Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 窪田正孝「自分の中の可能性が、少し広がったように感じます」 『初恋』カンヌ映画祭を経て

窪田正孝「自分の中の可能性が、少し広がったように感じます」 『初恋』カンヌ映画祭を経て

映画

ニュース

ぴあ

窪田正孝

三池崇史監督の最新作であり、窪田正孝が主演を務めた映画『初恋』。本作は、開催中の第72回カンヌ映画祭2019“監督週間”に選出された作品だ。この度、本作で初めてのカンヌを経験することとなった窪田の感想が届いた。

まず、カンヌに来ての感想を問われた窪田は、「街並みが日本と違うので、それだけでも高揚するものがあります。道を歩いていたら大きい看板があって、あの有名なレッドカーペットがあって……。去年の冬、みんなで暖を取りながら、カーアクションシーンなどをずっと撮影していて、没頭していたのを思い出しました」と、撮影時の記憶に思いを馳せる。

続けて、「みんなで頑張って作り上げたものが、こうやって海を越えてきたのが純粋に嬉しいです。カンヌというこの地に来れたことで、役者としてひとつの形をもらった気がしました。正直、ヴェネチア国際映画祭やベルリン国際映画祭など、自分とは全然縁のないものだと思っていました。いつかそこに立つというイメージが全然なかったので……でも、もっとここからやってみたいという欲が芽生えました。自分が生きている幅が、自分の中の可能性が、少し広がったように感じます」と答える。

さらに、「日本という場所でドラマや映画に出演して生きていきたいと決めてからは、しがみついている感覚があったのですが、その幅を大きくしてくれたように思いますし、自分の出演する作品がまた海を越える可能性もあるのかもしれない、という感覚になりました。映画やドラマをやらせていただいていますが、純粋に映画が好きだと再確認できました」と続けた。

また、現在放映中のドラマ『ラジエーションハウス』(フジテレビ系)でも主演を務めている窪田。ドラマでの共演者や、自身の家族の反応を聞かれると、「今、ドラマで共演している方々はみんな仲が良くて、今回ギリギリでスケジュールを空けていただいて、皆さんが連携を取ってくださったおかげで、カンヌに来れたので……本当に感謝しています。家族は、母が僕の1番のファンなので、1番喜んでくれています。『カンヌいつ行くの!?』って連絡がありました(笑)」とドラマの撮影現場、家族との仲睦まじさを語る。

本作で、三池監督からオファーが来たときの感想については、「また三池さんと一緒にやりたいと言っていたんです。いつになったら呼んでくれるのかとずっとマネージャーに愚痴ってました(笑)。なので、純粋に“三池さん”って名前を聞いたときに、何よりも嬉しくて。三池さんの人柄がすごく好きなんです。三池さんの現場がとても心地よかったので、そこにまた帰れる喜びがありました。人として本当に尊敬しているんです。一緒に取材を受けていると、やっぱりこの人はずっとブレないんだって思うし、現場でも再認識しました。三池さんは誰よりも現場を楽しんでいて、どんなに疲れても投げない。モニカ役の(小西)桜子が現場で頑張ってる姿を1番近くで見ていたんですが、監督の発する言葉がとても大きかったです。『僕たちはモニカを監督としての目線でしか台本を読めない。でもモニカはあなたのものだから、あなたのモニカを演じてください』って言葉が自分にも言われているようでした。変わっていない三池さんとまた10年前に戻れた感覚になれたのがすごく嬉しかったし、10年間頑張ってきて良かったって思いました。このカンヌもそうですけど、本当にご褒美をいただいた気持ちです」と答えた。

さらに、自身の演じるレオというキャラクターについての印象を問われると、「彼自身、中身がすごくピュア。でも、ピュアというより、人との関係を閉ざしているんだと思います。それはボクシングのスタイルにも表れているし、人と接することよりも、拳で語り合いたい感じ。周りから見ると接しずらいタイプかもしれないです。でも、死を近くに感じた時に、危機感だったり、すごく人間っぽさが出てくる。そんな感性の持ち主だと思って演じていました。普通に生きていて、この作品で描かれるようなシチュエーションは滅多にないと思いますが、事件に巻き込まれて、彼らヤクザたちに出会って……少しの会話かもしれないですが、それが彼が今後生きてく中でひとつの教科書になる。心に染まっていくものがあったんじゃないかと感じました」と深く感じ入った様子。

最後に、作品を楽しみにしている方々へのひと言を求められると、「“恋”という名の欲は色んな形があると思いますが、この作品ではやりたいことをみんなが追い求めているんです。その中でいろんな抗争が起こって、過激なシーンやカーアクションもあります。自分の命が取られると間近に感じる瞬間をすごくリアルに描いていて、映画というエンタテインメントがすごく詰まっています。皆さん素晴らしくて、本当にいい表情をしています。最後、レオとモニカが新しい人間に生まれ変わっていくさまが、どの方が観ても心に響くんじゃないかなと思います。キャストそれぞれに生き様があって、それをすごく丁寧に、かつスピーディーに描いています。1時間48分、のめり込んで欲しいです!」と締めくくった。

『初恋』
2020年、全国公開

フォトギャラリー(16件)

すべて見る