『熊谷守一美術館41周年展 守一と故郷。』4月14日から 岐阜「熊谷守一つけち記念館」の収蔵品でたどる守一の「故郷の記憶」
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熊谷守一《御嶽》 油彩・板 1953(昭和28)年 熊谷守一つけち記念館蔵
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すべて見る豊島区立 熊谷守一(くまがい・もりかず)美術館で、4月14日(火)から6月28日(日)まで、守一の故郷、付知(つけち)との関わりに焦点を当てた展覧会『熊谷守一美術館41周年展 守一と故郷。』が開催される。
豊島区立 熊谷守一美術館は、画家・熊谷守一(1880-1977)が94歳で亡くなるまで45年間暮らした家の跡地に立ち、今年で開館41年となる。自ら丹精込めてつくった庭で生きものたちを日々観察し、鮮やかな色彩と輪郭線のはっきりとした独自の表現で描いた守一の気配を感じる美術館だ。
もうひとつ守一の美術館が故郷の付知(つけち)にある。現在の岐阜県中津川付知町(旧岐阜県恵那郡付知村)に位置する、今年開館10周年を迎えた「熊谷守一つけち記念館」だ。この地に生まれた守一は3歳で生母や祖母から引き離され、父のいる岐阜市に移る。17歳で上京し、20歳から画家として歩み始めるも、生母の危篤をきっかけに30代の5年間は付知に戻っていた。馬に乗ったり、山の仕事をしたり、この時期に自然に囲まれて過ごした経験がのちの絵画にも息づいているといえる。

同展は、熊谷守一つけち記念館の所蔵品を中心に、付知滞在中に描いた作品などを紹介するものだ。例えば《馬》は、兄に売られてしまった愛馬を描いた作品だ。自然豊かな付知の林業に関わる《御神木祭(ごしんぼくさい)》や《神宮備林(じんぐうびりん)》、伝承に関わる《かっぱと馬》、また、付知やその周辺の景色を描いた《雨乞だな》《御嶽》といった付知の風景や文化を題材とした作品が並ぶ。

併せて、晩年に木々や草花に覆われた東京の自宅の庭の動植物を描いた作品なども展示する。単純化した彩色とはっきりとした輪郭線を施した「モリカズ様式」の作品と、付知時代の作品を比べて見ることで、故郷の自然体験がもたらした影響を感じとることができる。春の美術散歩が楽しめそうだ。
<開催情報>
『熊谷守一美術館41周年展 守一と故郷。』
会期:2026年4月14日(火)〜2026年6月28日(日)
会場:豊島区立 熊谷守一美術館
時間:10:30〜17:30(最終入館は~17:00)
休館日:月曜
料金:一般700円、高・大学生300円、小・中学生100円
公式サイト
https://kumagai-morikazu.jp/
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