BTSの“黄金マンネ”ジョングク、なぜ人気メンバーに? アイドルグループの側面リードする活躍ぶり
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4月12日にリリースしたアルバム『MAP OF THE SOUL:PERSONA』が、自身3度目の「ビルボード200」1位を獲得し、『BBMA(ビルボードミュージックアワード)』でのパフォーマンスも決定しているBTS(防弾少年団)。今回はメンバーの中でもデビュー時から常にトップクラスの人気を誇る末っ子・ジョングクに焦点を当ててみたい。
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1997年生まれのジョングクがBigHitエンターテインメントに入ったきっかけは、14歳の時に当時韓国で大ブームだった国民的オーディション番組『スーパースターK3』に参加したことだ。釜山での二次予選で脱落して本選には進めなかったものの、7つの芸能事務所から練習生のオファーが来たという。各所属事務所を見学していた時にたまたまRMの練習風景を見て感銘を受け、BigHitに入ることを決めたそうだ。当時から運動神経は良かったものの、デビュー前に行った1カ月のアメリカダンス研修でかなりの上達を見せたといい、本人も一時期アイドルではなくダンサーになりたいと言っていた時期もあるようだ。BTSの中でも特にJ-HOPE、ジミン、ジョングクがダンスが上手いとされているが、J-HOPEがテクニカル、ジミンが感性的なタイプだとするなら、ジョングクはパワータイプのダンサーと言えるだろう。
現在ではボーカルのイメージが強く、実際ボーカルパートも多い方だが、特に「We Are Bulletproof Pt.2」や「Danger」といった初期の楽曲ではラップパートも多く、ラップとボーカルどちらもこなしている。『花様年華』シリーズ以降はどちらかといえばボーカルの方に専念するようになり、Zion.TやCrushといった韓国のR&B系男性ボーカルの曲から、ジャスティン・ビーバーやチャーリー・プースのような洋楽、自身が大ファンと公言しているIUのような女性ボーカルまで、様々な楽曲のカバーをSoundCloudにアップロードしている。
2018年度の『genie music AWARDS』ではチャーリー・プースと「We Don‘t Talk Anymore」をデュエット。これはプースがTwitterを介してジョングクの同曲のカバーを聴いたことがきっかけだった。スティーブ・アオキとのコラボ曲「Waste It On Me(feat.BTS)」ではRM、ジミンと3人で参加しており、歌い出しのパートをソロで担当している。
まだ曲数は少ないが楽曲制作にも携わっており、『花様年華 pt.1』に収録されている「Outro:Love is Not Over」では初めて楽曲プロデュースに参加した。SUGAがプロデュースに参加した『花様年華 pt.2』の収録曲「Dead Leaves」ではメロディメイキングにも参加し、『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』収録の「Magic Shop」では作詞にも挑戦している。
ボーカルスタイルや声のトーンはソフトで穏やかだが、初期曲や『花様年華 pt.2』の収録曲「ペップセ」などでは低音の荒々しいラップを見せ、ダンスでもセンターパートが多く、ルックスでも人気が高い。さらに作曲や作詞にも参加し、趣味の域ではあるがイラストや、自ら「Golden Closet Film」と名づけたチャンネルで発表している動画編集までこなす多才ぶりで、ファンやメンバーからは“黄金マンネ(黄金の末っ子)”というニックネームをつけられている。一方で愛嬌や純粋な面も見られ、年上のメンバー達からも可愛がられている。デビュー時から末っ子としては珍しくセンターを守っており、ファンからの人気も最も高いメンバーと言えるだろう。韓国内ではデビュー時から末っ子がメインにフィーチャーされたり、人気メンバーになることは非常に珍しい。この点を踏まえると、BTSをデビュー時から“自作グループ”という面で支えてきたのがラップラインだとするならば、ジョングクは“アイドルグループ”という面をリードし、支えてきたメンバーと言っても良いだろう。
7人での活動を最も重視してきたBTSだが、韓国の男性アイドルグループの宿命であるメンバーの兵役の時期も近づいて来ている。近い将来にありえる7人での活動の休止期間に、最年少メンバーであるジョングクの個人活動を今よりも頻繁に見ることがあるかもしれない。(DJ泡沫)