『トイ・ストーリー』シリーズが特別な理由
全世界待望のディズニー&ピクサーの最新作『トイ・ストーリー5』がいよいよ公開になる。これまでの『トイ・ストーリー』作品は、どれも驚異的なヒットを記録しており、ファンの満足度も極めて高いが、最新作はそれを上回るヒットを記録。「シリーズ最高傑作」と口にする観客も続々と出現している。
世界中が歓喜! 『トイ・ストーリー5』の評価がスゴい!
みんなが遊んでいるおもちゃたちは、実は生きていて、子どもたちに気づかれぬように彼らの成長を見守っている。カウボーイ人形のウッディや、カウガール人形のジェシー、スペースレンジャーのバズたちは、これまでに数々のトラブルを乗り越え、愛する子どもたちのために奮闘し、子どもたちが笑顔になることを願ってきた。しかし、最新作ではシリーズ最大のピンチが訪れる。
ジェシーやバズたちが共に暮らす少女ボニーは、友達ができずに悩んでいた。彼女は想像力が豊かで、おもちゃで遊ぶことが大好きな明るい女の子だが、少し引っ込み思案で、友達になるために声をかけることをためらってしまうのだ。ジェシーたちはボニーに友達ができるよう奔走するが、彼女たちのがんばりはまだ実ってはいない。
そんなある日、娘を心配した両親が彼女に最先端タブレットの“リリーパッド”を買ってきた。ジェシーが近所のおもちゃたちに聞いたところ、この街の多くの子どもたちはタブレットに夢中で、タブレットを通じて友達をつくり、ゲームで遊び、その結果、おもちゃでは遊ばなくなっているという。ボニーも他の子と同じようにタブレットで友達とチャットしたり、ゲームをして楽しむようになった。しかし、ボニーから笑顔が消えてしまった。おもちゃたちは、原因はリリーパッドにあると考えるが、最新のデジタル機器を前に圧倒されるばかり。それでもジェシーは、ボニーの元を離れたウッディに連絡をとり、自身も彼女のために行動を開始する。
タブレットを手にしても友達ができないボニー、自分がいればすべてが解決すると思っているリリーパッド、ボニーのために孤軍奮闘するジェシー、そして帰ってきたウッディと、再びコンビを組むことになったバズ。それぞれがそれぞれの想いを抱えて行動する中で、彼はみな“自分が本当に大切にしていた想い”を見つけていく。
ロサンゼルスで行われたワールドプレミアで本作は初披露され、上映後にはネットを通じて予想を上回る絶賛コメントが相次いだ。
「シリーズ最高傑作」「感涙必至」「今年ベスト級の映画」。歓喜の声は、一般公開が始まるとさらに広がっていった。全世界のオープニング興行収入は、前作を大きく上回る3億1,200万ドル(約502億円)を叩き出し、シリーズ最高を記録。口コミ、レビューサイトでは、批評家も映画ファンも揃って高評価を与えている。
地域や年齢によって評価に偏りがなく、過去の作品の思い出を語りながら、新作を絶賛する人が多いのも特徴的だ。すでに出ている感想を総合すると、『トイ・ストーリー5』は、これまでの作品の評価や想いを裏切ることのない内容で、シリーズ最高の完成度の映画、ということになるだろうか。
ここまで言われると……早く観たくなる!
振り返るだけでグッとくる! 『トイ・ストーリー』は傑作揃い
1995年に制作された『トイ・ストーリー』は、世界初の長編CGアニメーション映画で、ピクサー・アニメーション・スタジオ初の長編映画だ。
シリーズの1作目ではウッディとバズはアンディ少年の家で暮らしていた。彼らは生きていて、自由に話せるが、子どもにそのことを決して知られてはならない。それでもおもちゃたちはアンディと遊ぶ時間を楽しみ、彼の成長を見守っている。シリーズが重なるにつれて、カウガール人形のジェシー、相棒の馬ブルズアイら新しい仲間も増えていった。
彼らの中にはかつて別の子どもの元にいたおもちゃたちもいる。彼らは実感を持って知っている。子どもはいつか成長し、おもちゃで遊ばなくなる日が来るかもしれない。あんなにも毎日一緒にいたのに、その存在すら忘れられてしまう日が来るかもしれない。それでもウッディたちは子どもたちに寄り添うことをやめない。
やがてウッディやジェシーたちは、アンディが大学に進学するタイミングで、少女ボニーのもとで暮らすようになった。おもちゃで遊ぶことが大好きなボニーとの日々は、おもちゃたちにとっても幸福だ。一方、アンディが人生の新たな一歩を踏み出したように、ウッディも自分の道を進み始める。彼は彼の道を行く。ジェシーやバズたちはボニーのもとに残る。永遠の別れではない。何かあれば再びチームが集結する日が来るだろう。
