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歌川国芳の出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」74点を全点公開! 『水滸伝』展、東京ステーションギャラリーで

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歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進 跳澗虎陳達》江戸時代(19世紀)、個人蔵

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中国・明代の口語体の長編小説『水滸伝』。中国四大奇書の一つとされるこの『水滸伝』に着想を得た作品とともに、物語の時代背景や世界観を美術と資料を通して紹介する展覧会が、9月19日(土)から11月8日(日)まで、東京駅構内の東京ステーションギャラリーで開催される。

重要文化財 趙浙《清明上河図》(部分)、明時代・万暦5年(1577)、林原美術館【会期中場面替えあり】

『水滸伝』とは、12世紀の徽宗(きそう)皇帝の治世下、腐敗した政権に不満を抱いた宋江(そうこう)を首領とする108人の豪傑が、山東省の梁山泊(りょうざんぱく)を根城にして官軍に抵抗し、ついには滅びていく物語。北宋の史実にある「宋江の反乱」が説話や芝居・小説などに脚色されて流布していたものを集大成した長編で、当初は盗賊として記録されていた宋江らが、次第に「義」を重んじる英雄として語られるようになって生まれたフィクションである。

曲亭馬琴作・葛飾北斎画『新編水滸画伝』初編 巻之十、江戸時代・文化4年(1807)刊、浦上蒼穹堂

日本に伝わった『水滸伝』は江戸時代に一大ブームを巻き起こし、オリジナルとは違った新たな物語や表現が生み出された。曲亭馬琴は葛飾北斎の挿絵で『新編水滸画伝』を出版、さらにその日本版ともいえる『南総里見八犬伝』を著し、その後多くの翻案作品が誕生、歌舞伎の演目にもなった。現代でも、小説や漫画、ドラマ、ゲームなど、多彩なメディアで『水滸伝』のイメージは親しまれ続けている。

歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一人 花和尚魯知深初名魯達》江戸時代(19世紀)、個人蔵

見どころのひとつは、この『水滸伝』にまつわる中国美術と日本美術の名品が競演すること。物語の舞台となる北宋末期は都市経済と文化が大きく栄えた時代で、今回はその北宋文化を代表する絵画や書に加え、明や清の時代に至る作品が登場する。一方、日本美術で注目されるのは、出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(壱人)」(つうぞくすいこでん ごうけつひゃくはちにんのひとり)で、物語の世界を鮮やかに描き出した浮世師・歌川国芳。現在74図が確認されているこの連作のすべてが一挙公開されるのが、同展の見どころのひとつとなる。さらに日本美術では、漫画原画や実写ドラマの衣装など、時代もジャンルも幅広い作品が見られるのも楽しみなところだ。

さいとう・たかを《『水滸伝』原画》1996年 (C)さいとう・たかを/さいとう・プロダクション

中国と日本の多彩な作品からは、豪傑たちが生きた時代背景や、その物語に熱中した後の人々の関心のありよう、そして多様なメディアや様々な時代に展開されるなかで生まれた新たな解釈や世界観が見えてくる。『水滸伝』の奥深い魅力に多方面から迫る画期的な展覧会となっている。

<開催情報>
『水滸伝』

会期:2026年9月19日(土)〜2026年11月8日(日)
*会期中、展示替えあり
会場:東京ステーションギャラリー
時間:10:00~18:00(※金曜日は~20:00)、入館は閉館30分前まで
休館日:月曜、10月13日(火)(※ただし9月21日、10月12日、11月2日は開館)
料金:一般1,600円、高・大学生1,100円、中学生以下無料
公式サイト:
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/

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