高橋文哉&野村康太が明かす『ブルーロック』主演の覚悟「当時の自分の安直さに腹が立つ」
映画
インタビュー
(撮影/堺優史)
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全世界累計発行部数6000万部超(2026年6月時点)。国内外から熱烈な支持を集める漫画『ブルーロック』が実写映画化を果たす。
常識を打ち破るストーリー。規格外の魅力を放つキャラクター。熱とエゴがむき出しとなる試合シーン。どれをとっても、決して簡単に実写化できるものではない。だが、世界一のストライカーを目指す登場人物たちのように、キャストとスタッフが一丸となって実写化という高い壁にぶつかっていった。
そのうちのひとりが、主人公・潔世一役の高橋文哉と、國神錬介役の野村康太だ。二人はどれだけの想いを胸に作品と向き合ったのか。今、青い熱狂が映画館から生まれようとしている。
実写化の責任をみんなが背負って現場に立っていた

――本作の制作は、『キングダム』『ゴールデンカムイ』と漫画の実写化を次々と成功に導いてきたCREDEUSです。CREDEUSならではのスタッフワークのすごさやこだわりを感じた瞬間を教えてください。
高橋 印象的だったのが、照明部さんや音声部さん、撮影部の方々もみんな原作を常に片手に持って現場にいたんです。原作の画があるからと言って、それに近づけようとすると、自分たちのセオリーを崩して順応していかなければいけない部分が出てくる。だから、スタッフの方々にとっては決して簡単なことではないと思うのですが、みんなが原作リスペクトの精神を持って臨んでいた。それが僕はすごくうれしかったです。
野村 髪型も原作を忠実に再現していて、スタッフさんのこだわりが本当に素晴らしかったです。みんなとお芝居をしていても「凪がいる」「あ、玲王だ」と思う瞬間が何度もあって。自分がふっと漫画の世界に入ったような感覚になったときに、「今、『ブルーロック』をやってるんだ……!」って感じました。あと、僕は初めてボディスーツを着たときに、「原作で観たやつだ!」って思わずテンションが上がってしまいました(笑)。


高橋 多くの人に愛されている『ブルーロック』を映画にすることがどれだけ挑戦的なことか。実写化の責任というものをみんなが背負って現場に立っていて、その上で原作に忠実でありながら、実写でしか見ることのできないものを届けたいと思っていました。僕たちも一瞬の表情管理まで常に模索しながら取り組んでいました。
野村 キャラっぽさを大事にしながら、自分にしか出せない魅力を表現したいという気持ちはありました。そこの塩梅を見つけるのはすごく難しかったけど、おかげでどの登場人物もこの映画『ブルーロック』でしか見ることのできないキャラクターになってるんじゃないかなと思います。
――今お二人がおっしゃったことが、俳優が漫画のキャラクターを演じる難しさだと思います。たとえば、潔なら原作ではエゴがむき出しになるたびに鬼気迫るような表情が描写されていますよね。このあたりはどれくらい再現しようと考えましたか。
高橋 アニメであれば、あの顔をしても、潔はこういうやつなんだと受け入れてもらえると思うんです。でも実写でまったく同じことをすると違和感がある場合もあります。そのさじ加減はしっかり見極めないといけないなと思っていました。そこで僕がやったのが、すべてのシーンにパラメータをつけることです。
――パラメータ?
高橋 たとえば県大会の決勝が0️とする。で、クライマックスを100としたときに、じゃあ鬼ごっこは8かなとか、自分より上手いと思っていた相手とプレイしたときに「俺のほうが上手いかもしれない」と一瞬よぎる感覚は65以上だなとか、そうやって潔が今どういう状態かをすべて数値化して、そのパラメータによって台詞の音圧を変えたりして。0から100の細かいグラデーションを全部見せてつなげていくことは、生身の人間だからできること。実写化として、そこに挑戦したいという気持ちはありました。
野村 その話は現場でちょっと聞いた記憶があります。
高橋 康太が聞いてくれたんだよね、現場で。どうやってるんですか、みたいなことを。
野村 僕にはない発想だったので、どこかで取り入れてみたいなと思いました。そういう新たな引き出しって、やっぱり人とめぐり会うことで生まれてくるものなんですよね。『ブルーロック』は僕にとってそんな出会いがたくさんある作品でした。
僕だったら“青い監獄”(ブルーロック)には参加しないです(笑)

――では、そんなお二人にお伺いします。俳優界にも“青い監獄(ブルーロック)”があって、そこを勝ち抜けば世界一の俳優になれる、でも残りの299人は俳優の道をあきらめなければいけないと言われたら、お二人はセレクションに参加しますか。
野村 僕はちょっと俳優以外にできる仕事がないと思ってるので参加しないです……(笑)。なかなか勇気がいりますよね。
高橋 僕、審査員が1万人いるんだったらやってみたいです。
――明確な点数が出ないのが、芝居とスポーツの相違点。人の好みに左右される部分があるからこそ、確かに多様なジャッジの視点は必要かもしれません。
高橋 正解がないところが芝居のいいところだと、よく先輩方もおっしゃっていて、その言葉の意味が最近やっとわかるようになってきました。僕は、正解がないからこそ自分のやっていることが間違ってもいないし、合ってもいないんだという考えを持つようにしています。評価というのは本当に十人十色だなと思います。なので、審査員は1万人でも足りないかもしれない。100万人ぐらいほしいです(笑)。

