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宮川春菜インタビュー。3人のゲストを迎えてキャリア最大のコンサートを開催

クラシック

インタビュー

チケットぴあ

Photo:Yukiko Kawabe

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2025年11月にスペインの「アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール」で1位に輝いた宮川春菜。ここ数年、世界的コンクールで快進撃を続けている。そんな、成長著しい「クラシックギター界のホープ」が、今年は大舞台のコンサートでソロだけでなく、ヴァイオリニストやギタリストらとのバリエーション豊かなステージも披露する。

まずは、コンクールにまつわる話から。事前にトルコやスペインでのコンサートをこなして、ひと足早く現地入り。タレガのギター名曲『アルハンブラの思い出』の舞台であるアルハンブラ宮殿をゆったりと散策した。

「人気の観光スポットで、一昨年は予約が取れず断念。今回は、朝から日暮れ前まで6時間くらいかけて満喫できました。宮殿は山の頂上にあるのでとても静か。『アルハンブラの思い出』に描かれたヘネラリフェ離宮の庭にある噴水は、タレガの表現そのもので感動しました」

快晴に恵まれ、鳥のさえずりがあちこちから聞こえ、噴水の音に心が洗われて、宮殿のレストランで、クロケッタに舌鼓。スペインのコロッケ料理である。

また、近隣の町に出演したギャラリーコンサートでは、人生初のスタンディングオベーションに感激した。コンクールへのモチベーションも自ずと高まり、いい精神状態でチャレンジできたようだ。

前回のコンクールで2位を獲得して以来、自分の出したい音がちゃんと出ているか、日々録音して聴き直し、どのように弾くとイメージ通りの音で弾けるか、魅力的な演奏ができるかなどを研究してきた。

「いろんな人に指の動かし方を見てもらって、タッチの重要性に気付きました。効果的にいい音が出るように、最適の角度などが身に付くまで、基礎練習を繰り返しました」

コンクールは2日あり、初日にバッハの「無伴奏ヴァイオリンソナタ」第2番のアレグロやパガニーニの「カプリース第24番」を弾いて予選通過。

「翌朝の本選は、なんと1番の出演でした。しかも現地のスケジュール感は日本とは違って、開始まであと10分ほどあるタイミングで、急に『始めましょう』となって(汗)」

腹をくくって、テデスコの「ボッケリーニ讃歌」やリストの「ハンガリー狂詩曲」などを演奏し、見事優勝!

6月のコンサートは「New Era(=新たな時代)」と銘打って、ソロの他に3人のゲストを迎えてデュオの楽しさや素晴らしさを表現する。

一人目は東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターで、東京大学先端科学技術研究センターの教授を務める近藤薫(vn)。

「昨春の共演がきっかけで、夏に東京大学先端科学技術研究センターの教育プログラムに参加させてもらいました。北海道の自然の中で演奏したのですが、とても勉強になりました」

東大と自動車メーカーのポルシェによる、中高生対象の社会環境教育プログラムのサプライズゲストだった。反響の整ったホールとはまったく異なる、広大な畑などで弾くとどんな風に聞こえ、何を感じるのか、学生たちを前に実験的演奏をした。

「意外に心地よくて、仕事でホールで弾くのと違って、素直に音を楽しむ感覚を味わえました。鹿が遠くから近付いてきて、じっと演奏を聴いていたんですよ(笑)」

マスネの「タイスの瞑想曲」、ピアソラの「カランブレ」と、曲調の違う2曲を用意している。とても合わせやすい演奏をしてくれる近藤に、全幅の信頼を置いている。

二人目は気鋭のギタリスト、斎藤優貴。国内外のコンクールの受賞歴がすでに55という強者(つわもの)だ。

「賞金を旅費にして、次のコンクールに行かれているようです。スゴいですよね。奈良のレストランで毎月開いておられるコンサートで、去年デュオをさせてもらえました。私の長所を引き出して伸ばしてくださって、いい経験になりました」

レパートリーの広い斎藤とは、ヴィヴァルディ「四季」の<夏>を弾く。

「名手の山下和仁さんとラリー・コリエルさんのデュオ演奏を動画で見て感動して…。絶版の楽譜を奇跡的に見つける事ができて即買いしました。練習が待ち遠しいです」

今年1月に亡くなった山下を、宮川は幼い頃から尊敬している。山下は80年代に「四季」を自ら全編編曲。ジャズ・フュージョンギターのコリエルとのCDは幻の名盤となっている。

そして三人目、ピアニストの長崎麻里香とは、ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」ピアノ伴奏版を演奏する。

「長崎さんとは初共演ですが、ピアノ版のアランフェスは何度か弾いているので、ワクワクしています。一昨年の都内ホール初コンサートから3年目、これまでの活動の成果をお見せできるように頑張ります。ソロ曲では、ずっと演奏したいと願っていたオリジナルアレンジで、ドビュッシーの『アラベスク第1番』を披露します。楽しみにしていてください」

取材・文:原納暢子

宮川春菜 classic guitar concert 2026 “New Era”

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2665844

6月6日(土) 開演 18:30
めぐろパーシモンホール 大ホール

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