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【展示会レポート】「歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力」が愛知県美術館で開幕。江戸のアヴァンギャルド、歌川国芳の真髄がここに。

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幕末の浮世絵界で絶大な人気を誇り、奇抜なアイデアやデザインセンス、ユーモアで人々を魅了してきた歌川国芳。浮世絵のあらゆるジャンルを展示している『歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力』が、愛知県美術館でついに開幕した。

本展の最大の見どころは、合計400点を超える膨大な展示数にある。この愛知会場は大阪、山口に続く3会場目となるが、会期途中の前後期で展示作品のほとんどが入れ替わる贅沢な構成だ。前期(〜5月24日)と後期(5月26日〜)の両方を訪れることで、国芳ワールドの全貌をより深く体感できる。

全8章で解き明かす、国芳ワールドの全貌

1797年(寛政9)、江戸・日本橋の染物屋に生まれた国芳は、10代半ばで歌川豊国に入門。30代で手がけた『通俗水滸伝豪傑百八人一個』シリーズが爆発的なヒットとなり、『武者絵の国芳』としてその地位を不動のものとした。
国芳の最大の特徴は、それまでの浮世絵の常識を打ち破る圧倒的なスケール感にある。通常、浮世絵は『一枚の判』の中に世界を完結させるのが主流だったが、国芳は三枚の判を横または縦につなげて一つの巨大な画面として使うダイナミックな表現を確立した。
本展では、武者絵はもちろん、役者絵、美人画、風景画、そしてユーモア溢れる戯画まで、国芳が手がけたあらゆるジャンルが8つの章で構成される。

第1章:役者絵
名優たちの個性を鋭く捉えた大首絵や、真に迫る表情や巧みな舞台演出を描いた迫力ある役者絵を紹介。

第2章:武者絵・説話
出世作『水滸伝』シリーズをはじめ、英雄たちの躍動感あふれる姿を見ることができる。3枚続きの大画面を活かした『相馬の古内裏』など、3枚を貫いて大きく描きこむという大胆な構図で、武者絵の表現をより豊かなものに発展させていった。

『相馬の古内裏』弘化2年〜3年(1845〜46)頃【通期展示】

第3章:風景
西洋の遠近法や陰影法を積極的に導入。スナップ写真のように江戸の日常を切り取った新奇な構図が光る。

第4章:風俗・情報・資料
鯨の漂着ニュースなど、市中の話題を題材にしている。当時のメディアとしての役割を果たした浮世絵と、その制作過程の資料が展示されている。

第5章:摺物と動物画
豪華な特注の非売品版画である『摺物』を展示。あわせて写実的に描かれた鯉や、古典的な画題の龍虎なども展示。

第6章:美人画
伝統に独自の愛嬌を加え、ユニークな着眼点で描かれた国芳美人を堪能できる。猫が女性の顔を舐め、顔をしかめている『山海愛度図会 七 ヲゝいたい(おおいたい) 越中滑川大蛸 (えっちゅうなめりがわのおおたこ) 』など、日常的な表情を見せる女性が描かれている。

『山海愛度図会 七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸 』嘉永5年(1852)【前期展示】

第7章:肉筆
絵師が直接、紙や絹に筆で描いた一点ものの『肉筆画』を紹介。本展では国芳の肉筆画の出品数が過去最多となる。

第8章:戯画
『武者絵』と並んで独自のセンスを発揮しているユーモラスな『戯画』が最終章に展示されている。猫をはじめとする動物たちを擬人化したユーモア溢れる表現は、当時、天保の改革によって世の中が非常に窮屈になってしまった世相において、江戸の人々に笑いをもたらした。

『流行猫の変化』天保12~13年(1841~42)頃【通期展示】

懐に猫を抱えながら絵を描くほど、猫好きとしても知られる国芳。随所に溢れる“猫愛”は、現代の猫好きの心にも深く刺さるに違いない。

浮世絵初心者も思わず魅了される没入体験
展示室の最後には、本展ならではのフォトスポットも用意されており、国芳の世界観でSNS映えする写真を撮影することもできる。

また、音声ガイドには人気声優の花江夏樹と釘宮理恵を起用。国芳がこよなく愛した『猫』も登場し、エピソードを交えながら作品の見どころを紹介している。浮世絵に馴染みのない人たちでも、ストーリーテリングとともに国芳の世界に没入できるだろう。

さらに、特設ショップには、猫や武者をモチーフにしたハイセンスなオリジナルグッズが並ぶ。多様なサイズ感のポストカードや、猫をモチーフにしたポーチなど日常使いしたくなるお洒落なアイテムの数々は、鑑賞後の余韻を自宅まで持ち帰るのに最適だ。

江戸っ子たちを熱狂させた驚異のイマジネーション。そのエネルギーは今も、全く色褪せることなく観る者を圧倒し続けている。

【開催概要】
歌川国芳展-奇才絵師の魔力

会場:愛知県美術館 (愛知芸術文化センター10階)
会期:4月24日(金)~6月21日(日)
【前期】4月24日(金)~5月24日(日)
【後期】5月26日(火)~6月21日(日)
※月曜日休館(祝日の場合は翌平日)
開館時間:10:00〜17:00、金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般 1,800円、大学生 1,000円、高校生 800円
   ※中学生以下無料
   ※上記料金で本展会期中に限りコレクション展も観覧可

公式サイト:https://www.ctv.co.jp/kuniyoshi/index.html
公式SNS:https://x.com/kuniyoshi2026
チケット:https://w.pia.jp/t/kuniyoshi-2026/

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