観ておきたい作品だと思いました。

小酒 ディリラバは、2025年にはホラータッチのサスペンス「梟起青壤」も公開になりました。彼女が演じているのは、ゾンビハンターのような一族の出身で、彫刻家の女性。毒舌でかっこいいんです。彼女は制服や革ジャンも似合うなと。ラブロマンスだけでなく、かっこいいディリラバが観られるドラマも日本にどんどん入ってきてほしいです。

女性が輝いているドラマといえば「掌心~宮廷に響く復讐の鈴音~」(島田)

──お二人には、個人賞のほかに「女性が魅力的に描かれている」というテーマで作品賞も選んでいただきました。2025年も多くの作品に出会ったと思いますが、迷いましたか?

島田 これは、迷いませんでしたね。2025年、女性が活躍する、輝いているドラマといえば、私の中では「掌心~宮廷に響く復讐の鈴音~」でした。女性復讐チームの活躍、シスターフッド要素、ショーン・ドウ(竇驍)演じる元少城(げんしょうじょう)の危険な駆け引き、そして恋愛に溺れないヒロイン像というのが革新的なアイデアで面白かった。とにかくリウ・シーシー(劉詩詩)演じる葉平安(ようへいあん)がとてもよかったんです。彼女が「一念関山-Journey to Love-」で演じたヒロインも素敵だったんですが、ちょっと完璧で強すぎたかなと。「掌心」の葉平安は、精神医療の知識はあるけれど、武力があるわけじゃない普通の女性。葛藤したり、挫折したり、弱さを持った普通の人間としてのリアリティもあって、とても心に響きました。物語の終わり方もよくて、しびれました。

──前回の中国ドラマ女優放談でも、リウ・シーシーのお話をしましたが、「掌心」で島田さんの彼女に対する熱が上がった印象受けました。

島田 そうですね。「掌心」のリウ・シーシーは本当によかった。新しい才能を推したいという気持ちもあって、主演女優賞にはジュアン・ダーフェイ(荘達菲)を選びましたが、リウ・シーシーを挙げることも考えたんです。それぐらい「掌心」は面白かった。

──どんな部分に魅力を感じたのでしょうか?

島田 葉平安はセクシーでクールで、でも人間味があって。リアリティのあるヒロインをリウ・シーシーが上手に演じてくれました。清純派とかそういうんじゃなくて、等身大の大人の女性で、視聴者が共感できるようなヒロイン像。物語もスリリングで女性チームと男性チームがだましだまされ……どうなっちゃうんだろう?ってドキドキハラハラしながら最後まで駆け抜けました。

小酒 「掌心」は新しいドラマだなと思いました。ヒロインが率いるチームは女性ばかりで。

島田 そうそう。例えば「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」もチームを組んで復讐しようとする物語でしたけど、あの作品は男女混合チームでしたよね。今回は女性しかいない。

小酒 男性たちも強敵で策略家だけど、女性チームがその裏をかいていく。こういうストーリーは中国時代劇で初めて観たなと思いました。

島田 賤民出身の男性チームには、腐敗した貴族たちに復讐し、虐げられた人たちを救いたいという目的がある。お互いの真意を知って男女両チームが協力するけれど、でもそれぞれの思惑があって、肝心なときに出し抜いたりと、とにかく最後まで気が抜けない。そして倒してもまたすぐ、その上の悪者が出てきたりして、先の読めない展開で面白かったです。

小酒 「掌心」で、またリウ・シーシーの日本での人気が上がるのではないかなって思います。

島田 監督は「一念関山」を観てリウ・シーシーをキャスティングしたらしいんです。だから、あの作品で見せてくれたカッコいい雰囲気も引き継ぎつつ、「掌心」では、強さと脆さを合わせ持つヒロイン像を演じて、新たな魅力を存分に発揮してくれました。偏見や暴力、不平等さに苦しむ女性たちの姿や、社会的な差別の問題が描かれていたり、考えさせられるテーマが多くて、見応えのある作品だと思います。

中国時代劇を観たことがない人にお薦めしたい「五福の娘たち」(小酒)

