『キングダム』初のシネマコンサートが開幕、作曲家・やまだ豊氏が語る注目ポイント【オフィシャルインタビュー】
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すべて見る実写映画シリーズ最新作『キングダム 魂の決戦』の公開を記念して、初となるシネマコンサートが全国4大都市で開催される。上映されるのは、2019年公開の第1作『キングダム』。大スクリーンでの全編ノーカット上映に合わせ、フルオーケストラによる生演奏が物語を彩る本公演について、音楽(劇伴)を担当する作曲家・やまだ豊氏がコンサートの注目点や楽曲制作の舞台裏について語った。
原泰久による同名原作コミックは、紀元前の中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を夢見る戦災孤児の少年・信(山﨑賢人)と、中華統一を目指す若き王・嬴政(吉沢亮)の生き様を壮大なスケールで描く。実写映画全4作品の累計動員数は1,734万人、興行収入は245億円を突破。連載20周年の節目を迎える今年は、最新作『キングダム 魂の決戦』(7月17日公開)を控えている。
オーケストラとロックの融合――映画『キングダム』音楽誕生の舞台裏
やまだは、2011年、フジテレビ系ドラマ「マルモのおきて」の音楽を担当し、劇伴作曲家としてデビュー。その後、CMや映画にも活躍の場を広げ、2017年以降は米ロサンゼルスを拠点に活動している。
『キングダム』シリーズで監督を務める佐藤信介とは、『デスノート Light up the NEW world』『いぬやしき』『BLEACH』に続くタッグとなる。これまで幾度も作品をともにし、強い信頼関係を築いてきた。 「正式にオファーをいただく前から、『佐藤監督が壮大な作品を撮っているらしい』という話を耳にしていました。その後、実際にお話をいただいてから原作を読み、そのスケールの大きさに圧倒されたことを覚えています。監督との打ち合わせでは、オーケストラを用いた音楽にしたいというお話がありました。映画音楽家にとって、とても夢のある企画でした。大きな期待と緊張を抱くと同時に、この作品に携われることを大変光栄に思いました」
オーケストラを主軸にしながら、シンセサイザーや激しいビートを融合させたハイブリッドなスタイルを取り入れ、モダンでシネマティックなサウンドに仕上げているのが、『キングダム』の劇伴の大きな特徴だ。
「壮大なスケールと映像美という点では、例えば『ロード・オブ・ザ・リング』のような王道のファンタジー作品を想起します。一方で、『キングダム』には少年漫画ならではのスピード感や躍動感があり、それをオーケストラだけで表現するのは難しいと感じました。今回上映される第1作では、主人公の信が心の準備も整わないまま村を飛び出し、突如として激しい運命の渦中へと投げ込まれます。そんな彼の情熱や強い思い、前へ進み続ける力を音楽で表現するために、オーケストラを軸としながら、ロックやシンセサイザーの要素を融合させました。こうしたハイブリッドなアプローチが、『キングダム』の音楽を形づくる基本的なスタイルとなっています」
「シネマコンサートで、『キングダム』の音楽がどんな新しい表情を見せるのかが楽しみ」
今回のシネマコンサートで指揮は井田勝大が務め、演奏は東京・横浜公演を東京フィルハーモニー交響楽団、大阪公演を大阪フィルハーモニー交響楽団、福岡公演を九州交響楽団が担当する。さらに、チェロのソリストとして、東京公演には奥泉貴圭、大阪・福岡・横浜公演には稲本有彩が出演する。
自身の作品が、コンサートの形で披露されるのは初めてのこと。「そうなんです。大学卒業後、プロの作曲家として活動してきましたが、自分の音楽がこのような形でコンサートとして演奏されるのは初めてです。純粋に嬉しいですし、特別な思いがあります。リハーサルも拝見しましたが、生演奏ならではの迫力があり、映像と重なることで、より一層感情が立ち上がるように感じました。今から本番が楽しみです」と期待を寄せる。
会場で上映される映画本編との同期に加えて、生のオーケストラが演奏するための繊細なアレンジも全般に施されている。シーンによっては、効果音も楽器が演奏しているので、注目したいポイントだ。
「映画のために書いた音楽をコンサートで演奏するにあたり、今回はアレンジャーの皆さんにもご協力いただきました。映像と生演奏が重なったとき、シネマコンサートとしてどのような響きになるのか、とても楽しみにしています。『キングダム』は音楽の量が多く、映像とのタイミングも非常にシビアな作品です。井田勝大さんの指揮のもと、オーケストラ全体が映像と緻密に呼吸を合わせていくことになると思います」
加えて、映画とは異なる音響設定もシネマコンサートの醍醐味。「一度録音された音楽は、ひとつの完成形として定着します。一方で、オーケストラによる生演奏には、クラシック音楽が培ってきた響きの深さがあります。その日の客席の空気や演奏者の感情も音に反映されるので、同じ作品であっても、毎回異なる表情を味わえるのではないかと思います」
「ホールで生まれる熱狂に期待」初のシネマコンサートへの思い
やまだは、実写版『キングダム』シリーズの全作で音楽を担当しており、「いわゆる“続き”がある作品ですが、毎回、新たな気持ちでひとつの作品に向き合い、前作を超えていかなければならないと思っています」「例えば第1作では、信の個人的な物語に焦点を当てていますが、その後は物語がどんどんスケールアップしていく。作品ごとに異なるテーマがあるんです」と語る。
前作『キングダム 大将軍の帰還』では、信が憧れ続けた大将軍・王騎(大沢たかお)が壮絶な最期を遂げた。「第1作から続いてきた大きな起承転結の流れは、『大将軍の帰還』でひとつの区切りを迎えたという印象があります。音楽の面でも、最新作の『魂の決戦』では再び“起”に立ち返り、それまでの重厚な流れを受け継ぎながら、新たな段階へ進めなければならないと考えました。 王騎将軍の死を経て、信はひとつ大人になったと思うんです。背負っているもの自体は変わらなくても、その背負い方は変わっていく。そうした内面的な変化を音楽にも反映させながら、これまでの勢いは残しつつ、そこに少し深みを加えています」
そんな新たな幕開けを告げる『キングダム 魂の決戦』の公開に合わせて、シネマコンサートにも多くのファンが駆けつけるはずだ。「2,000人、3,000人もの『キングダム』ファンが同じ会場に集まり、作品の世界を一緒に体感するということも、今回のフィルムコンサートの醍醐味だと思います。僕自身、とてもうれしいですし、客席の熱気が音楽や映像と重なったとき、会場にどのような一体感が生まれるのか、今から楽しみにしています」
<公演情報>
最新作公開記念『キングダム』シネマコンサート
上映作品:『キングダム』(2019/上映時間134分)
音楽:やまだ豊
指揮:井田勝大
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団(東京/横浜)
大阪フィルハーモニー交響楽団(大阪)
九州交響楽団(福岡)
チェロ:奥泉貴圭(東京)
稲本有彩(大阪/福岡/横浜)
【東京公演】
7月5日(日)東京国際フォーラム ホールA
16:00開場/17:00開演
【大阪公演】
7月7日(火)フェスティバルホール
17:30開場/18:30開演
【福岡公演】
7月16日(木)福岡市民ホール 大ホール
17:30開場/18:30開演
【横浜公演】
7月24日(金)パシフィコ横浜 国立大ホール
13:00開場/14:00開演 ※昼公演
18:00開場/19:00開演 ※夜公演
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
▼チケット情報
https://w.pia.jp/t/kingdom-cinema-concert/
公式サイト
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