川合玉堂の名作が一堂に! 山種美術館60周年で紐解く、情緒あふれる「なつかしい日本の情景」
アート
ニュース
川合玉堂《石楠花》1930(昭和5)年 絹本・彩色 山種美術館
1966年(昭和41)、東京・日本橋兜町に日本初の日本画専門美術館として開館した山種美術館の開館60周年を記念する特別展の第1弾、『川合玉堂 ―なつかしい日本の情景―』が5月16日(土)より開催される。
明治、大正、昭和と3つの時代で活躍した川合玉堂(1873-1957)は、円山・四条派の基礎の上に狩野派の様式を取り入れて、伝統的な山水画から近代的な風景画へと新たな境地を切り拓いた日本画家。多くの画家と直接交流しながら作品を蒐集した同館創立者の山﨑種二(1893-1983)は、玉堂とはとくに親しく交流し、71点もの玉堂コレクションを築き上げた。

Courtesy of Mizuma Art Gallery
同展では、明治時代の初期の代表作《鵜飼》から、琳派研究を通じて誕生した大正期の《紅白梅》(玉堂美術館)、古典的な筆法と写実的な風景表現を融合させた昭和初期の《石楠花》、さらに戦後の第1回日展に出品された《朝晴》まで、玉堂の各時代の名作が一堂にそろう。

玉堂が亡くなった時、日本画家の鏑木清方は「日本の自然が、日本の山河がなくなってしまったように思う」と嘆いたというエピソードがあるように、玉堂といえば、古き良き日本の自然を情感豊かに描いた風景画の名手として知られている。今回は、春の渓谷で、渡し船の船頭がワイヤーを引く様子を描いた《春風春水》や、田植えにいそしむ女性たちの姿を表現した《早乙女》など、自然とともに生きる人々の姿を鮮やかにうつした、なつかしい日本の情景を堪能できるのも特徴だ。

Courtesy of Mizuma Art Gallery
また、交流のあった横山大観や川端龍子との合作、親しい人々への想いをこめた作品など、玉堂の温かく親しみやすい人柄が感じられる作品も。日本フィギュアスケート界の草分け的存在、稲田悦子選手をモデルに、リンクを軽やかに舞う女性を描いた《氷上(スケート》など、モダンな作品も興味深い。

Courtesy of Mizuma Art Gallery
※所蔵先表記のない作品は、すべて山種美術館蔵
<開催情報>
『【開館60周年記念特別展1】 川合玉堂 ―なつかしい日本の情景―』
会期:2026年5月16日(土)~7月26日(日)
会場:山種美術館
時間:10:00~17:00(入館は~16:30)
休館日:月曜、7月21日(火)(※ただし7月20日(月・祝)は開館)
料金:一般1,400円、大・高校生1,100円、中学生以下無料
公式サイト:
https://www.yamatane-museum.jp
フォトギャラリー(5件)
すべて見る