──小酒さんが選んだ作品は「五福の娘たち」です。

小酒 島田さんが選んだ「掌心」とのバランスを考えても「五福の娘たち」を挙げるのはちょうどいいかなと思っているんです。というのも、今の中国の視聴者に求められているのは「掌心」のように、自立した女性が、前に進んでいく物語だと思うんです。でも「五福の娘たち」は5人の娘の結婚がゴールのストーリー。だから、中国では「そんなのけしからん!」といった視聴者の批判もあったそうなんです。現地の視聴者は、時代劇を現代の女性の生き方に引き寄せて、観ているんだなと思いました。とはいえ、「五福の娘たち」はNetflixで海外同時配信される作品だったので、世界を意識して、現代の価値観も盛り込まれて作られている。個人的には、ジェイン・オースティンの「高慢と偏見」の中国版のような印象を受けたんです。

──なるほど。

小酒 確かに、結婚がゴールというフォーマットにはなっているんですが、結婚しなければいけないということを伝えているわけではないんです。それぞれ個性の異なる姉妹を生き生きと描きながら、女性たちの自立と成長を映し出していく。ルー・ユーシアオはもちろん、ウー・シュエンイー(呉宣儀)、リウ・シエニン(劉些寧)、コー・イン(柯穎)、ホアンヤン・ディエンティエン(黃楊鈿甜)ら、これからさらに人気を集めそうな女優をたくさん観られるという意味でも、この作品を作品賞に選びました。ユー・ジョン(于正)が手がけたドラマなので、歓娯影視(※ユー・ジョンが設立した制作会社)の売り出し中の注目のイケメンも出ている(笑)。だから男女問わずお気に入りの俳優を見つける楽しさがある作品だと思います。

島田 婿同士でムコ殿同盟ができあがって、結束が強くなっていくのも面白かったです。女性目線、男性目線、母親目線と、いろんな角度から楽しめるドラマ。次はこの子、次はこの子とオムニバスっぽく姉妹たちの恋愛が映し出されていくから飽きないんですよね。笑いあり、涙あり、姉妹のいろんな悲喜交々を楽しめて、ホリデーシーズンに家族みんなで楽しめるような作品だと思いました。

小酒 中国時代劇を観たことがない人に入門編としてお薦めしたい1本でもあります。5人の娘がそれぞれどんなふうに恋愛していくのかが順に描かれていて、例えばルー・ユーシアオとワン・シンユエのパートは駆け引きしながら恋に落ちていくツンデレカップルのラブコメで、ホアンヤン・ディエンティエンとウィンウィン(NCT / WayV)のパートは、嫁いびりなんかものともせずにヒロインが大暴れして、爆笑シーン連続のラブコメ。そのほか、未亡人と歳下夫による“先婚後愛”(結婚したあとで愛が生まれる)、“記憶喪失もの”の謎解きロマンスなど、いろんなタイプを1本の作品で楽しめる。娘たちだけじゃなくて、お母さんもいいキャラで、親子関係、姉妹関係も面白い。「掌心」は他人が姉妹のようになっていくお話だとすると、こちらはリアルな姉妹がどのように暮らしているかを描いています。お薦めの1本です。

中国ドラマにまつわる、2025年の“私的3大ニュース”

──お二人には、中国ドラマにまつわる、2025年の“私的3大ニュース”もお伺いしました。

小酒真由子の中国ドラマにまつわる私的3大ニュース

  • 規制緩和でドラマ視聴が大忙し
  • 聖地巡礼ツアーが盛況
  • 映画も含めて華流ブーム再び?

小酒 私は “日本視点”で3つ選んでみました。今はどんどんドラマが日本に上陸するようになって、以前と比べると、中国ドラマが日本に定着してきたのかなと思っているんです。“私はこういうジャンルが好き”、“この俳優さんが好き”みたいなコミュニティもできてきて、より深く楽しめる段階になってきている。そんな中で、中国市場が海外輸出に積極的になったり、1作品最大40話までの上限や時代劇の比率制限が撤廃されるなど規制が緩和されて、現地でより効率よくドラマがリリースされる状態になってきた。うれしい悲鳴ですが、ドラマ視聴がさらに大忙しになるなと。

また2025年は聖地巡礼ツアーが盛り上がっていたことも気になるニュースでした。私は季刊誌・和華さんのツアーにナビゲーターとして参加したんですが、個人で聖地巡礼に行ったり、出待ちしに行ったりする人も増えた。だから2025年は現地で“推し活”する人が今まで以上に増加した年という印象でした。これは“推し活”の第2段階だなと思っています。