――野村さんは参加されないということですが、もともとスポーツをやっていたので人と競うのはそんなに嫌いではないですか。
野村 人と競うのが……好き? う〜ん(と、悩む)。僕、オーディションでもびっくりするぐらい緊張するんです。
高橋 そうなんだ。
野村 苦手です。『ブルーロック』のオーディションもかなり緊張してたので、よく受かったなって思いました。
――じゃあ、入寮テストの鬼ごっことかやっても、人に当てられなさそうですね。
野村 いざそこに立てばどうなんだろうなあ……。たぶんスポーツとして考えると、できると思うんですよ。でも、お芝居ってなると緊張しちゃいます。
今はもう『ブルーロック』のことしか考えられない

――ではもう一つ質問です。“青い監獄”(ブルーロック)計画が目指すのはW杯優勝という最高の景色です。お二人の俳優道の頂にある最高の景色ってなんですか。
高橋 僕は映画『ブルーロック』の大成功です。
――お。言い切りましたね。
高橋 絶対に成功させたいという気持ちは本気です。それくらい『ブルーロック』は僕の中で特別。今はもうこの作品のことしか考えられないというか、背負っているものが今までとまったく違う感じがします。
――これまでも主演は務められてきましたが、その違いというのは言葉にするとどういうものなんでしょうか。
高橋 まずは世代が集まってくれた作品であるということ。そして、この世代でつくるときに(プロデューサーの)松橋(真三)さんが高橋文哉を選んでくださったことです。僕がこのお話をいただいたのが21歳の時でした。本当にまだ何もわかっていない時期で。今の僕からすると、純粋に嬉しい!と思っていたそのときの自分の安直さに腹が立ちます。でもそこからいろいろいろな方と出会って、いろいろな作品に参加させていただいたことによって、『ブルーロック』の主演というものがどれだけ光栄で偉大であるか。どれだけ覚悟を持って挑まなければいけないのかを多少ですけどわかったつもりでいるので、とにかく今目指すことは『ブルーロック』の成功しかないです。

――その成功の先には、どんな景色を見ているんですか。
高橋 原作への恩返しですね。まだ『ブルーロック』を読んだことがない方に、映画をきっかけに原作を読んでもらえることが、いちばんの恩返し。僕自身がそうなんです。『キングダム』を一人で映画館まで観に行って、原作を全巻買いました。そんな自分みたいな人間を『ブルーロック』でもつくりたいです。
野村 最高の景色、か……。考えたことなかったなあ。たぶんアカデミー賞とか、普通はそういうものをイメージするのかなと思うんですけど、僕、あんまり獲りたいと思ったことがなくて。決して賞をないがしろにしてるわけではないし、いただけたらものすごくうれしいですけど、そこをモチベーションに仕事をしているわけではないんです。それよりも今は目の前の作品をただがむしゃらにやるだけ。もちろん作品をヒットさせたいという気持ちはあるけど、今の自分にできることはとにかく一生懸命芝居に取り組むことだと思っています。
〈お知らせ〉
7月6日(月)発売の『とぶ!ぴあ』7月号の裏表紙にも高橋さん&野村さんが登場! 誌面には高橋さん&野村さんのロングインタビューを掲載しています。ぜひCheckください!
https://lp.p.pia.jp/tobupia/

<作品情報>
『ブルーロック』
2026年8月7日(金) 全国公開

原作:金城宗幸・ノ村優介『ブルーロック』(講談社「週刊少年マガジン」連載)
出演:高橋文哉
櫻井海音 高橋恭平 綱 啓永 野村康太 / K(&TEAM)
青木 柚 西垣 匠 富本惣昭
倉 悠貴 東 啓介 / 畑 芽育
窪田正孝
主題歌:Ado 「モンストロ」(Capitol Records / ユニバーサル ミュージック)
制作:CREDEUS
監督:瀧悠輔
脚本:鎌田哲生
音楽:MON/KU 出羽良彰 西木康智 KAY Nic Gitter
製作:CK WORKS
配給:東宝
公式サイト:https://bluelock-movie.jp/
X(旧Twitter):BLUELOCK_MOVIE
Instagram:bluelock_movie
TikTok:bluelock_movie
©金城宗幸・ノ村優介/講談社 ©CK WORKS
【ストーリー】
「日本サッカーに足りないのは、エゴだ――」 日本をサッカーワールドカップ優勝に導く革命的なストライカーを育成する施設〝青い監獄〟(ブルーロック)に、全国の高校生 FW たち 300 人が招集された。勝ち上がれるのはたったひとり、敗者は日本代表入りの権利を生涯失うという熾烈なサバイバルマッチに、己のサッカー人生をかけて挑む主人公の潔世一(高橋文哉)たち。世界一“エゴイスト”なストライカーの座を掴み取れ―― 生き残れるのは、誰だ?
撮影/堺優史、取材・文/横川良明
ヘアメイク:大木利保(高橋) SUGA NAKATA(野村)
スタイリスト: 鴇田晋哉(高橋) 能城匠(野村)
衣装協力/
【野村】シャツ¥326,700(Ami Paris) Ami Paris Japan その他スタイリスト私物
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