小説家・乙一が監督するホラー「シライサン」主演に飯豊まりえ
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「シライサン」より、飯豊まりえ演じる瑞紀。(c)2020松竹株式会社
小説家・乙一として知られる安達寛高が監督するホラー「シライサン」で、飯豊まりえが主演を務めることがわかった。
本作は不自然な親友の死の真相を巡り、“シライサン”にまつわる呪いの連鎖に巻き込まれてしまった女子大生・瑞紀の姿を描く物語。眼球の破裂した死体が発見される事件が連続して発生し、親友を目の前で亡くした瑞紀が、弟を亡くした春男とともに事件の調査に乗り出すさまを追う。瑞紀を飯豊が演じ、「富江」「マザー」など数々のホラーを手がけた武内健がプロデューサーを務めた。
飯豊は「この作品に携われたことで、ホラーへの印象が変わるかもしれません」とコメントし、安達は「観た人が、一生、トラウマとなって引きずっていくような映画にしたいです」と意気込みを見せる。以前に安達の自主映画制作を手伝ったことがあるという武内は、「論理と不条理が入り交じり、恐怖と切なさで引き込まれる。こんなに面白い物語がつまらない映画になるわけがない! 私自身が一番期待をしています」と自信をのぞかせた。
本作は2020年1月に全国で公開予定。
飯豊まりえ コメント
自分の中で初めての挑戦で、今は緊張しています。台本を読むだけでも、シライさんがどこかに居そうで怖かったです。そして、この作品に携われたことで、ホラーへの印象が変わるかもしれません。
頂いた出会いと役を大切に、いまから心の準備をして真剣に、向き合って臨みたいと思っています!映画館でお会いできるの楽しみにしております。
安達寛高 コメント
初めて映画を撮ったのは二十四歳のときでした。今回、劇場用長編映画を撮ることになり、不安と期待が入りまじっています。長編映画を撮ることが夢でした。映画「シライサン」は、いわゆる「リング」や「呪怨」の系譜につらなるJホラーです。呪いにより次々と人が亡くなっていきます。僕が「怖い」と感じるものを作品に盛り込みました。観た人が、一生、トラウマとなって引きずっていくような映画にしたいです。
武内健 コメント
10年ほど前に安達寛高監督の自主映画を手伝いました。その頃から監督・脚本でオリジナル作品をやりたかったのですが、本人はとても慎重で、自主映画で少し勉強をしたいと、なかなか腰を上げてもらえませんでした。そして、去年の年賀状に「映画をやりたいです」と一言。そこからすぐにこの企画が立ち上がりました。論理と不条理が入り交じり、恐怖と切なさで引き込まれる。こんなに面白い物語がつまらない映画になるわけがない! 私自身が一番期待をしています。
また、主人公・瑞紀は、ホラー映画のヒロインにありがちな悲鳴を上げるだけのキャラクターではありません。普通の純粋な女の子らしさと、自身の後悔や葛藤と向き合い、他者の悲しみや死者の想いをも洞察する思慮深さ、そして勇気と知恵をふりしぼり自己犠牲もいとわず恐怖に立ち向かう、力強い側面の持ち主です。この複雑な表現が求められる役を演じる女優さんについて、正直悩んでいました。そんな時に観た知り合いの監督の作品に飯豊さんが出演していました。その透明感と多面性、太い芯の通ったような意思の強さに心を動かされすぐに出演をお願いしたところ、OKをいただきました。また、ご本人がホラーを苦手としていることを後で知りました。大丈夫かなと少し不安になりましたが、台本にメモを取りながら監督の意見に耳を傾けているその真摯な姿が主人公・瑞紀とダブりました。なんだか勝手にこれは勝てる!と思ってしまいました。とにかくたいへんな意気込みをみせてくれている飯豊まりえさんに是非ご注目ください!