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柴咲コウ「坂の途中の家」に「重大なテーマを与えられた」、主題歌の世界観も解説

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「連続ドラマW 坂の途中の家」第1話完成披露試写会の様子。

「連続ドラマW 坂の途中の家」の第1話完成披露試写会が本日4月23日に東京のユナイテッド・シネマ豊洲にて開催され、キャストの柴咲コウ、田辺誠一、伊藤歩、眞島秀和、水野美紀が登壇した。

角田光代の小説を原作とする「連続ドラマW 坂の途中の家」は、子供を虐待で死なせた女性・安藤水穂の裁判に補充裁判員として参加した山咲里沙子を主人公とするサスペンス。里沙子を演じた柴咲は、役柄の印象について「共感する部分と自分と反する部分が両方ある。脚本自体は本当に考えさせられるもので、読んだ瞬間から社会やその中での自分の役割について頭が疲れるぐらい考えてしまって。本当に重大なテーマを与えられたと思っています」と言葉に力を込める。

水穂を演じた水野は、自身も2歳児の母親であることから「産んでみて最初の3カ月は記憶もあいまいになるぐらい大変でした。幸せですが、こんなに大変なんだと。子供と2人でいるとき人生で一番孤独を感じたこともあり、こういった子育ての大変さやつらさが描かれたドラマはそうそうないなと思ったんです。WOWOWさんがそこに切り込んだドラマを作ってくれたなという気持ちです」と語った。

里沙子と同じく裁判員に選ばれた芳賀六実を演じた伊藤は、柴咲が作詞と歌唱を担当した本作の主題歌「silence」に触れ「どこの北欧の歌手が歌ってるんだろうと勝手に思っていたら、エンドロールで『え? コウちゃん?』って(笑)。すぐにLINEしました」と笑う。柴咲は「里沙子を演じ終えてほやほやのときに作詞をしたので、すぐに物語の世界に没入できました。失意の底にいるときのように、凪で静かなんだけど誰にも触ってもらえない孤独感を言葉で紡いでいきました」と曲の世界観を明かした。

里沙子の夫・陽一郎役の田辺は自身の役柄について「ひどい(笑)」と断言し、「無自覚に人を傷付ける役だったんですが、『君、普通じゃないよね』と言ったときに相手が『普通って何?』と聞き返せるような精神状態じゃないときは、ナイフのようにグサッと来てしまう。夫婦関係ってどこまで向き合えているのか意外と見えていないなと感じました」と語る。水穂の夫・寿士役の眞島は、「先ほど田辺さんのコメントにもありましたが、無自覚に周りの人を傷付けていることは男性でも女性でもあるでしょうし、この時代に生きている人みんなに当てはまるようなテーマだと思います。本当は確実な答えがないのに『普通じゃないよ』という言葉を簡単に使ってしまうことが怖いなと思います」と話した。

角田からのコメントが読み上げられたあと、サプライズゲストとして里沙子と陽一郎の娘・文香を演じた松本笑花が花束を持って登場。登壇者は松本が登場した瞬間から顔をほころばせ、柴咲は「大きくなったね、髪も少し伸びた?」と語りかける。松本が久しぶりの再会を「うれしい!」と喜ぶ姿に、田辺は「やっぱりかわいいねえ!」と目を細めた。

森ガキ侑大が監督を務めた「連続ドラマW 坂の途中の家」は4月27日にWOWOWプライムで放送スタート。毎週土曜22時よりオンエアされる。

連続ドラマW 坂の途中の家

WOWOWプライム 2019年4月27日(土)放送スタート 毎週土曜 22:00~
※全6話
※第1話は無料放送