『KAAT EXHIBITION 2026 三沢厚彦・棚田康司「彫刻される劇場」』5月17日から KAAT神奈川芸術劇場で初となる彫刻展
ステージ アート
ニュース
三沢厚彦《Animal 2020-03》 2020年 (C) Atsuhiko Misawa Courtesy of Nishimura Gallery
続きを読むフォトギャラリー(4件)
すべて見る劇場空間と現代美術との融合による新しい表現を展開する横浜市のKAAT神奈川芸術劇場の独自の企画シリーズ『KAAT EXHIBITION』。第11回目となる今回は、神奈川ゆかりの二人の彫刻家・三沢厚彦と棚田康司を招聘し、5月17日(日)から6月14日(日) まで、劇場初となる演劇と彫刻の分野を越境する展覧会が開催される。
1961年生まれの三沢厚彦(みさわ あつひこ)は、2000年にクスノキを素材に動物の姿を等身大で彫像する「ANIMALS」シリーズの制作を開始し、以後各地の美術館で作品を発表。象徴的な姿として力強く彫り出され、彩色を大胆に施されたアニマルズたちは、多種多様な個性を見せると同時に、圧倒的な存在感をもって観る者に迫ってくるのが魅力だ。

Courtesy of Mizuma Art Gallery
1968年生まれの棚田康司(たなだ こうじ)もまた、一貫して木彫に取り組み、日本古来の木彫技法である一木造りによって人間像を彫り続けている彫刻家。大人と子どもの間を思わせる少年少女の像をはじめ、人間と自然、個人と社会の間などの曖昧な境界線に漂うその人物像は、観る者にはかなさを感じさせるとともに、無限の広がりをも想起させる。

デジタル上で多様な創造活動が可能となった現代、身体を使った表現活動は減少している。KAATが企画する同展は、古来より人間の内面的な意識や感情を伝える表現として身体を使って生み出されてきた彫刻と演劇や舞踊の共通性に注目するもの。普段は異なる場で展開される彫刻と演劇の存在を問い直すとともに、その境界を越える試みとなる。

Courtesy of Mizuma Art Gallery
会場は、「ホワイトキューブ」と呼ばれる美術館の展示室とは異なり、「ブラックボックス」とも呼べる劇場空間の「中スタジオ」とアトリウムだ。今回はそこに、様々な動物の要素が一つの体に存在する三沢のキメラ像や、人間を超えた存在である精霊や霊魂の姿を彫り出そうとする棚田の人物像が展示される。現代美術家と舞台技術者が互いに刺激し合う中で創り上げられた空間で、分野を超えた新しい表現が生み出されるのが、同展の見どころだ。また、展示空間では、演劇やダンス、音楽といったパフォーマンスも上演される。彫刻の「静」と生きた人間の演じる「動」との越境の瞬間を目撃できるのも興味深いところだ。
<開催情報>
『KAAT EXHIBITION 2026 三沢厚彦・棚田康司「彫刻される劇場」』
日時:2026年5月17日(日)~2026年6月14日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ・アトリウム
時間:11:00~18:00(※入場は~17:30)
休館日:月曜
料金:一般1,000円、神奈川県民割引(在住・在勤)900円 、学生・65歳以上500円
公式サイト:
https://kaat-seasons.com/exhibition2026/
フォトギャラリー(4件)
すべて見る
