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ハロウィンシーズンの日比谷にクルエラが降臨! 新妻聖子と蘭寿とむがWキャストで挑む

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チケットぴあ

左から)蘭寿とむ、新妻聖子

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2022年にロンドンで初演され、たちまち話題となったミュージカル『101(ワンオーワン)ダルメシアンズ』が、早くも日本へ上陸! 日本版初演として10月に東京・日生劇場、11月には大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演される。原作は、1956年に発表されたイギリスの作家ドディー・スミスの児童文学「ダルメシアン 100と1ぴきの犬の物語」。アニメ映画や実写映画に絵本など、さまざまな形で愛されてきた本作で、今回主人公となるのは、世紀の悪女でファッショニスタのクルエラ・ド・ヴィル。近年は“ヴィラン(個性とカリスマ性のある、物語の中で重要な役どころとなる悪役)”人気によってクルエラへの注目度も高まっている中、新妻聖子と蘭寿とむ(Wキャスト)がクルエラにどんな魂を吹き込むのかが見どころだ。

オファーを受けた時、「あのワンちゃんたちの物語がミュージカルに?! これは絶対楽しい(作品)!」と思ったというのは新妻だ。
「それで改めてアニメ映画版を観返したら、クルエラがかなり分かりやすく“悪役”として描かれていて、最後も結構コテンパンにやっつけられるんですよね。でもエマ・ストーン主演の実写映画版(『クルエラ』2021年)では単純な悪役ではない、ひとりの女性として描かれている。舞台版ではちょうどその中間くらいの設定なのかな、と。エンディングも日本オリジナルになっているんですよ。そして悪役は、日常生活では絶対に言わないような罵詈雑言を舞台上で堂々と言えるので面白いです(笑)。『王家の紋章』のアイシス、『プライド』の緑川萌と、過去に演じたダーク・ヒロインたちとはまた違った魅力のクルエラを、どんな風に演じられるのかワクワクしています」と新妻は語る。

一方の蘭寿は、元・宝塚歌劇団花組トップスター。同歌劇団では、二番手スター時代に色悪役に配されることも多いが、意外にもここまで振り切った悪役は初めてだという。
「だから今は、たたただクルエラを演じることが楽しみです。『自分が演じたらどんなクルエラになるのかな』と客観的な視点で想像しつつ、最近は次第に『これは役づくりをすればするほどハマりそうだし、意外と楽しんじゃったりするかも……』と思い始めているところです」と笑う。

クルエラ人気が高まっていることについて、新妻は「やっぱりクルエラがおしゃれで、ファッショニスタだということも人気の理由かなと思います。白と黒のヘアスタイルが非常に象徴的で、コスプレとしても取り入れやすいですよね」と言う。ハロウィンシーズンに“ヴィラン”がいっそう注目を浴びるのは、知られている通り。本ミュージカルが上演される時期とも重なるため、クルエラが舞台上に“降臨”する本番は、舞台も客席もますます盛り上がりを見せそうだ。

一方、そんなアイコニックなキャラクターのクルエラに、人間像を肉付けしていくにあたって考えていることは? と尋ねると。
「クルエラって、いわゆる“闇落ち”した人だなと感じます。基本的にケンカ腰ですし」と言う新妻。
「それって彼女が相当な“傷”を抱えていることを示している気がしていて。傷ついた人って攻撃的になるんですよね。ハードなファッション業界で彼女はいっぱい悔しい思いをして、『私を見下したすべての奴らを見返してやる』という原動力で生きているのかもしれない。そこには現代社会で女性がキャリアを積むこと、というテーマも隠されていると思いますし、狂気だけではないバックボーンも表現できたら」と新妻は話す。

グランドミュージカルらしいゴージャスなナンバーも

隣でうなずいていた蘭寿は、「クルエラは、彼女なりの“正義”をもって生きているんだろうなって思うんです」と、こちらもその心情に踏み込む。
「それはやっぱり間違った“正義”なんですが、クルエラにしてみれば『時代の美の先頭を走っている』という気持ちがあって、『なのに、皆はまだ付いてこられないの?』と思っていそうだな、と。『皆はなぜこの“美”が分からないの?』と思ってとった行動は、最後まで悪いことでしかなかったけれど、そうやって生きてきた人なのかもしれないですよね。だから舞台でも彼女なりの考えが伝わるように、というのは意識したいです」と蘭寿。
「最後はクルエラに感情移入して、『そうか、そこまで毛皮が必要なら仕方がない』って納得しちゃうお客様が3人くらいはいらっしゃるかも!?」とおどける新妻に、「いや、そこはやっぱりだめでしょうー(笑)」と蘭寿。新妻が「はい、だめですね(笑)」と返して笑い合うなど、対談も和気あいあいの雰囲気が続く。

