GReeeeNの「キセキ」が1位獲得 「レコチョク平成ランキング」から見えてくるものは?
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株式会社レコチョクは、携帯電話向けにシングルトラックの配信を開始した2004年(平成16年)から2019年(平成31年)までの平成の16年間で、シングルとして楽曲がダウンロード購入された実数を、着うたフル(R)、着うたフルプラス(R)、シングル、ハイレゾシングル楽曲の累計ダウンロード数をもとに集計し、「レコチョク平成ランキング」を発表した。
今回の集計に関しては、いわゆるCDバブルがはじけたあと、ダウンロードで若年層を中心に購入された楽曲のデータであることは補足しておきたい。そのため、平成No.1シングル売上でTOP3に入ったSMAP、サザンオールスターズ、だんご3兄弟も、ここにはランクインしていない。平成は、フィジカルやデジタルでの音楽の聴き方、楽しみ方が大きな変化を遂げ、特に、音楽を携帯電話で簡単に購入・持ち歩けるようになった時代でもある。それは“若年層のリスナーが作った文化”と言い換えることもできるだろう。なお、1位~10位までのランキングは下記となる。
■レコチョク 平成ダウンロードランキング
1位 キセキ GReeeeN
2位 愛唄 GReeeeN
3位 そばにいるね 青山テルマ feat.SoulJa
4位 春夏秋冬 ヒルクライム
5位 三日月 絢香
6位 Lovers Again EXILE
7位 蕾(つぼみ) コブクロ
8位 Butterfly 木村カエラ
9位 Ti Amo EXILE
10位 Story AI
集計期間:2004年(平成12年)11月4日~2019年(平成31年)3月31日
対象種別:着うたフル(R)、着うたフルプラス(R) 、シングル、ハイレゾシングル
集計対象:ケータイ・PC・スマートフォン向け音楽ダウンロードストア「レコチョク」、ニンテンドー3DS™「レコチョク」、Nintendo Switch「レコチョク」、「dミュージック powered by レコチョク」「Music Store powered by レコチョク」「ひかりTVミュージック」にて配信している各該当種別を集計。
◎TOP50までのレコチョク「平成ダウンロードランキング」はこちら
たとえば、GReeeeNは「キセキ」「愛唄」でワンツーフィニッシュを遂げたわけだが、これはもちろん、当時着うたフルにおいて爆発的にヒットしたことによるものである。「キセキ」の例を挙げると、2007年にデビューし、翌年2008年放映のTBS系TVドラマ『ROOKIES』の主題歌として起用され、着うたの週間ランキングでは9週連続1位、同年の着うたフル(R)年間ランキングで2位を獲得。2009年には『第81回選抜高等学校野球大会』の開会式入場行進曲にも起用されるなどロングヒットとなり、同年の着うたフル年間ランキングでも6位と2年連続トップ10にランクイン。2009年には「Best selling download single in Japan」としてギネス認定された。
しかし、この曲が1位に輝いたのは、なにも当時のヒットだけが要因ではない。「キセキ」は2016年に映画『青空エール』主題歌としてwhiteeeen版「キセキ」が起用されるなど、多くのアーティストによってカバーされていたし、2017年にはこの楽曲が誕生するまでの軌跡を、松坂桃李と菅田将暉のダブル主演で『キセキ ーあの日のソビトー』として映画化。劇中ではGReeeeNのメンバー役を演じた菅田将暉、横浜流星、成田凌、杉野遥亮の4人によって結成されたユニット・グリーンボーイズが、GReeeeNデビュー日同日である2017年1月24日にCDをリリース。つまり、約10年もの時を経て、発表時はまだ幼い子供だった、新たな若い世代のリスナーのヒットソングにもなったことが大きいだろう。実際にレコチョク社に尋ねてみると、「CMでの起用、ドラマの再放送など聴かれる機会がある度にレコチョクでもランキングが上昇した」ということを話してくれた。
TOP3に話を戻すと、3位は青山テルマ feat.SoulJaの「そばにいるね」。これも、当時のヒットはもちろんのことだが、最近本人のテレビ露出が増加し、曲名をネタにすることが多かったり、オンエアされることが少なくないことが、ダウンロード数増加につながったといえる。これらTOP3をまとめると、デジタルはいつでもどこでも好きな楽曲を購入できることから、報道やタイアップ、SNSなどをきっかけに、時代を超えて聴き継がれ、ロングヒットも生まれやすい傾向にあり、まさにその象徴といえる3曲だったのではないか。その傾向は、ストリーミングサービスが市民権を得た現在も、さらに有効なものになっていくことだろう。
さらに、最近の流行アプリであるTikTokは、15秒というお手軽な秒数もその人気要因のひとつになっているが、着うたは約30秒の間という縛りで設定しなければならなかったため、キャッチーな音やサビが受け入れられる傾向にあった。TikTokも早回しなどのギミックを取り入れつも、同じ傾向にあるのは間違いない。十数年の違いはあれど、同じ平成に生まれたサービスの“ヒット曲”に似た傾向が生まれるのは、こうしたプラットフォームの共通点や原理原則が変わっていないことのあらわれなのかもしれない。
そんな観点を含め、平成という時代を若者視点で切り取った際に資料的な価値もある今回のチャート。令和の時代に移ったあとのラインナップと比較して、これらを見返してみると、また違った視座が浮かび上がってくることだろう。
(文=向原康太)
■レコチョク 平成ダウンロードランキング
1位 キセキ GReeeeN
2位 愛唄 GReeeeN
3位 そばにいるね 青山テルマ feat.SoulJa
4位 春夏秋冬 ヒルクライム
5位 三日月 絢香
6位 Lovers Again EXILE
7位 蕾(つぼみ) コブクロ
8位 Butterfly 木村カエラ
9位 Ti Amo EXILE
10位 Story AI
集計期間:2004年(平成12年)11月4日~2019年(平成31年)3月31日
対象種別:着うたフル(R)、着うたフルプラス(R) 、シングル、ハイレゾシングル
集計対象:ケータイ・PC・スマートフォン向け音楽ダウンロードストア「レコチョク」、ニンテンドー3DS™「レコチョク」、Nintendo Switch「レコチョク」、「dミュージック powered by レコチョク」「Music Store powered by レコチョク」「ひかりTVミュージック」にて配信している各該当種別を集計。
参考
■キャンペーン情報
『レコチョク「平成最後、令和最初の1曲無料キャンペーン」』
時代を超えて1曲無料キャンペーンを実施。
期間中、「レコチョク」で150円(税込)以上の商品を購入で応募可能。抽選で好きな楽曲をダウンロードできる1曲無料クーポン(250円分のうたコード(R))が当たる。期間中、何度でも応募可能。
「レコチョク:平成最後の1曲無料キャンペーン」
期間:2019年4月27日(土)00:00~4月30日(火)23:59
対象デバイス:スマートフォン(Android/iPhone)、パソコン
詳細はこちら
「レコチョク:令和記念1曲無料キャンペーン」
期間:2019年5月1日(水)00:00~5月6日(月・祝)23:59
対象デバイス:スマートフォン(Android/iPhone)、パソコン
詳細はこちら
※応募はクラブレコチョクメンバー対象。
※期間中、何度でも応募可能。
『レコチョクスタッフの記憶に残る「平成の楽曲」』
レコチョクスタッフの記憶に残った平成生まれの楽曲がズラリ。それぞれの想い出とともに紹介。