根津美術館で古美術の「文字」をわかりやすく紹介する企画展『はじめての古美術鑑賞―美術のなかの文字―』5月30日から
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《吉野龍田図屏風》(左隻) 伝・狩野山楽 江戸時代 17世紀 根津美術館蔵
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すべて見る2026年5月30日(土)より、南青山の根津美術館で『はじめての古美術鑑賞―美術のなかの文字―』が開催される。古美術の技法やテーマをやさしく解説する「はじめての古美術鑑賞」シリーズの一環として、屏風絵や仏画、文房具や器物記などに記された文字に注目する展覧会だ。

たとえば、画家の署名や印である落款や、将軍や大名などが所蔵したことを示す鑑蔵印、また絵の上部や空間に詩文や和歌を書き込む「賛」。室町時代に流行した詩画軸の中には、30人もの禅僧が賛を加えた作品もあったという。

描かれた名所や景物に合わせて和歌を詠み、絵の中に描き込むことは平安時代中期に流行した様式だが、この伝統を引き継いだ絢爛豪華な作品が《吉野龍田図屏風》(伝・狩野山楽、江戸時代 17世紀)だ。こちらは桜と紅葉を画面いっぱいに描いた屏風に、桜と紅葉の名所を読んだ和歌が記された作品で、名所絵の伝統と日本美術の装飾性が一体となった作品のひとつ。こうした代表作に加えて、景色の中に和歌一首を散らし書きした同館所蔵の《鏡山図》(鎌倉時代 13〜14世紀)も、《草花図》《紅梅図》《海浜図》という類品3幅とともに初めて同時公開する。
さらに今回が初公開となる《文字絵十一面観音像》(大臨晋城筆、江戸時代 嘉永6年・1853)のように、経文を書き連ねて仏菩薩を表した仏画も紹介する。観音が乗る雲や龍までも文字で輪郭が縁取られている同作には、目を見張る人も多いだろう。
古い時代の文字というと、まず読めない、ゆえに何が書いてあるのかわからない、ということから、つい文字は無視して作品の造形のみを見てしまいがちだが、実は美術のなかの文字がいかに大切な役割をもっているのかを、あらためて実感できるに違いない。

さらに、展示室5では和歌や謡曲、物語を主題とした蒔絵作品を紹介する『うた、ものがたりと蒔絵』を開催。展示室6の『涼一味の茶』では、涼感をもたらす季節の茶道具が展示される。


<開催情報>
『はじめての古美術鑑賞―美術のなかの文字―』
会期:2026年5月30日(土)~7月12日(日)
会場:根津美術館
休館日:月曜
時間:10:00~17:00(※入館は~16:30)
料金:[オンライン日時指定予約]一般1400円、学生(大学生以上)600円、高校生以下無料
公式サイト:
https://www.nezu-muse.or.jp/
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