【展示レポート】東京展で約50万人を動員した特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブー」が名古屋で開幕
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特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」
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すべて見る3月20日より、名古屋市科学館にて特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」が開幕した。
東京展(国立科学博物館)では約50万人を動員した話題の展覧会で、約40億年にわたる生命の歴史の中で発生した5回の大量絶滅『ビッグファイブ』を化石や岩石に残された様々な証拠から紐解く。各種の古生物や火山、古気候・古海洋などを専門とする国立科学博物館の研究者10名による監修で、『生き物たち』の生存をかけた進化の歴史を辿り、子供から大人までを魅了している。

会場の中央で来場者を迎えるのは、暗闇に浮かび上がる球形スクリーン『大絶滅スフィア』だ。青く輝く地球の表面に、過去5回にわたって生命を飲み込んだ『ビッグファイブ』の衝撃が次々と映し出される。かつてこの星で起きた喪失と再生の歴史をダイナミックな映像で辿るこの演出は、これから始まる40億年の壮大な旅へのプロローグとして、見る者を一気に引き込んでいく。
全6章で辿る生命の歴史と『ビッグファイブ』
展示はEPISODE 1から6までの時系列で構成されている。
【EPISODE 1】O-S境界 海の環境の多様化(約4億4400万年前)
O-S境界はオルドビス紀とシルル紀の境界で、生命が海で多様化した時代。全長2mを超える巨大なウミサソリ類『アクティラムス』の復元模型が展示されており、当時の海洋生態系の頂点を確認できる。
【EPISODE 2】F-F境界 陸上生態系の発展(約3億8000万年前~約3億6000万年前)
F-F境界はデボン紀後期の大量絶滅で、陸上に森林が広がった時代。国立科学博物館所蔵の『ワッティエザ(レプリカ)』などが展示され、植物と昆虫、脊椎動物の密接な関わりが示されている。

ワッティエザ(レプリカ)/国立科学博物館蔵
【EPISODE 3】P-T境界 史上最大の絶滅(約2億5200万年前)
地球史上で最大規模の生物の大量絶滅と言われており、全生物の95%が絶滅したとされる時代。背中の大きな帆が特徴的な『ディメトロドン(レプリカ)』を展示。その背景には、絶滅の主因とされる大規模な火山活動をイメージしたセットが配置されている。

左:ディメトロドン(レプリカ)/国立科学博物館蔵
右:ウタツサウルス(レプリカ)/国立科学博物館蔵
【EPISODE 4】T-J境界 恐竜の時代への大変革(約2億100万年前)
三畳紀とジュラ紀の境界で、恐竜が進化の主流となっていく時代。南極で発見された『クリオロフォサウルス』や、『レドンダサウルス』の全身骨格が並ぶ。

左:レドンダサウルス(レプリカ)/福井県立恐竜博物館蔵
右:クリオロフォサウルス(レプリカ)/国立科学博物館蔵
【EPISODE 5】K-Pg境界 中生代の終焉(約6600万年前)
恐竜を含む地球上の生物種の約70%が大量絶滅した白亜紀と古第三紀の境界。『ティラノサウルス』と『トリケラトプス』の骨格レプリカが対峙する形で展示され、その圧倒的なスケールを間近に観察できる。

左:ティラノサウルス(レプリカ)/国立科学博物館蔵
右:トリケラトプス(レプリカ)/国立科学博物館蔵
【EPISODE 6】新生代に起きた生物の多様化
絶滅を免れた哺乳類が多様化を遂げる。世界初公開の『ステラーダイカイギュウ(一部レプリカ)』の全身の実物化石や、馬の祖先である小型の『シフルヒップス』が展示され、現在に至る生命の系譜が締めくくられる。

ステラーダイカイギュウ(一部レプリカ)/国立科学博物館蔵
名古屋展オリジナル展示:岐阜県・金生山の巨大化石群
本展の大きな特徴は、名古屋会場独自の展示が追加されている点だ。岐阜県大垣市から池田町に位置する『金生山(きんしょうざん)』から産出した化石が特設されている。金生山は多くの化石を産出し、『日本の古生物学発祥の地』として知られている。同時代の他地域で見つかるものと比較して、産出する化石が明らかに『巨大』であるという特徴を持つ。

ここでしか買えないオリジナルグッズも販売
展示の最後を締めくくる特設ショップでは、本展でしか手に入らないユニークなオリジナルグッズが多数ラインナップされている。

公式図録は展示内容を網羅した解説に加え、最新研究とそのバックステージも豊富なコラムを交えて紹介している。また、絶滅した生物のぬいぐるみにも注目だ。アノマロカリスやステラーダイカイギュウなど、展示で注目を集めた生物たちが愛らしい姿で登場。他にも子供から大人まで楽しめるラインナップが揃っているので来場の際はチェックしたい。

『大量絶滅』という言葉は一見ネガティブに響くが、その本質は、困難を乗り越えてつながってきたダイナミックな命の進化にある。「絶滅があったからこそ、今の私たちがいる」というポジティブな視点こそが、本展の醍醐味だ。40億年前から続く地球生命の壮大なロマンを確かめに、ぜひ名古屋市科学館へ足を運んでみてほしい。
撮影:テラオ
特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」
(Special Exhibition: Mass Extinctions―BIG FIVE)
会期:2026年3月20日(金・祝)~2026年6月14日(日)
会場:名古屋市科学館 理工館地下2階イベントホール
開館時間:9時30分~17時 (最終入場は16時30分まで)
休館日:月曜日、毎月第3金曜日、5月7日(木)
※5月4日(月・祝)は開館
主催:名古屋市科学館、NHK名古屋放送局、NHKエンタープライズ中部、読売新聞社
特別協力:国立科学博物館
協力:ブリッジリンク
特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」 公式サイト:
https://daizetsumetsu.jp/
特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」 公式X:
https://x.com/daizetsumetsu
特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」 公式Instagram:
https://www.instagram.com/daizetsumetsu/
名古屋市科学館 公式サイト:
https://www.ncsm.city.nagoya.jp/
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/daizetsumetsu/
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