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脱北者でありゲイの青年の葛藤と恋を描く、韓国映画「3670」9月公開

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韓国映画「3670」ポスタービジュアル

脱北者でありゲイである青年のアイデンティティと恋、青春を描いた韓国映画「3670」が9月25日に劇場公開される。

本作の主人公は、北朝鮮からやって来たゲイの青年チョルジュン。彼は脱北者同士の強い絆に支えられながらも、自身のセクシュアリティを隠したまま深い孤独を抱え、韓国社会にもコミュニティにも居場所を見出せずにいた。やがてソウルのゲイコミュニティでヨンジュンと出会い、初めての仲間やつながりを得ながら世界を広げていくが、その先には新たな葛藤が待ち受ける。なおタイトルの「3670」は、ゲイコミュニティで待ち合わせをする際に使われる、駅の出口や時間を組み合わせた言葉に由来する。

監督は、本作で長編デビューを果たしたパク・ジュンホ。大学時代に約3年半にわたり経験した、脱北した若者たちへの支援ボランティアから本作を企画し、実在する韓国のゲイコミュニティのロケーションで撮影を行った。年々急速に変化する韓国ゲイコミュニティの風景を忠実に記録しておきたいという思いも作品に込められている。

主人公チョルジュンを演じたのは、「京城クリーチャー」「トランク」のチョ・ユヒョン。人懐っこいムードメーカーでありながら本心を隠して生きるヨンジュンを「私たちは天国には行けないけど、愛することはできる」などのキム・ヒョンモク、ゲイコミュニティで“一番人気の青年”として描かれるヒョンテクを「暴君」などのチョ・デヒが演じた。

本作は2025年にサンフランシスコ国際映画祭でワールドプレミアを迎え、韓国公開時には独立・芸術映画(韓国映画)部門で複数日にわたり興行ランキング首位を記録。その後も海外映画祭で受賞を重ね、第62回百想芸術大賞では映画部門・最優秀新人監督賞を受賞した。日本では去る2月の「第5回アジアンクィア映画祭」で上映され、このたびアジアのクィア映画を扱うインディペンデント配給レーベル・ショートレッグフィルムの配給第1作として全国公開される。

パク・ジュンホは「この映画は、他者の中に自分自身を発見することについての物語だ。互いへの理解をほんの少しでも深めることができるなら、作り手として、このうえない喜びとなるだろう」とメッセージをつづっている。

パク・ジュンホ(監督)の言葉

──他者の中に、自分自身を発見する──

北朝鮮脱北者コミュニティとLGBTQコミュニティは、まぎれもなく私たちの社会に存在している。しかし、その姿はスクリーンにほとんど映し出されてこなかった。この懸念こそが、映画「3670」の着想を生んだ。この映画は、他者の中に自分自身を発見することについての物語だ。互いへの理解をほんの少しでも深めることができるなら、作り手として、このうえない喜びとなるだろう。

©Orot Film