──私の周囲にも、現地での推し活を楽しんだり、中国ドラマが生活の一部になっている人がいます。

小酒 現地での“推し活”が増える一方で、2025年は日本でファンが盛り上がれるイベントも増えた年でした。前年から引き続き「中国時代劇ドラマファンミーティング~時を超えた出会い 2025・春~」「中国ドラマファンPOP-UP」が開催されたり、「陳情令スペシャルナイト上映会2025」や「蔵海<ザンハイ>伝~静かなる炎、宮廷を揺るがす~」の上映会が行われたり、東京国際映画祭やフィルメックス、中国映画週間のために中国の俳優が来日したり。華流好きな人が感動を共有できるイベントが増えてきた。その結果、ファン同士の交流もより活発になったと感じる1年でした。

島田亜希子の中国ドラマにまつわる私的3大ニュース

  • AI顔面差し替えの性能アップ(「蜀紅錦~紡がれる夢~」など)
  • チャオ・ルースー主演「許我耀眼」大ヒット(復帰など一連のニュース)
  • ドラマの制作・放送に関する変更

──島田さんにも中国ドラマにまつわる私的大3大ニュースを挙げていただいています。

島田 2025年は、AI顔面差し替えの性能アップにびっくりした年でした。これからますます優れたものになるんだろうなと。ナチュラルなので、AIで顔を差し替えていることが全然わからない。

編集部注:中国では出演俳優がスキャンダルなどさまざまな問題を起こした場合、お蔵入りを避けるため、AIで別の俳優の顔に差し替えて放送・配信することがある。

小酒 「蜀紅錦~紡がれる夢~」は本当に気付かないぐらいでした。毛穴がないけど、でも時代劇ではよくあることだし。

島田 そうそう。もしかしたら現代劇だともう少し違和感みたいなものが出るかもしれないですが、時代劇はカツラをかぶっていたり、装飾品を付けていることもあって、自然に見えます。

小酒 この1年ぐらいでAIの進歩をすごく感じましたね。今までは、あれちょっと変じゃない?という違和感があったけれど、それがほぼない。AI活用における倫理問題はここでは議論しませんが、AI技術は、ここまで来たんだなという現実を目の当たりしました。

──続いて、チャオ・ルースーの主演作「許我耀眼」が大ヒットしたことも、3大ニュースの1つに選んでいただきました。彼女は体調不良による休養やトラブルのあった事務所からの移籍なども報じられていましたね。

島田 今年のうれしいニュースは、やっぱりチャオ・ルースーの主演作がヒットしたことですね。最近はイベントなどにも出席するようになりましたが、ドラマの成功が復帰を後押しした側面もあるんじゃないかなと思っているんです。

小酒 「許我耀眼」がヒットして、彼女が中国ドラマ界に必要であると世間に再認識させた。女優としてのポジションが守られたかなと思います。

島田 体調は完全に戻っているのか、元気なのかな?と心配ではあるんですが、2026年も彼女の活躍には期待したいです。

──そして最後にドラマの制作・放送に関してさまざまな変更があったことを挙げていただきました。

島田 規制緩和でいろいろと変わった中で、私が特に気になったのは優れた作品の翻案については国籍を問わない、日本や韓国の作品もリメイクの対象から外さないという部分です。日本のドラマ「結婚できない男」のリメイクで、ウォレス・フォ(霍建華)が主演した「他为什么依然单身」が、前向きな評価を獲得したとも言われているので、今までとは状況が変わって、リメイク作品もいろいろ出てくるのかもしれないなと思っています。

小酒 ただ、その後、日中関係がね……。

島田 そうなんですよ……ちょっと動きが読めない、難しいところですよね。ただ、中国では国際市場にドラマを売り出していくために、それに適した10話程度の小作品を作っていくという動きもある。だから2026年も、海外市場でより親しまれやすい中国ドラマが出てくるかもしれないですね。

小酒真由子(コサカマユコ)

プロフィール

映画界・出版界での会社勤めを経てフリーライターに。雑誌「月刊スカパー!」「見るべき中国時代劇ドラマ」「中国時代劇で学ぶ中国の歴史」「華流ドラマガイド」などのムック本、Cinem@rtなどのWeb媒体でアジアから欧米までドラマについて執筆している。

島田亜希子(シマダアキコ)

プロフィール

ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆するほか、中文翻訳もときどき担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「アジア俳優名鑑」など連載中。「中国時代劇で学ぶ中国の歴史」「見るべき中国時代劇ドラマ」「華流ドラマガイド」などのムック誌にも執筆している。