黒沢清が語る、前田敦子主演の新作は「これまでのどれにも似ていない」
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左から黒沢清、前田敦子。
「旅のおわり世界のはじまり」でメガホンを取った黒沢清のコメントが到着した。
黒沢がオリジナル脚本を執筆した本作は、“伝説の怪魚”を探すためウズベキスタンを訪れたテレビ番組のリポーター・葉子の成長を描く物語。同地で1カ月にわたるオールロケ撮影が行われ、出演には前田敦子、染谷将太、柄本時生、アディズ・ラジャボフらが名を連ねた。
黒沢は本作について「これまでのどれにも似ていない映画になるでしょう」「ホラーやサスペンスといった定型ジャンルを離れて、いつになく自分が素直に現れた作品になったかと。狙ったわけではないのですが、自然にそうなりましたね」と言及する。そして映画祭などで海外のさまざまな土地を訪れた自身の経験を「簡単な買い物にさえ苦労したり、うっかり間違ったバスに乗り込んで思いもかけない場所に連れていかれたり……」と振り返りつつ、「バカバカしくも小さな冒険、スリルを味わってきた。びくびくしながら歩くくらいならやめておけばいいのにとも自分でも呆れますが、つい行ってしまう(笑)。そうやって警戒しつつも未知の世界に惹きつけられてしまうのは、あるいは人間という生き物が生まれながらにして備えている、本能的な行動ではないかとも思うのです」とコメントした。
「旅のおわり世界のはじまり」は、6月14日より東京・テアトル新宿、ユーロスペースほか全国でロードショー。
(c)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO