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岩﨑大昇(KEY TO LIT)がハロルドに見出す普遍――「誰しも19歳の頃ってこんなものじゃない?」

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岩﨑大昇(KEY TO LIT)

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黒柳徹子のライフワークとして2020年から上演されてきた『ハロルドとモード』が、2026年秋、7度目の上演を迎える。“死”に執着する19歳の青年ハロルドと、“生”を全身で肯定する79歳の女性モード。真逆のふたりが心を通わせる物語で、新たなハロルドを務めるのが岩﨑大昇(KEY TO LIT)だ。生田斗真、藤井流星、佐藤勝利、向井康二、松島聡、七五三掛龍也と続いてきた“ハロルドの系譜”を継ぐ岩﨑に、稽古を前にした今の思いを聞いた。

――7人目のハロルド役が決まったときの率直な気持ちを聞かせてください。

岩﨑:純粋にとても嬉しかったです。タイミングがあわず作品自体は実際に拝見したことはありませんが、佐藤勝利くんや松島聡くん、仲良くさせていただいている先輩が当時演じられていたこともあり、作品のことは知っていました。ですから、まさか自分がやるとは。とにかく驚きでした。光栄ですし、すごくありがたいことだと思いました。

――過去公演の映像はご覧になりましたか。

岩﨑:生田斗真さんが演じた初演の映像をいただいたんですが、僕、良くも悪くもすごく影響を受けやすくて。“こういうもの”と先入観を持ちたくなかったので、なるべく情報を入れすぎないようにして見ました。G2さんの演出が美しく、朗読劇ではなく普通の舞台に見える瞬間などもあります。稽古が楽しみになりました。

――先輩ハロルドたちから、役について何か聞いたことは?

岩﨑:まだ聞けていないんです。ただ、出演が決まってすぐのタイミングで、たまたま松島聡くんに会って、「実は僕がやることになったんです」とお話ししたら、「おめでとう」とお祝いしてくださって。ゆっくりは話せませんでしたが、「皆さん素敵だし、絶対楽しめると思うよ」って言ってくださいました。」

――昨年版の台本を読まれたそうですね。物語の第一印象は?

岩﨑:“恋の物語”と聞いていましたが、僕の年代が想像する恋よりも、もっと広いというか。恋と聞くと、甘酸っぱいとか、ほろ苦いとか、そういう感じを想像すると思うんです。でも、そんな枠にこだわらないモードにハロルドは影響を受け、いろいろなことを学んで、自分のことを知っていく物語。そこに恋愛もあるし、豊かな愛情もあるし、もっと言えば、ハロルドにとってモードは人生における学びを教えてくれる存在だと感じました。“60歳差の青春もの”を想像していたんですけど、それも少し違っていました。一言で表すのは難しいですが、すっと心に入ってくるお話だなと思いました。

――ハロルドという19歳の青年を、今の時点でどんな人物だと捉えていますか。

岩﨑:KEY TO LITメンバーの井上瑞稀が、以前この作品を観劇したときに、「大昇、絶対ハロルド合うと思うんだよね」って言ってくれたんです。理由を聞いたら「すごくひねくれてるから」って(笑)。台本を読んでみると、わからなくもないなと(笑)。誰しも19歳の頃ってこんなものじゃない?と思ったんです。いろんなものを求めるし、認められたいし、孤独でいられないし、でも照れもあってうまく言えない。それが若さゆえか、彼の持つ内面的なものからなのかはまだわかりませんが、そういうものを抱えているという点で、すごく普遍的な気もしています。

――共感できる部分もある役なんですね。

岩﨑:狂言自殺を繰り返すところ以外は、共感できるところの多い役です。先生と話すシーンも、すごくわかる。「こう思われたくないけど、でも注目されたい」みたいな感覚は未だにありますから。同時に、それがメンバーや先輩との出会いによって、どんどんほぐれていく感覚も、僕の中にもあると感じています。黒柳さんのモードにどう影響を受けていくかで、ハロルドはすごく変わっていくと思います。

――黒柳徹子さんとはまだ対面前とのこと。どんなイメージを持っていますか。

岩﨑:イメージというより、黒柳徹子さんは“黒柳徹子さん”です。物心ついた時にはもう“徹子さん”と認識してきた方なので、まさかお芝居でご一緒できるとは。

――共演に向けて、準備していることは?

岩﨑:もっとお人柄を知りたいなと思って、最近は黒柳さんのYouTubeを見ています。どの動画もすごく面白いし、まさにモードのような方だなって。周りに影響を与えていらっしゃって、ただアクティブというだけではなく、たくさんのことを経験された上での自由さを持った方というのがYouTubeでの印象です。黒柳さんとどのようにコミュニケーションさせていただくのか。失礼のないように心がけることは一番ですが、自然体でいることができたらいいなとも思っています。

――朗読劇、声のお芝居について意識していることは。

岩﨑:実は声のことはあまり考えていません。声=音をあまり意識しないことを心がけようと思っています。以前出演させていただいた舞台で、「耳がいいから、音に頼らない方がいい」と言われたことがあって。大事なのは内面の変化で、声=音はその結果というか。とにかくハートを動かすことを頑張ろうと思っています。

――最後に、公演を楽しみにしているお客様へメッセージをお願いします。

岩﨑:心が温まるし、いろんな気持ちにさせてくれる本当に素敵な作品です。観てくださる皆さんの心にも、すっと入ってくる話だと思います。おひとりで来られても、恋人と来られても、家族で来られても、ご覧になったあと、家に帰ってから良い雰囲気になれる作品ですから、気軽に来て楽しんでいただけたら。僕はそのための準備をして、本番に臨みたいと思います。楽しみにしていてください!

取材・文/双海しお
撮影/藤田亜弓
ヘアメイク/浅津陽介
スタイリスト/小林洋治郎

<公演情報>
『ハロルドとモード』

作:コリン・ヒギンズ
上演台本・演出:G2
音楽・演奏:荻野清子

出演:
黒柳徹子 岩﨑大昇(KEY TO LIT)
武田玲奈 笠原秀幸 田中要次 井川 遥

2026年9月29日(火)〜10月8日(木)
会場:EX THEATER ROPPONGI

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/harold-and-maude2026/

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