これまでに4作品が公開された『トイ・ストーリー』は、どの作品も傑作で、どの作品にも熱烈なファンがいる稀有なシリーズだ。記念すべき第1作目から、その完成度も極めて高く、全世界で約3億6200万ドルの興行収入を上げ、その人気は現在もまったく衰えることはない。公開日にはまだ生まれていなかった観客も本作に夢中で、映画サイトや映画誌の歴代映画(アニメーション映画)ランキングでは必ず上位に入る。なお、本作はアメリカの映画レビューサイトRotten Tomatoesで支持率100パーセントを叩き出している数少ない作品だ。
続く『トイ・ストーリー2』は前作以上の人気と成績を記録し、ゴールデングローブ作品賞を受賞。カウガール人形のジェシーが過去を振り返る『ホエン・シー・ラヴド・ミー(When She Loved Me)』の場面は、シリーズ屈指の名シーンとして現在も語り継がれており、最新作を存分に楽しむ上でも必見の場面になっている。
そしてシリーズの中で最も人気が高いのが『トイ・ストーリー3』ではないだろうか。アンディとおもちゃたちの絆を描くストーリーの集大成的な作品で、そのラストは公開時も現在も「号泣必至」と言われている。次々に登場する豪快なアクションシーン、緊迫感のある展開、そして観客の予想の遥か上をいくラストシーン。公開から16年が経過したが、その評価はさらに高まり続けている。
長いシリーズになると観客も成長し、人生のさまざまな局面を経験する。『トイ・ストーリー4』は過去3作にはなかった深い感情が描かれた傑作になった。人生の岐路に立つウッディの姿は映画を観終わった後も胸に残る。子どもに愛されたいがゆえに悪人になってしまったアンティーク人形のギャビー・ギャビーの哀しみは、年齢を重ねるごとに理解が深まっていくはずだ。
本シリーズはどの映画も完成度が高く、それぞれが独自の魅力を持っている。続けて観ることで深い感動があるが、どれか1本だけ観ても迷子にならない。そんなシリーズが他にあるだろうか?
人気作揃いのピクサー映画で『トイ・ストーリー』が“特別”な理由
振り返れば、ピクサー作品には人気シリーズが多い。
『モンスターズ・インク』シリーズにはマイクとサリーの学生時代を描いた『モンスターズ・ユニバーシティ』や短編作品があり、『ファインディング・ニモ』と同じぐらい『ファインディング・ドリー』も人気を集めている。子どもたちは『カーズ』シリーズを観て、その結末に感涙した。『インサイド・ヘッド2』を観た観客からは感動の声が続出。前作から時を経ているからこそ描ける物語がある、それこそがシリーズの魅力だと感じたのではないだろうか。
そんなピクサー映画の中で『トイ・ストーリー』シリーズは、別格の人気を保ち続けている。他の作品よりも長い歴史があり、幼少期に『トイ・ストーリー』を観た子どもたちが成長して大人になった現在もシリーズを愛しているのも大きい。小さな子どもたちも、その親の世代も等しくスクリーンの前に集い、それぞれのポイントで楽しみ、涙することができる。楽しいシーンはとにかく楽しく、キャラクターはみな個性豊かで、ワクワクする場面が満載で、内容を知っていてもそのラストは涙してしまう。そして、映画について考察したり、深掘りすればするほど、映画が多面的に楽しむことができる内容になっている。そう、『トイ・ストーリー』には“死角”がないのだ。
ピクサーのメンバーにとっても本シリーズは別格だ。まだコンピュータ・グラフィックスが黎明期の時代、夢を追う無名の若者たちが抱いた大きな夢。それが世界で初めてのCGアニメーションの長編映画、つまり『トイ・ストーリー』の実現だった。本作がなければ、現在のピクサー・アニメーション・スタジオはなく、彼らがいなければ、ディズニーの歴史も現在とは大きく違ったものになっていただろう。
スタジオを率いるメンバーにとって本シリーズは、自身の人生とスタジオの運命を決定づけた作品なのだ。そして、若いメンバーにとって『トイ・ストーリー』は幼い頃に何度も観て、憧れ、映画の道に進むきっかけになった作品だ。自分が大人になり『トイ・ストーリー』に参加することになったら……気合いが入らないはずがない! 本作に関わる誰もが、自分を含むファンの思い出を裏切ってはいけないと思いながら、心を込めて創作にあたっているのだ。
『トイ・ストーリー』は、映画の作り手たちとファンが長い時間をかけて育て、愛情を注いできたシリーズだ。ここには他のシリーズにはない魅力があり、他の人気作とは違う楽しさがある。過去のどの作品も記憶の中に今も残っている。
『トイ・ストーリー5』はあなたの中でどう育っていくだろうか? シリーズ最高傑作の座を更新するだろうか? ひとつだけ確かなことは、過去の『トイ・ストーリー』がそうであったように、最新作も永遠に忘れられない1作になる、ということだ。

