Sou「通過点でもあり、出発点でもある」初ワンマンで大きな一歩を踏み出す
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Sou(Photo by Takeshi Yao)
Souが5月12日に東京・マイナビBLITZ赤坂にてワンマンライブ「Salir」を開催した。
開演時間を迎え、客電が落ちると会場内はSouのイメージカラーである青いペンライトの色に照らされる。バンドメンバーに続いて登場したSouは「いくぞ赤坂!」と呼びかけ、「右に曲ガール」でライブをスタートさせた。ステージ上には大小のテレビモニタが置かれ、オーディエンスはステージ上のスクリーンとリンクした映像と共にSouのライブを楽しんでいた。2曲目はSouの盟友であるEveが作詞作曲した「ナンセンス文学」。Souの歌声にフロアからは「ラッタッタ」という合いの手が入り、会場内は一体感のある空気感に包まれる。「ヲズワルド」の演奏が始まるとSouはステージ上のテレビモニタに腰かけ、リラックスしたムードで歌を届けていった。
「ドリームレス・ドリームス」「ハレハレヤ」といったミドルテンポのナンバーを経て、Souはこの日初めてのMCへ。「ワンマンライブからずっと逃げていた」と語るSouは、「僕が勇気を出して踏み出せば、もっとたくさんの人に歌を届けられることに気付いた」と自身の思いを口にし、「僕がワンマンライブができたのはみんながいてくれたから」とファンに向けて感謝の言葉を送った。「思い入れのある曲」という曲紹介から演奏が始まった「心做し」では、Souの情感豊かな歌声が会場内に響きわたり、オーディエンスは体を揺らしながら彼の歌声に聴き入っていた。
ライブ後半には米津玄師「Lemon」や、星野源「恋」といったJ-POPのヒットチャートをにぎわせた楽曲のカバーが披露され、フロアは大盛り上がりに。MCではオーディエンスの要望に応え、「Souだけに?」という呼びかけに「爽快!」と答えさせるお決まりのコール&レスポンスを2度も行い、ファンを喜ばせた。最後に彼はスペイン語で「出かける、出発する」を意味する「Salir」という言葉をライブタイトルに付けたことに触れ、「このワンマンライブは通過点でもあり、出発点でもある」と自身の決意をしっかりとした口調で語った。「やっと大きな一歩が踏み出せた」という言葉のあとに披露されたのは、Souが初めて作詞作曲を手がけた楽曲「愚者のパレード」。オーディエンスは青白く光るペンライトを手にしながら、Souが紡ぐ言葉1つひとつにじっくりと耳を傾けていた。
本編を終え、ライブはアンコールへ。ステージに姿を現わしたSouは、椎名もた「Q」のカバーでライブを再開。さらに彼がキャリア初期の頃に“歌ってみた”を投稿した「世界寿命と最後の一日」が並べられ、会場内は再び熱を帯びていく。この日最後の楽曲の歌唱前に「みんなと目が合わせられないんだよね」と照れくさそうに口にしたSouは「またやるかもしれないじゃん。そうしたら来てよ」と、今後の活動を期待させるひと言を放ち、ラストナンバー「レグルス」を歌唱。計19曲を歌い終えた彼は「本当に今日は、ありがとうございました!」とマイクを通さずに挨拶し、初のワンマンライブ「Salir」を大団円に導いた。
終演後、会場のスクリーンには7月31日にニューアルバム「深層から」がリリースされることと、8月にライブツアー「深層から見た景色」が開催されることがアナウンスされ、会場内はオーディエンスの歓喜の声であふれた。
Sou「Salir」2019年5月12日 マイナビBLITZ赤坂 セットリスト
01. 右に曲ガール
02. ナンセンス文学
03. ケッペキショウ
04. ヲズワルド
05. ミルククラウン・オン・ソーネチカ
06. ドリームレス・ドリームス
07. ハレハレヤ
08. Spray
09. 心做し
10. 帝国少女
11. Lemon
12. 恋
13. ベノム
14. 他人事の音がする
15. あの娘シークレット
16. 愚者のパレード
<アンコール>
17. Q
18. 世界寿命と最後の一日
19. レグルス