メンバーも登壇!ライブBlu-ray『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』リリース記念先行上映会【オフィシャルレポート】
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『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』上映会 / Photo:Taka"nekoze_photo"
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すべて見る4月1日にリリースされたライブBlu-ray『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』をいち早く体感できる先行上映会が、3月28日東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で開催された。およそ3時間に及ぶ本編上映に加え、上映後にはACIDMANのメンバー3人が登壇する舞台挨拶も実施。武道館の熱量と緊張感を、映画館の大画面と大音量で再体験する特別な一日となった。
この日の進行を務めたのは、関西のラジオ局などでDJとしても活動し、ACIDMAN主催のロックフェス『SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI” 2022』でもMCを担当した大抜卓人。バンドからの信頼も厚い大抜が、「来られた方は思い出しながら、来られなかった方はその日のハイライトを存分にお楽しみください」と呼びかけ、『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』の上映がスタートした。
冒頭には、公演当日、ライブまでの道のりを追うショートドキュメンタリーがモノクロで収められている。『This is ACIDMAN』スタートの経緯や武道館への思い、ライブの意気込みなどを語るメンバー本人たちの証言を交えながら、会場入りの様子やサウンドチェック、そして武道館へ集まっていくファンへのミニインタビューなどが散りばめられ、ライブ本編へ向けて期待の熱量を高めていく。
「ACIDMANは『宇宙』」「私たち、ACIDMANがきっかけで結婚しました」「いつでも人生の支えです」といったファンの声が紹介される。その言葉からは、ACIDMANの存在が観客一人ひとりの人生と深く結びついていることを、あらためて感じさせられた。
モノクロからカラーへ切り替わり、いよいよライブ本番がスタート。映画館ならではの大音量と大画面が、大木伸夫(vo/g)、佐藤雅俊(b)、浦山一悟(ds)によるソリッドなバンドサウンドの臨場感を増幅させ、曲ごとに世界観を更新していく映像演出と照明をよりイマーシブに見せていく。大木伸夫の歌う表情、佐藤雅俊と浦山一悟の迸る汗、足元のエフェクターボード、ドラムセットを真上から捉えた俯瞰ショット。複数台のカメラがステージ全体、客席、さらにはステージ上からのアングルまで捉え、ライブ当日に目にできないディテールを浮かび上がらせるとともに、アートフォームとしての映像作品に再構成されている。
なかでも見どころのひとつは、やはり「sonet」だ。間奏でスクリーンが上がり、背後から四家卯大率いる8人編成のストリングスが登場するサプライズ。その瞬間、驚きと高揚に揺れる客席の表情も映像はしっかりと捉えている。また、今は亡き坂本龍一がピアノで参加したインストゥルメンタル「風追い人(前編)」では、コンテンポラリーダンサーの森山開次、バレエダンサーの松根花子、俳優の田村泰二郎が出演するMVの映像世界と、3人で紡ぐアンサンブルがシンクロし、死と再生を繰り返す輪廻の只中にいるような感覚が呼び戻された。
ファン投票で選ばれたリクエスト曲「ファンファーレ」の高揚感、本編ラスト「ALMA」での、宇宙と一体になるような感覚、そしてアンコールでは四家卯大ストリングスに加え、ゴスペルシンガーのオリヴィア・バレルと植松陽介、Tokyo Embassy Choirを迎えた「feel every love」の圧倒的な多幸感が、映画館いっぱいに広がっていく。
そして映像は再びモノクロへ。終演後、楽屋へ戻るまでの様子から、大木のコメントで締めくくられる。あっという間の3時間のあとに残ったのは、深く静かな余韻だった。
5分の休憩を挟み、司会の大抜卓人に呼び込まれて大木伸夫、佐藤雅俊、浦山一悟の3人が登壇すると、客席はスタンディングオベーションで迎え入れた。大きな拍手が鳴り止まぬなか、大木は「楽しんでもらえたでしょうか。僕たちも実は後ろで観させてもらっていました」と挨拶し、「ちょっと長かったかな、大丈夫だっただろうかと思いつつ……それなりのライブができたなと、しみじみ思っております」と作品の手応えをにじませる。続いて佐藤は「映画館で観るのも、外から自分たちのライブを観るのもなかなかない」と、演奏を客観視できた新鮮さを語り、浦山は「武道館、やっぱり最高でしたね」と笑顔で客席に呼びかけた。



今回の日本武道館公演は、昨年3月20日のZepp Nagoyaを皮切りにスタートしたツアー『This is ACIDMAN』の集大成ともいえる一夜。当初は全公演同一のセットリストで臨む構想だったが、「地域ごとに求められているものが違うのではないか」と、大木が方針を大きく転換。結果として、各地ごとに内容を変える、きわめて挑戦的なツアーへと変貌していった。
「忙しかったですね」と、率直に昨年一年間を振り返る大木。本ツアーや数多くのフェス、初の中国本土ワンマンなどライブ活動の他、武道館公演3日後にリリースした最新アルバム「光学」のレコーディングと並行しながら社長業もこなす多忙な日々の中でも、「忙しいからといって同じ曲順でいいのか?」と自らに問い続けていたという。結果的に、「かなり僕のわがままを通させてもらった感覚はあります」と明かした。
「本当に大木は大変だったと思う」と佐藤。「一日が72時間あるんじゃないかと思うくらいの時間の使い方をしている」と、その超人的な働きぶりに驚きを隠さない。一方で、自身にとってはさまざまな楽曲に取り組めることが刺激にもなっていたようで、「この曲、今回やれるんだ」という発見もあり、むしろ嬉しかったと笑う。
浦山もまた、「あ、これはもうこういうツアーになるんだな」と覚悟したという。そのぶん、昔の曲や久々に演奏する曲に触れる機会も増え、改めて楽曲の魅力を再確認する場面も多かった。「この曲いい曲だな」と再発見できたことも含め、このツアーはバンドにとっても実り多いものだったようだ。 舞台挨拶では、作品冒頭に挿入されたファンのコメントにも話題が及ぶ。「あそこは毎回、涙が出ます」と大木は切り出し、「それぞれの人生の中に、ACIDMANの曲が刻まれていることを改めて実感しました」と 語った。なかでも印象に残ったエピソードとして挙げたのが、娘を亡くした父親が、娘をきっかけにACIDMANを知り、友人とともに武道館へ足を運んだというコメントだ。

