吉田玉助×中村壱太郎×末永光×尾上眞秀が共演! マルコス浄瑠璃『金閣寺』詳細解禁
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Bunkamura Produce 2026 マルコス浄瑠璃『金閣寺』チラシ(表面)
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すべて見るBunkamura Produce 2026 マルコス浄瑠璃『金閣寺』のキャストおよびメインビジュアル、公演詳細が解禁された。
自らのカンパニー「La Veronal(ラ・ヴェロナル)」を率い、パリ・オペラ座、サドラーズ・ウェルズ、アヴィニョン演劇祭など欧州の主要劇場で作品を発表し続けてきた演出家マルコス・モラウの世界初演となる最新作が日本で誕生する。モラウが挑むのは、踊り手と人形が共演する新たな“人形浄瑠璃”。人形が生き、人間が操られる。その生きているものと作られたものが入れ替わる一瞬に宿る美を、舞台上に可視化する。
題材は、生誕100年を超えてなお読み継がれる三島由紀夫の代表作『金閣寺』。三島文学の“美と滅び”が結晶したこの物語に登場するのは、父・吉田玉幸(4代目 玉助)、祖父(3代目 玉助)より続く家系に生まれ、現代の文楽を代表する立役として活躍する吉田玉助らが遣う文楽人形だ。確かな技術でマルコスの独創的な身体表現に挑み、人形に新たな命を吹き込み、三位一体の至芸で文楽の可能性を拡張する。
肉体をもって“人形”を演じるのは、上方歌舞伎の女方・中村壱太郎。日本舞踊吾妻流七代目家元・吾妻徳陽としての一面を持ち、映画『国宝』では所作指導も務める踊りの名手として、伝統の「人形振り」を軸に踊りの根源的な姿を描き出す。三島文学の“美”と“危うさ”を体現する存在として、STARTO ENTERTAINMENTジュニア随一の身体能力を持つ末永光が出演。マルコスがその振付の理解力に驚嘆し、本作の要へと抜擢された。さらに、壱太郎に寄り添う子方として、七代目尾上菊五郎を祖父に持つ名門・尾上家を継ぐ13歳の若き才能・尾上眞秀が、伝統と現代が交差する舞台で次世代の輝きを放つ。
また、1,200名を超える世界各国の応募者から選ばれた、ベルリン国立バレエ団、ヨーテボリ・オペラ・ダンスカンパニー、スカピーノ・バレエ・ロッテルダムなどで経験を積んだ7名の精鋭ダンサーが“黒子”として舞台の中枢を担う。物語をひとつに束ねる「浄瑠璃」は、竹本連中の語りに加え、カタルーニャの伝統歌唱を現代的に再構築してきたスペインの歌姫マリア・アルナルが担当。人と人形、伝統と現代が分かちがたく結び合う、新たな“人形浄瑠璃”を立ち上げる。
公開されたメインビジュアルは、燃え上がる金閣寺を“焼香”に見立てた構図だ。赤く染まる金閣寺は供えられた香、その周囲に広がる白砂は燃え尽きた灰。白砂に描かれた渦は三島の情念の軌跡を示しており、壱太郎、末永、眞秀らキャスト陣はその三島の情念の渦へと飲み込まれていく存在として配置されている。金閣寺を見つめ続けるうちに、その美に取り込まれ、支配されるという『金閣寺』の感覚を視覚化した、強烈な印象を残すビジュアルとなっている。
