多彩な7演目が静岡で展開した「ふじのくに→せかい演劇祭2019」閉幕
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ミュージカル「マイ・レフト / ライトフット」より。(撮影:平尾正志)
「ふじのくに→せかい演劇祭2019」が5月6日に閉幕した。
開催20年目を迎える今年2019年の「ふじのくに→せかい演劇祭」は、「さあ青だ いやもう一ど 右左」をキャッチフレーズに掲げ、SPAC芸術総監督の宮城聰のもと、多彩な演目が上演された。
5月はミュージカル「マイ・レフト / ライトフット」、「マダム・ボルジア」、「歓喜の詩」が登場。ミュージカル「マイ・レフト / ライトフット」の作・演出を手がけたロバート・ソフトリー・ゲイルは「コメディなので、何がウケて何がウケないか、やってみないとわからない。日本の観客の反応が良くて、とても嬉しかったです」とコメントした。
また、今回が静岡で3度目の上演となる、「歓喜の詩(うた)」の構成・演出のピッポ・デルボーノは、「静岡の観客の方々はいつも熱心に観て下さって、オープンで自由な眼差しを感じます。ある1つの芝居の様式だから観るのではなく、真心から観てくださっている、そこに真実の目があると思います。頭ではなく、心と心の結びつきがある。素晴らしい関係があると感じています」と手応えを述べた。
なお5月3日から6日には、ウォーリー木下がプログラムディレクターを務める「ストレンジシード静岡 2019」が開催された。
ロバート・ソフトリー・ゲイル コメント
コメディなので、何がウケて何がウケないか、やってみないとわからない。日本の観客の反応が良くて、とても嬉しかったです。私が子どもの頃は、障がいのある人が創っている舞台作品はありませんでした。私は大学で経営学を学び、たまたま演劇に出会って舞台作品を作るようになりましたが、今は障がいを持ちながら活動する人も増えているので、良い影響を与えられたらと思います。日本でも増えていくといいですね。
(5月2日「マイ・レフト / ライトフット」初日の終演後に)
ピッポ・デルボーノ コメント
静岡で上演するのは今回で3回目ですが(2007年「戦争」「沈黙」、17年「六月物語」)、それぞれ全く違う作品だったと思っています。違う作品ですが、静岡の観客の方々はいつも熱心に観て下さって、オープンで自由な眼差しを感じます。ある1つの芝居の様式だから観るのではなく、真心から観てくださっている、そこに真実の目があると思います。頭ではなく、心と心の結びつきがある。素晴らしい関係があると感じています。
(5月6日「歓喜の詩(うた)」千秋楽の終演後に)
「ふじのくに→せかい演劇祭2019」
2019年4月27日(土)~5月6日(月・振休)※全公演終了。
静岡県 静岡芸術劇場、舞台芸術公園、駿府城公園 ほか
アート・オブ・サーカス「Scala -夢幻階段」
2019年4月27日(土)~29日(月・祝)
静岡県 静岡芸術劇場
コンセプト・演出・舞台美術:ヨアン・ブルジョワ
「ふたりの女 平成版 ふたりの面妖があなたに絡む」
2019年4月27日(土)・28日(日)
静岡県 舞台芸術公園 野外劇場「有度」
作:唐十郎
演出:宮城聰
出演:SPAC
ドキュメンタリー映画「コンゴ裁判~演劇だから語り得た真実~」
2019年4月27日(土)・28日(日)
静岡県 グランシップ 映像ホール
脚本・監督:ミロ・ラウ
「メディアともう一人のわたし」
2019年4月27日(土)~29日(月・祝)
静岡県 舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
原作:エウリピデス
翻案・演出:イム・ヒョンテク
ミュージカル「マイ・レフト / ライトフット」
2019年5月2日(木・祝)・3日(金・祝)
静岡県 静岡芸術劇場
作・演出:ロバート・ソフトリー・ゲイル
※「レフト」は取り消し線付きが正式表記。
「マダム・ボルジア」
2019年5月2日(木・祝)~5日(日・祝)
静岡県 駿府城公園
作:ヴィクトル・ユゴー
訳・翻案:芳野まい
構成・演出:宮城聰
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
「歓喜の詩」
2019年5月5日(日・祝)・6日(月・振休)
静岡県 静岡芸術劇場
構成・演出:ピッポ・デルボーノ
「ストレンジシード静岡 2019」
2019年5月3日(金・祝)~6日(月・振休)
静岡県 駿府城公園、静岡市役所・葵区役所 ほか静岡市内
プログラムディレクター:ウォーリー木下
出演:Magik Fabrik、HURyCAN、ままごと×康本雅子、梅棒、黒田育世(BATIK)、範宙遊泳、ロロ、山田うん、FUKAIPRODUCE羽衣、ホナガヨウコ企画、KPR/開幕ペナントレース、川村美紀子×米澤一平、いいむろなおきと静岡ストレンジシーズ、劇団壱劇屋、オイスターズ、こふく劇場、ブルーエゴナク、カゲヤマ気象台、劇団 短距離男道ミサイル、渡邉尚(頭と口)、突劇金魚、Mt.Fuji、劇団「Z・A」、TEAM 劇街ジャンクション、超歌劇団、富士フルモールド劇場
※「ふじのくに→せかい演劇祭2019」の→は相互矢印が正式表記。