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板垣李光人&綱啓永の口に関するエトセトラ「口に出すことで実現できると信じている」

映画

インタビュー

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(撮影/鬼澤礼門)

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口は災いの元。そう古くから言われているのに、今なおこの世から舌禍が絶えることはない。映画『口に関するアンケート』も「口」に関する出来事から、ごく普通の大学生たちが狂気の世界へと飲み込まれていく。

そんな不気味で不可解な心霊現象と真っ向から対峙するのは、主人公・翔太役の板垣李光人と、翔太の友人・竜也役の綱啓永。はたして二人の「口」から何が語られるだろうか。

口が堅いのは、板垣李光人 or 綱啓永?

――では、綱さんが今ソロカットを撮影している最中なのですが、先に板垣さんから話を聞いていきたいと思います。本作は「口は災いの元」がテーマの一つとなっていますが、板垣さんは「口は災いの元」だなと思った経験はありますか。

板垣 え〜! ないかもしれない。

――なんとなく口が堅そうなイメージです。

板垣 堅いほうだと思いたいです。秘密主義だし。「口は災いの元」ではないですけど、僕は口に出すことって悪いこともあればいいこともあると思っています。口に出すということは、必ず聞いている誰かがいる。それによって災いが起きることもあれば、逆に言ったことが実現することもあるだろうし。そういう言霊みたいなことは信じているほうです。

――それは実際に口に出したことで何かが叶った経験があるからですか。

板垣 ありますね。そもそも役者のお仕事自体そうですし。これが好きだとか、これがやりたいということを口にしていれば、いつかどこかでそれを拾ってくれる人がいるんじゃないかと思います。

 (ここで撮影を終えた綱さんが入ってきて)お疲れ様です!

――あ、ちょうどいいところに来ました。今、板垣さんに「口は災いの元」だと思った話を聞いていたのですが、綱さんにもそういう経験はありますか。

 (突然目が泳ぐ)

板垣 あ、心当たりがあるんだ(笑)。

 まあ、それはね(笑)。やっぱりいろいろ噂というのは出回るじゃないですか。学生時代なんて、アイツとアイツは付き合ってるとか、アイツが悪口を言ってたぜとか、そういう話がよく回っていたし。「絶対誰にも言わないで」と言ったことほどなぜか広まっちゃうんですよね。

――ちなみに、板垣さんは「口は災いの元」という経験は特にないので、逆に口に出したら実現するという話をしてくれました。

 ちょっと待って! なんですか、それは。まるで俺だけおしゃべりな人みたいになってるじゃないですか(笑)。

板垣 あはは!

 まあ、この二人はこの対比がいいところですからね(笑)。

――綱さんは口は堅いほうですか。

 めっちゃ堅いです。言っちゃいけないことは言わないです。

――じゃあ、誰々と誰々が付き合ってるみたいな話も。

 あ、それは言います(笑)。

板垣 えー。

 え? そのレベルなら言わない?

板垣 あんまり言わない。

 ちょっと待って! ダメだ。李光人くんと組むと俺のイメージが悪くなる!(笑)

――そんなお二人は本作が初共演です。

板垣 綱くんはもうイメージ通りの方だなと。

 そこは僕も同じですね。李光人くんは、すごく落ち着いているイメージがある。でも、現場で仲良くなろうと思って喋りかけたら結構笑ってくれたんですよ。李光人くんの笑顔が見られてうれしかったです。

板垣 あはは。

 でもズルいですよね。言ってしまえば、ただ笑ってるだけなんです。すごい普通のことなのに、落ち着いたイメージがあるからこそ、ちょっと笑うだけで特別感がある。そこはキャラ得してるなと思いました。

板垣 そこで言うと綱くんもめちゃくちゃ明るい人っていう感じじゃないですか。でも、今日の取材で初めてメインキャスト6人が揃ったんですけど、6人でクロストークとかしてると、ふっと会話が止まることがあって。そんなときにスッと入って会話を回してくれるのが綱くんでした。実はこの6人の中で綱くんがいちばんしっかり者。今後ともよろしくお願いします。

 あざっす! 力になれてよかったです。

独白シーンは、とにかくアクセルをベタ踏みした

――では、お芝居の話も聞かせてください。今回、見どころの一つとなるのが、登場人物それぞれの独白シーンです。

板垣 今回、独白のシーンが撮影初日だったんです。まだ何も撮っていない状態であの芝居をするというのは気持ちの面では大変だったんですけど。ただ、物語としてもあの独白のシーンって、ある種、正気とは違う状態にあるので。その分、普段の芝居とは違う持っていき方でも成立したというか。とにかくアクセルだけをベタ踏みするみたいな感じでやっていました。

 李光人くんの言う通り、本当にアクセル全開でした。しかも、僕の独白がこの作品全体のインでもあったんですよ。それはもうとてつもない緊張感でした。そこは主演の李光人くんからにしてくれよ〜と思ったりして(笑)。

板垣 あはは!