三島についてモラウは、「私は長く、三島由紀夫に惹かれてきました。彼は思想を語る作家ではなく、それを自らの肉体で引き受けた人物だったからです」とコメント。文楽については「人が人形を動かしているはずなのに、いつの間にか人間の方が人形に近づいていく。主体と客体の関係が揺らぎ、崩れそうで崩れない緊張が生まれる。その状態に強く惹かれました」とし、「私が舞台に立ち上げたいのは、その崩れそうで崩れない均衡です。人が美を見つめ続けたときに生まれる、静かで危うい均衡。三島が最後に触れたものに、最も近い瞬間を、観客の前にとどめたいと思っています」と意気込む。
玉助は「気軽にお受けしてしまったのですが、日が経つに連れて“どうしよう僕なんかには無理!”という恐怖と、新しいことに挑戦できるという気持ちが交錯して、何か落ち着かない日々です」と率直な心境を吐露。壱太郎は「歌舞伎の女方が魅せる“人形振り”の世界、『金閣寺』を取り巻く執念のようなものを具現化することができたらと意気込んでおります」と抱負を寄せた。
末永は「マルコスのワークショップに参加した際には、これまで触れたことのない動きに苦戦しましたが、マルコスが丁寧に体の使い方を教えてくれたり、言葉をかけて安心させてくれたりして、抱えていた不安が少しずつ楽しみな気持ちへと変わっていきました」と振り返る。眞秀は「この作品を通じて、これまで学んできた歌舞伎の伝統を大切にしながら、ジャンルの垣根を超えた新しい表現をたくさん吸収したいです。素晴らしい先輩方と共に、現代的で鮮烈な『金閣寺』の世界を作り上げ、観に来てくださるお客様が楽しんで、そして喜んでくださるよう、一生懸命頑張ります」と決意を明かした。
Bunkamura Produce 2026 マルコス浄瑠璃『金閣寺』は、2026年8月29日(土) から9月6日(日) まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。
<公演情報>
Bunkamura Produce 2026 マルコス浄瑠璃『金閣寺』
原作:三島由紀夫『金閣寺』
演出・振付:マルコス・モラウ
脚本:ロベルト・ファティーニ
音楽・歌:マリア・アルナル
美術:マックス・グレンツェル
衣裳:シルヴィア・ドゥラニョー
邦舞振付:吾妻徳陽(中村壱太郎)、花柳源九郎
竹本作曲:鶴澤慎治
出演:吉田玉助 中村壱太郎 末永光 尾上眞秀 La Veronal ほか ※追加キャストは4月頃発表予定
2026年8月29日(土)~9月6日(日)
会場:東京・東京芸術劇場 プレイハウス
チケット一般発売:2026年4月25日(土) 10:00~
https://w.pia.jp/t/marcos2026/
Bunkamura Produce 2026 マルコス浄瑠璃『金閣寺』演出家&キャストコメント
■マルコス・モラウ

