岩瀬洋志、ギャップ男子への挑戦。“自由度の高い芝居”で見つけた新しい自分
映画
インタビュー
(撮影/梁瀬玉実)
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すべて見る2025年下半期「ViVi国宝級イケメンランキング NEXT部門」で1位を獲得。ドラマ『DREAM STAGE』(TBS系)では、アイドルグループ『TORINNER』の絶対的センター・リョウを演じて、「あの美男子は誰?」と注目を集めた岩瀬洋志。6月5日公開の映画『山口くんはワルくない』では、最強ギャップ男子の山口くんと仲良くなりたい石崎役で恋のトライアングルに参戦……!? 物語に影響を与えるキャラクターでコメディ芝居にも挑戦し、役者としての引き出しが増えたという岩瀬。自らの青春時代を振り返りながら、本作の魅力を語ってもらった。
男子ひとりを女子と男子がとりあう!?

恋に夢見る平凡女子・皐(髙橋ひかる)の前に現れたのは、関西弁を話すコワモテ転校生の山口くん(高橋恭平)。その素顔は、照れ屋でやさしいピュアボーイだった!? 皐の恋のライバルと思いきや、じつは山口くんに特別な想いを抱くクラスのイケメン男子・石崎を演じるのが岩瀬洋志だ。
「ヒロインの女の子を巡って男子同士が恋のライバルになるという構図はよくあると思います。今作では、山口くんをヒロインの皐と僕が演じる石崎がとり合うというのが面白いところだと思います。男子ひとりを女子と男子がとり合う、みたいな(笑)。あまりない展開で、新鮮に楽しめるラブコメディだと思いました」

予測不能な恋のトライアングルが勃発。石崎は、思わぬ行動で皐を困惑させるが、どこか憎めないところが魅力のキャラクター。岩瀬は演じるにあたって、ユーモアを大切にしたという。
「石崎は、令和思春期の高校生という印象があって。面白さを持っているキャラクターなので、彼の魅力でもあるユーモアを大事に演じました。監督が自由にお芝居をしていいと言って下さったこともあって、岩瀬洋志だからこそ演じられる石崎というキャラクターにしたいと思いましたね。石崎の愛嬌があって可愛いという魅力を最大限にアピールするというのを意識して演じました」
これまではクールでミステリアスな役の印象が強かった岩瀬の新境地開拓の役どころとなった今作。コメディタッチなお芝居については、「難しかったけれど楽しかった」と語る。
「今回初めてのチャレンジとなったのが、コミカルな役どころです。石崎は最初、山口くんにちょっと高圧的な態度をとるんです。前半は、山口くんと本当は仲良くなりたいのにそう見えないようにするお芝居が、難しかったです。山口くんに対する想いを何%くらいで表現したらいいのかを模索しました」
昔の自分にもこういうことがあったな、と懐かしい気持ちに

すれ違う3人の三角関係が描かれるが、本当は山口くんと仲良くなりたいのに素直になれない石崎の想いは思春期ならでは。石崎は前半と後半では見え方が違ってくるキャラクターだ。
「最初のほうの石崎は、山口くんに対してちょっと嫌なやつだったけど、後半では優しさを持って、とても気を遣うようなところも見えてくるんです。高校生ならではのちょっと青くて未熟な感じを出したいと思ったのですが、自分は高校生の時の自分がどんな感じだったか忘れていて。覚えてなかったので最初は大丈夫かなという不安もありましたけど、演じていくうちにだんだん思い出してきて……。そういえば昔の自分もこういうことがあったなと懐かしい感情になりましたね」

山口くんに憧れの心を抱き、仲良くなりたいにも関わらず、態度は裏腹な石崎。そんな不器用な一面を持つ石崎の気持ちは理解できたのだろうか。
「いや、僕だったら、仲良くなりたいのにそんな回りくどいことはしないです。僕の場合は、憧れている人に対しての気持ちは大切にしたいですけど、仲良くなる人は自然と仲良くなるので、無理をしてまで仲良くなろうとしないかもしれません。憧れの人だったら、なおさらそうですね」
今回の役どころを演じるにあたって監督の守屋健太郎と話し合ったのは、序盤と後半の石崎のギャップの見せ方だったという。
「僕の石崎は、山口くんと皐のふたりの関係性に対して、イレギュラーなことで突いていく役割なんです。監督からは『ふたりのテンポ感を、ちょっとズラすような存在で居続けてほしい』というアドバイスをいただいていたので、そこを意識しました。原作を読みこんでどう演じようか、考えて。何か別の作品の特定の人物を参考にすると、それに影響を受けると思ったので、とくに参考にしているキャラクターはいないんです。自分のイマジネーションを働かせて演じました」
自分の演技プランに挑戦できて、楽しかったです

自由度の高いお芝居ができたことで、自分自身、新たな発見もあったと活き活きとした表情を覗かせる。
「今回、守屋監督に自由にお芝居をしていいと言われて気づいたのは、自分は結構動けるんだなということです。その方がお芝居しやすいという発見がありました。僕、お芝居に対して、やりたいことがたくさんあるんですよ。こういう動きを入れてみたいなという自分の演技プランをたくさん入れてみたい派なんです。今回はそれに挑戦でき、楽しかったです。」
山口くんはコテコテの関西弁が魅力のキャラクター。山口くん役の高橋恭平は大阪府出身、髙橋ひかるは滋賀県出身、岩瀬は兵庫県出身と関西出身者が勢ぞろい。現場はゆるい関西弁が飛び交う和気あいあいとした雰囲気だったそう。3人が織りなすポップで爽快な掛け合いも注目ポイントのひとつだ。
「恭平くんやひかるさんは大先輩なので、最初は緊張もありましたが、同じ関西出身ということもあって親しみやすいおふたりでした。おふたりは、ずっと『ポケモン』の話で盛り上がっていて。僕にポケモンのクイズを出してくれるのですが、思わず『分かるか!!』って突っ込みを入れましたね(笑)。フレンドリーなおふたりのおかげで、現場は終始楽しかったです」

クラスメートたちとの学校行事やバーベキューなど、青春の1ページが詰まった今作。大好きな人や大切な仲間たちのかけがえのないやりとりが甘酸っぱく、クスリと笑えるような瞬間として切り取られている。
「山口くんの実家に行くシーンもそうですし、皆で電車に乗ったりするシーンやバーベキューをするような、楽しい雰囲気のシーンが好きです。僕は高校時代、文化祭に出られなかったので、学生時代の青春を取り戻したような気持ちになりました。学園ものって、自分自身の学生の時の体験を引き出しに演じることもあると思うんですけど、僕の場合はコロナ禍ということもあり、普通の学校生活を送れてなくて……。だからこそ、青春ってこんな感じかなって思いながら演じました」
知れば知るほど、男子も女子も沼に落ちてひとりじめしたくなる山口くんの魅力が詰まった本作のみどころは、愛おしくなるピュアで魅力的なキャラクターたち。
「僕はやっぱり石崎の愛嬌あるキャラクターに注目して欲しいです。あとは石崎の本音と建前の部分も見てほしいポイントです。山口くんと皐と石崎の3人の関係性が面白いですし、3人の恋の行方が一体どうなっていくのか、最後まで見守ってもらえたらと思います。僕のように学生時代がコロナ禍で、あまり青春っぽい学校生活を送れなかった世代の皆さんにもぜひ楽しんでもらいたい作品になりました。もちろんどの世代でもキュンキュンやコミカルなシーン、いろんな魅力を楽しんでもらえると思うので、ぜひ楽しみにして下さい」
人生を楽しむコツは“甘いものを食べること”

今作では山口くんが金髪でコワモテなのに照れ屋でやさしいピュアボーイというギャップ男子ぶりが物語で明るみになっていく。岩瀬のギャップは、クールに見えてじつはふざけてしまうというチャーミングな一面も。
「クールに見られがちですけど、ふざけすぎてしまうところが残念なところでもあるのかもしれないです(笑)。関西人なので、東京の人には理解できないレベルのボケをかましてしまうかもしれないです。逆に自分でアピールしたい、モテポイントですか? えっ、どこだろう……。(周りのスタッフさんに)僕のモテポイントはどこですか? あ、フレンドリーなところみたいです(笑)。仲良くなりたいと思った人には、自分から積極的にいけます」
そんな岩瀬に人見知りだったり、引っ込み思案でなかなか人との距離を縮められない人にアドバイスをお願いすると、明るく積極的な性格が明るみに。
「学生の人で友達を作りたいという人には、『自分からどんどん行動を起こした方がいいよ』って言いたいです。仲良くなれるのかな、何を話したらいいのかなと考えてる時間がもったいない。もう当たって砕けろ精神です!(笑)」
そうキッパリと言う岩瀬は、自らを「論理的な性格」と分析。
「僕は違いますけど、人からどう思われるか、気になる方もいるかと思います。でも、そんなことを考えてる時間があったら、自分を高めることに時間を費やしたほうがいいんじゃないかなと思います。自分の精神だったり、肉体だったりを高めることに時間と労力を使うのがいいんじゃないかなと思うので。学生だったら、とことん勉強に打ち込むことも大事。勉強は知能を測るものではなくて、“頑張る”っていう力を高めるためのものでもあるんじゃないかなって」
学生時代にあまり青春を感じる学校生活を送らなかったと語っていたが、そんな岩瀬が学生に向けて、青春を満喫するためのアドバイスをお願いすると……。
「なかなか難しいとは思いますが、学生時代を満喫したいなら、あまりスマホを触らない方がいいと思います。今の時代は、SNSでのコミュニケーションが主流になってしまっています。学生の本分は学ぶことですから。SNSばかり見ていて、学校の勉強がおろそかになるくらいなら、スマホを見る時間を控えたほうがいいと思います。世の中、どんなことが流行っているか知るためにSNSを使うのはいいですけど、上手にSNSを活用することで、自分の時間も生まれるんじゃないかな、と」
岩瀬自身が思う人生を楽しむためのちょっとしたコツを最後に聞いてみると「甘いものを食べることですね(笑)。ちゃんと朝ご飯を食べて、糖質を摂取して。疲れたら、チョコレート菓子やラムネ、いちごミルク味のあめちゃんをパクッと食べます。甘いものって、癒やされますよね」と、ニコリ。目の前にあった差し入れのチョコレートを笑顔で食べる姿は、少女漫画の世界から飛び出したモテ男子そのものだった。
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撮影/梁瀬玉実、取材・文/福田恵子
ヘアメイク:時田ユースケ(ECLAT)
スタイリスト:林峻之
『山口くんはワルくない』
2026年6月5日(金) 公開

出演:高橋恭平、髙橋ひかる、岩瀬洋志など
監督:守屋健太郎
原作:斉木 優『山口くんはワルくない』(講談社「別冊フレンド」連載)
配給:アスミック・エース
©2026『山口くんはワルくない』製作委員会 ©斉木 優/講談社
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