「こうした話に触れるたび、自分たちは誰かの人生の中で、大事な役割を担わせてもらっていることを実感します。天国にいる娘さんに恥のないような音楽をやらなきゃいけないし、ファンの方一人ひとりの人生が僕らを支えてくれている。だから、もっと頑張ろうって、つくづく思いますね」
今回の日本武道館公演における、ステージフォーメーションについて大抜から、「この形で武道館に立つのは初めてですよね?」と振られると、大木は「確かにそうですね」と応じつつ、そのこと自体まったく意識していなかったと笑う。「今回のフォーメーションは、マネージャーから『なぜボーカルなのに真ん中にいないんですか?』と素朴な質問を投げかけられたのがきっかけでした。確かに、スリーピースだからといってこの形はおかしいなと。そう思って試しにやってみたら、すごく理にかなっていたんです」
実は大木は、以前の立ち位置だと音のバランスに偏りが生じ、耳への負担もあったという。それが今回、自身が中央に立ち、左にドラム、右にベースという配置になったことで、格段にバランスが良くなったとのこと。加えて、真ん中に立つことで見える景色も大きく変わったそうだ。「メッセージを届ける立場として、ステージの端から伝えるのと、中央からまっすぐ伝えるのとでは、言葉の届き方が変わってくるんです」と、身振り手振りを交えながら語る姿も印象的だった。
「僕ら、ずっと間違ってたんですよね。言われるまで」と冗談めかして締めくくり、会場の笑いを誘った。
さらに司会の大抜卓人は、映像作品に付属する特典ドキュメンタリーの内容にも触れた。「観ながら『すごいな!』と思ったのは、ギターのセッティングと音へのこだわり。そこはぜひ観てほしいです」と熱を込めると、大木はギターサウンドを「氷」に例えて、メンバーやレコーディング、ライブクルーに伝えていることを明かす。ガチガチの氷、ガリガリ君のようにザラッとした氷、もっと滑らかなアイスのような質感、水っぽい氷――そんな見た目や触感の比喩で音像を共有していくのだという。「最初はみんなポカーンとしてましたけどね」と笑いながら、「でも、だんだんと分かってくれるようになりました」と言葉を重ねる姿からは、音を言葉で掴み取ろうとする職人気質が滲んでいた。
また、武道館公演を経て今後バンドはどう進んでいくのかという問いに対し、大木は「引き出しはたくさんあるし、今の時点でもう十分に表現できているとも感じる」と手応えを口にする。一方で、次に残る課題は「これをどう広げるか」だとも語り、映像を観ながら「もっと伝えなきゃいけない」と感じたと明かした。「今まで僕らを知らなかった人にも観てもらえる形にしていきたい」と取り組むべき課題を明かした。
最後はメンバーからそれぞれ挨拶があり、浦山は「来月から『ACIDMAN LIVE TOUR “光学”』が始まります。いま絶賛リハ中で、最高のものを届けますので、ぜひ来てください、待ってます」と呼びかける。佐藤もツアーへの意気込みを語りつつ、「改めて、身の回りの人に『ACIDMAN、いいよ』って言ってもらえたらうれしいです」と率直な気持ちを明かした。続けて大木がツアーファイナルの会場となる、6月27日(土)18年ぶりの幕張メッセに触れ、「今回の武道館ではアリーナに座席を設け、“立つ・座る”を自由に選べる空間にできたのがよかったと思っています。幕張メッセも同じように、座席を設けそれぞれのスタイルで楽しめる場にしたいので、ぜひ観に来てほしいです」と締め、温かな拍手に包まれながら、舞台挨拶は幕を下ろした。

Photo:Taka"nekoze_photo"
<イベント概要>
『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』リリース記念先行上映会
3月28日 東京・ユナイテッド・シネマ豊洲
<リリース情報>
LIVE Blu-ray
『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』
発売中
詳細はこちら:https://acidman.jp/disco/thisisacidmaninbdk/
<ツアー情報>
『ACIDMAN LIVE TOUR “光学”』
4月9日(⽊)神奈川・KT Zepp Yokohama
4月18日(⼟)宮城・⽯巻 BLUE RESISTANCE
4月29日(⽔・祝)静岡・LIVE ROXY SHIZUOKA
5月10日(⽇)新潟・NIIGATA LOTS
5月15日(⾦)⼤阪・NHK⼤阪ホール
5月22日(⾦)埼⽟・ウェスタ川越 ⼤ホール
5月24日(⽇)福岡・DRUM LOGOS
5月29日(⾦)宮城・仙台 Rensa
6月6日(⼟)岡⼭・CRAZYMAMA KINGDOM
6月14日(⽇)沖縄・桜坂セントラル
6月27日(⼟)千葉・幕張メッセ国際展⽰場 展⽰ホール9・10
▼チケットはこちらから
https://w.pia.jp/t/acidman-/
ACIDMAN オフィシャルサイト
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