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モトーラ世理奈が諏訪敦彦の新作で主演、共演に西島秀俊、三浦友和、西田敏行

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左からモトーラ世理奈、西島秀俊、三浦友和、西田敏行。

モトーラ世理奈が主演、諏訪敦彦が監督を務める「風の電話」の製作が決定。西島秀俊、三浦友和、西田敏行が共演に名を連ねた。

諏訪敦彦が日本映画としては「H story」以来、18年ぶりに監督を務める本作は、岩手県大槌町の小高い丘の上に置かれた“風の電話”をモチーフにした作品。死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから佐々木格氏が2011年に自宅の庭に設置したこの電話はさまざまなメディアに取り上げられており、3万人にものぼる人々が訪れている。

映画では、モトーラ演じる少女ハルが主人公に。ハルが広島から故郷の岩手に戻り風の電話にたどり着くまでの道程を通して、傷付いた心の救済を描く。ハルと行動をともにする森尾を西島が演じ、旅の途中でハルと出会い彼女に影響を与える重要な人物の役で三浦と西田が登場。なお西島は1997年公開作「2/デュオ」、三浦は1999年公開作「M/OTHER」以来の諏訪作品への参加となる。

「風の電話」は4月中旬にクランクイン。2020年初春に公開される予定だ。

諏訪敦彦 コメント

スマホを片時も手放すことができない私たちは、まるで片手の操作だけであらゆる世界に繋がっているという錯覚に陥ります。しかし、そう簡単には繋がらない人や世界というのがあることを、私たちは忘れてしまっているのかもしれません。「風の電話」は岩手県大槌町の丘にひっそりと置かれています。わかりやすい標識や、案内図はなく、「さあ、自分の力でここまでやっておいで」と私たちに旅を誘っているかのようです。熊野詣での時代から、旅は生まれ変わるための再生の行為です。私たちも傷ついた主人公ハルの魂とともに、「風の電話」を目指して旅をしてみようと思います。私としては、日本を舞台にした久しぶりの撮影となりますが、その道しるべのように、素晴らしい出演者たちが参加してくれることになりました。映画は何かを見せるものであると同時に、見えない何かを想像させるものでもあると思います。この映画がその想像の力を快復できる旅になることを願っています。

佐々木格氏 コメント

会えなくなった人に想いを伝える電話「風の電話」。亡き人とつながれるという思いが、人に生きる希望を与えることができます。人は人生において、自分の物語を創出し、それを生きていると考えることができます。最愛の人を失った時、遺された人の悲しみを癒すのは、その人の持つ感性と想像力です。人間には、失ったものを取り戻したいと切望する想いがあります。癒しには、亡き人に再会できる、再びつながれるという想像を通して新しい物語が必要となります。
この度、「風の電話」の映画化が決まりましたが、主人公ハルは、旅の途中で様々な人たちの優しさに触れ、少しづつ心を開いていきます。故郷の岩手県大槌町で「風の電話」を訪ね、自問自答する中で、どんな時にも人生には意味があることに気付きます。
自分は今「人生から問いかけられている」だから、たとえ今がどんなに苦しくても、全てを投げ出す必要はないのだと。