2020年12月にソロ・ユニットへと移行後、コンスタントに作品リリースを続けるPictured Resort。本作は、前作4thフル・アルバム『Overdreamt』から約2年振りのリリースとなる6曲入りEP作品。
活動開始10周年という大きな節目を越え、Pictured Resortが次に鳴らしたのは、自身の内面を深く掘り下げた、極めてパーソナルな物語。EPタイトルに冠されたのは、一夜限りしか咲かない花、月下美人の学名『Epiphyllum Oxypetalum』。
幼少期の家族との記憶を投影したこのタイトルが象徴するように、本作はこれまでのブライトでオープンなサウンドから一線を画し、彼自身の"ミッドライフ・クライシス"にも似た揺らぎを、濃密な"密室的"音響へと落とし込んでいる。
EPの冒頭を飾る「Half Ice Half Fire」では、ソウルフル/ジャジーなギターが淡いボーカルメロディを率いながら、曲の後半へ向かってじわじわと温度を上げていく。音像はより密室的でありながらも、シンガーソングライターKoji Kuroyanagiの心の内を反映するような広がりを持った一曲。
儚くも美しいメロディは、カチナツミ氏が描く月下美人のジャケットと共鳴し、リスナーを深い思索の旅へと誘う。
《アーティストコメント》
昨年、Pictured Resort10周年を迎え、それもあってか、近年は自分の人生について内省的な考えを巡らせることが増えました。少し早いミッドライフ・クライシスといったところです。今作は、そんな自身の心境を反映させ、これまでよりも「密室的」な音作りを意識した作品です。EPタイトルは、月下美人の学名。小さい頃、家族が月下美人を育てていて、年に1~2度だけの花を咲かせる夜には(寝ているところを起こされて)鑑賞したことを思い出します。ジャケットでは、カチナツミさんに素晴らしい月下美人のイラストを描いていただきました。EP全体を通して、これまでのオープンでブライトなサウンドからは遠ざかりましたが、作り手としての自身の新しい一面を多く発見できたと同時に、リスナーの皆さんにはこれまでと違った楽しみ方を見つけてもらえる作品になったと思います。
<リリース情報>
EP『Epiphyllum Oxypetalum』
発売&配信中