私は長く、三島由紀夫に惹かれてきました。彼は思想を語る作家ではなく、それを自らの肉体で引き受けた人物だったからです。
『金閣寺』もまた、単なる史実の再現ではありません。美という観念が人の内側に入り込み、その人間を変えていく過程を描いた作品だと感じています。文楽に出会ったとき、私はそこに近い感覚を見ました。人が人形を動かしているはずなのに、いつの間にか人間の方が人形に近づいていく。主体と客体の関係が揺らぎ、崩れそうで崩れない緊張が生まれる。その状態に強く惹かれました。今回の作品では、吉田玉助の人形、中村壱太郎と尾上眞秀の人形振り、洗練されたダンサーたち、そして末永光が、同じ舞台の上に置かれます。異なる訓練を積んだ表現が互いを映し合い、やがて境界は曖昧になっていくでしょう。誰が操り、誰が操られているのかは重要ではありません。私が舞台に立ち上げたいのは、その崩れそうで崩れない均衡です。人が美を見つめ続けたときに生まれる、静かで危うい均衡。三島が最後に触れたものに、最も近い瞬間を、観客の前にとどめたいと思っています。
■吉田玉助

このたび、文楽を代表してマルコス浄瑠璃に出演させていただきます、人形遣いの吉田玉助です。
気軽にお受けしてしまったのですが、日が経つに連れて「どうしよう僕なんかには無理!」という恐怖と、新しい事に挑戦出来るという気持ちが交錯して、何か落ち着かない日々です。
歌舞伎の壱太郎さんや眞秀さんとご一緒するということで、近しいお芝居をしていますので、歳は上ですが貪欲にいろいろと教えてもらって何かヒントをもらえたらと思っています。末永さんとも先日のマルコスのワークショップでご一緒して、その身体のキレに驚かされました。
他ジャンルの方とコラボレーションをするのは楽しいのですが、文楽以外の新しいお芝居の入口を探して、自分自身が楽しく順応できる様になるかが今回のポイントだと思っています。
皆様、よろしくお願いいたします。
■中村壱太郎

昨年ふと「あ、今年は三島由紀夫生誕100年だ!」と気づいてより、さまざまな三島作品について思いを馳せていた折に今回のお話をいただき、奇遇なご縁に喜びを感じております。
これまでさまざまな三島作品が歌舞伎として上演されてきました。今回は日本の古典的な“所作による様式美”に着眼して、マルコス・モラウさんの演出の舞台で俳優としても舞踊家としても新たな発見・表現を組み立てていきたいです。尾上眞秀くんとはこれまで歌舞伎の舞台では共演したことはありませんが、今回こうした新たな取り組みでご一緒できることで歌舞伎の未来に向かい共に何かを見出していきたいと思います。また、吉田玉助さんの扱う文楽人形、末永光さん、世界屈指のダンサーの皆様との共演により多くの刺激をいただけることが楽しみでなりません! 歌舞伎の女方が魅せる“人形振り”の世界、『金閣寺』を取り巻く執念のようなものを具現化することができたらと意気込んでおります。この作品が日本の初演より、世界へと羽ばたいていきますことを願い。
■末永光

いつもステージに立つときは、同じ事務所の仲間や先輩が周りにいて、緊張感の中にも安心感があるのですが、今回は錚々たる皆様と初めてご一緒するので、とても緊張しています。
マルコスのワークショップに参加した際には、これまで触れたことのない動きに苦戦しましたが、マルコスが丁寧に体の使い方を教えてくれたり、言葉をかけて安心させてくれたりして、抱えていた不安が少しずつ楽しみな気持ちへと変わっていきました。また、NDT2 来日公演にてマルコス振付作品『Folkå』も見学させていただいたのですが、次々と表情を変えるかのようなフォーメーションとその振付に衝撃を受けました。あれほど心を動かされたダンス作品は初めてで、今までのダンスの常識をいい意味で覆させられました。
相変わらず自分に務まるのかという不安は拭いきれませんが、新たな自分と出会い、自分の世界が広がっていくきっかけになりそうな予感がしています。自分とは異なる環境で活躍されている方々とステージを作り上げていく中で、そのコンビネーションがどのような変化を遂げるのか、とても未知数でワクワクしています。
これまでの経験も力に変えて、全力で目の前の事と向き合いながら、皆さんの心に響く作品になるよう精一杯頑張ります。
■尾上眞秀

前回のK-BALLET Opto『踊る。遠野物語』は、僕にとって歌舞伎以外の舞台に立つ初めての挑戦でした。なにもわからない中、演出の森山開次さん、そして麿赤兒さんをはじめとする共演者の皆さんが温かく迎えてくださったおかげで、最後までやり遂げることができました。あの時、舞台の上で全身を使って表現することの喜びを知ったことは、大きな自信につながっています。
今回の作品は、三島由紀夫さんの名作『金閣寺』を、文楽・歌舞伎・ダンスという異なる美学を合体させて描く、とても贅沢で新しい挑戦です。世界初演という記念すべき舞台に立てることに、今からワクワクしています。
この作品を通じて、これまで学んできた歌舞伎の伝統を大切にしながら、ジャンルの垣根を超えた新しい表現をたくさん吸収したいです。素晴らしい先輩方と共に、現代的で鮮烈な『金閣寺』の世界を作り上げ、観に来てくださるお客様が楽しんで、そして喜んでくださるよう、一生懸命頑張ります。
関連リンク
公式サイト:
https://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/26_marcos/
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