その弊害(?)か、稽古場では早速、演出の石丸さち子から「クルエラがまだ穏やかな感じがする」とフィードバックをもらったという蘭寿。「どこのシーン? 気になる!」と情報共有をお願いする新妻に、「それが、ほんとうに短いセリフのシーンなんですよ」と言う蘭寿。
「ヒントをくださいと言ったら、『クルエラは他人の言うことなんて聞かない人。そういうクルエラになってください』と。たしかに私、まだまだみんな(他の登場人物)の言うことを聞いちゃってるなぁと気づいて」と話す蘭寿に、「わぁ、どうしよう。私もこれから越えなくちゃいけないハードルがいくつもある」と新妻。蘭寿の「私の中では、新妻さんはすでに歌も芝居もすごいという印象しかないですよ」という言葉から、話題は劇中のナンバーへ。

「オファーをいただいて、まずは英国版の楽曲を動画サイトで聴いてみたんです。歌手のシドニー・クリスマスさんが歌う『アニマル・ラバー』というナンバーがすごくかっこよくて、“ひと聴き惚れ”しました。他にもミュージカルらしい素敵な曲がたくさん」と明かす新妻。
「ハイライトとなるナンバーとしては、1幕最後の『毛皮をちょうだい(Bring Me Fur)』という曲が、キャスト総出で盛り上げるシーンになりそうです。本当に日生劇場や梅田芸術劇場メインホールの広い空間を活かした、グランドミュージカルらしいシーンになると思います」と話す。

「まだまだ練習しないと」と新妻が呟くと、「いやいや、稽古場で少しだけ聴かせていただきましたが、もう耳が幸せ過ぎましたよ。その曲だけでもお客様は満足されるはず」と返す蘭寿。新妻が「蘭寿さんはやっぱりいらっしゃるだけで存在感があるんです。一挙手一投足が優雅で、本当にかっこいい! お声も低音の響きが色っぽくて大人の魅力というか、もう、舞台でクルエラとしてバーン! と立っていらっしゃるお姿が……見えました」と茶目っ気たっぷりに言うと、「見えましたか?」と笑う蘭寿。新妻の「普段はこんなに穏やかな方なのに、不思議ですよね」との言葉に、「舞台ではバーン! といなきゃいけないといわれて(宝塚では)育ちましたから」と蘭寿が答えるなど、ふたりのやりとりから順調な稽古の様子がうかがえた。

そんなクルエラに加えてもうひとつの見どころは、“ワンちゃん”たちが役者と役者自身が動かすパペットワークで演じられるという点。
101匹のダルメシアンズのうち、親犬のポンゴ(村井良大)とパーディ(土井ケイト)だけでなく、メインの子犬であるパッチ、スパッド、ボタンらも同様。稽古には、ロンドン公演のパペット・クリエイティブチームも駆けつけ、演者ともども長期間の練習に励んだという。

「それぞれのワンちゃんの個性が活きていて、可愛らしい子から気の強い子、優しい子までたくさんいるんです。パペットの表情と俳優さんの表情の両方を楽しんでいただきながら、同時に、執拗なまでに自分の欲望を満たそうとする“ザ・悪”のクルエラも見ていただいて(笑)。新妻さんと私とで違う個性のクルエラになると思うので、ぜひ2度3度と観にいらしてください」と蘭寿はアピール。
「ミュージカルって総合芸術ですけれど、この作品はイギリスが生んだ精巧なパペット技術やグランドミュージカルの華やかさ、そしてクルエラの豪華な衣装など、本当にいろいろな楽しみ方ができる作品。幅広い層に楽しんでいただける物語を、さらに石丸さんが日本のお客様にいちばん喜んでいただける形に磨き上げてお贈りしますので、ぜひ貴重な初演を目撃してください!」との新妻の言葉に、ますます期待が高まる対談となった。

取材・文/藤野さくら
撮影/吉原朱美

<公演情報>
ミュージカル『101ダルメシアンズ』

原作:Dodie Smith
作詞・作曲:Douglas Hodge
脚本:Johnny McKnight
舞台版脚色:Zinnie Harris
訳詞・翻訳・演出:石丸さち子

出演:
クルエラ・ド・ヴィル:新妻聖子/蘭寿とむ(Wキャスト)
ポンゴ:村井良大
パーディ:土井ケイト
トム:鈴木勝吾
ダニエール:川添野愛
キャスパー:島田惇平
ジャスパー:永田崇人

リンダ:高橋 愛

パッチ:山本咲希
スパッド:山城 力
ボタン:有馬爽人
ハムレット:風間由次郎
タビー:可知寛子

石井千賀、小原悠輝、坂田隆一郎、谷口あかり、舩山智香子、宮河愛一郎

※Wキャストの出演回は公演オフィシャルサイトをご確認ください。

【東京公演】
2026年10月13日(火)~29日(木)
会場:日生劇場
【大阪公演】
2026年11月7日(土)~15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/101dalmatians/

公演オフィシャルサイト:
https://www.umegei.com/101dalmatiansjp/

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