 まあ、それはいいとして(笑)。とにかく自分がここで決めなきゃというプレッシャーはありました。しかも、相手との掛け合いではないので、自分で気持ちを自家発電しなくちゃいけなかった。難しかったですけど、その分、やりがいはすごくて。終わった瞬間、初日なのにほぼクランクアップみたいな気持ちになりました(笑)。

――お二人とも筆舌に尽くしがたい表情をしていましたが、あれは監督から何かディレクションがあったんでしょうか。

板垣 現場で監督から細かく表情についてディレクションを受けるということはなかったです。ただインの前に、みんなで本読みをして。監督が参考になるから時間があったら観ておいてほしいと、ある映画を勧めてくださったんですね。それが、『ゲット・アウト』というアメリカの映画で。監督はこういうものを目指されているんだなという共通認識のすり合わせが事前にできていたおかげで、僕もイメージを膨らませることができました。

 なんと言うか、感情に逆らった表情なんですよね。その矛盾を監督は見せたいんだなと思いました。印象的だったのが、長尺ということもあって、独白のシーンを何ブロックかに分けて区切りながら撮ったんですけど、後半の撮影でどんどん僕の気持ちが乗ってきて。このまま止めないでほしい、最後までやらせてほしいと思ってアクセルを踏んだら、本当ならブロックで区切るためにカットがかかるはずだったところでも監督は止めずに、最後までやらせてくれたんです。結果的に、そのテイクがOKとして使われて。言葉のない意思疎通が監督とできた気がして、すごく満足した気持ちでその日の撮影を終えることができました。

板垣 独白のシーンは一人ひとり撮っていたから、みんながどんなお芝居をしたのかはまったく知らなかったんですね。だから、初号を観てびっくりしました。みんな初日から本当によくやったなと。

 本当にそう! 独白シーンがこの映画の半分を占めていると言っても過言ではない。そんな大事なシーンをみんな初日からやり遂げていて、すごいなと思いました。

肝試しに行ったら、李光人くんに後ろを守ってもらいます

――では、ここで「口」に関する企画を一つ。日本には「口は災いの元」のように、口が含まれる慣用句がたくさんあります。制限時間1分間のあいだにどっちがいっぱい口が含まれる慣用句を言えるか勝負してください。行きます。よーいスタート!

 ヤバいヤバい。慣用句……?

板垣 良薬は口に苦し。

 あ、わかった! 死人に口なし。はい、次、李光人くんの番。

板垣 なんだろう。口を滑らせる?

 なるほどね! 構わずどんどん言って。俺、降りてきたら言うから(笑)。

板垣 いや、でも、そんな出てこない。

 なんだろう? あ、それこそ口が堅いとか?

――もちろん口が堅いも立派な慣用句です

 あ、こんなんでいいんだ。オッケーオッケー! じゃあ、口が軽い!

――いいですね。どんどん行きましょう。

 口を噤む!

板垣 すごい。いっぱい出てくる(笑)。

 口を慎む!

板垣 えー、全然わからない。

 大口を叩く!

――はい、ここで1分間が終了です。ということで、勝者は綱さんでした。

 やったー!

板垣 え〜。あんま出てこなかった……(笑)。

――ではあともう少しだけ。二人が肝試しに行ったらどうなりますか。

 僕がライト担当をさせていただきます。

板垣 ライト担当?

 そう。僕が先頭に立つから、李光人くんが僕の肩に手を置いてほしい。後ろがとにかく嫌なんですよ。怖いのが苦手と言いつつ、お化け屋敷とか好きで。ホラー映画も怖いと言いながら、なんやかんや観ちゃって、あとで後悔するみたいな人生なんですけど。だから、お化け屋敷も先頭がいいですね。で、李光人くんに後ろを守ってもらう。

板垣 僕、生まれてこのかたお化け屋敷に行ったことなくて。

 それはお化け屋敷が嫌でっていうこと? それともシンプルに行く機会がなくて?

板垣 行く機会がなくて。

 そうなんだ。え、じゃあ後ろから「うわ!」とかされたらどうなりそう?

板垣 どうなんだろう。ボーッとしてるときにされたらうわってなるけど。

 イメージ的に結構スンとしてそうだよね。たぶん一緒に行った場合は、僕がけっこう声が出ちゃうタイプなので、途中から李光人くんに呆れられそうだな。呆れる李光人くんが想像つく。

板垣 確かに(笑)。でも後ろにいて耳元で叫ばれるよりは前で叫んでもらったほうがびっくりしないので、じゃあ綱くんが前を歩いてください(笑)。

――では最後に一言。そんなお二人がこの世でいちばん怖いものといえば?

板垣 人です。だって、ねえ、とんでもない生き物ですよ、人って。

 そんな模範解答みたいなのが出たあとに、俺、言いづらいっすわ(笑)。

板垣 あはは。

 じゃあ趣向を変えてレーズンで。僕、レーズン食べたら100万円と言われても食べられないっていうくらい、レーズンが苦手なんです。だから、いちばん怖いのはレーズンです!


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<作品情報>
映画『口に関するアンケート』

公開日:2026年7月3日(金)

監督:清水崇
出演:垣李光人/綱啓永、吉川愛、MOMONA(ME:I)、森愁斗(BUDDiiS)、西山智樹(TAGRIGHT)、柄本時生、中村獅童
原作:「口に関するアンケート」(著者・背筋/ポプラ社刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画

© 2026 映画「口に関するアンケート」製作委員会


撮影/鬼澤礼門、取材・文/横川良明
ヘアメイク/FUJIU JIMI(板垣)牧野裕大(綱)
スタイリスト/石井大(板垣)三宅剛(綱)
衣装協力/LAD MUSICIAN、marka(綱)

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