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池田彪馬が12年分の思いを凝縮! Hyoma Ikeda『Effect』発売記念インタビューが到着

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Hyoma Ikeda

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池田彪馬(SUPER★DRAGON)のソロプロジェクト「Hyoma Ikeda」の始動を記念して、1stミニアルバム『Effect』に込めた思いや今後の活動への展望などを語ったオフィシャルインタビューが到着した。以下、全文を掲載する。

SUPER★DRAGONのボーカル・池田彪馬によるソロプロジェクト「Hyoma Ikeda」が始動した。10月21日にリリースされた1stミニアルバム『Effect』は全6曲を収録。池田は4曲の作詞と5曲の作曲に名を連ね、9月30日に先行配信された「-Sea-」は作詞・作曲をひとりで手がけている。

まず耳を引くのは、6曲で6通りのビートが鳴っていることだ。オペラ風のコーラスで幕を開け、シネマティックかつカオティックなダークポップを描く「Bleeding Love」。ピアノのバラードとして始まりダリアコアのビートで破壊衝動を爆発させる「RAINY」。ハープの音色にアフロ的でトライバルなリズムを重ねた「Butterfly」。ツーステップ/UKガラージとハウスを共振させる「Eden.」。波音のSEから始まり、トラップを経由したスタイルをJ-POPに昇華した「-Sea-」。そして、ギターを生かしたネオソウル寄りのアレンジで歌われる、indigo la Endの「夏夜のマジック」のカバー。パンデミックの時期にDTMを始め、音先行で曲を組み立ててきたという池田の音楽探究心が、そのままアルバムの輪郭になっている。共作者もMONJOEとSoma Genda、三浦大知やBE:FIRSTの楽曲で知られるUTA、SUPER★DRAGONの楽曲を長く手がけてきたNameless A.K.A NL、池田と同い年のJoe Nishizawa、Shunsuke Tsuri、Osamu Fukuzawaと幅広い。

歌詞の世界もまた、一本の線でつながっている。血と痛みを愛の証しとして歌う「Bleeding Love」、その後日談のように赤い雨と罪を描く「RAINY」から、Suu(SILENT SIREN)が女性の視点で書いた「Eden.」の甘く有毒な愛を経て、晩夏の海辺の片思いを歌う「-Sea-」、夏の夜の記憶を歌う「夏夜のマジック」へ。「夜の貴公子」と打ち出された耽美的な世界観は、後半に進むにつれてほどけ、池田自身の素顔に近づいていく様相だ。カオティックな前半から、開かれた後半へ。音と言葉は同じ軌道を描いている。

結成12年目を迎えたグループの中で、彼はなぜ今ソロを始動するのか。6曲それぞれの制作過程とともに聞いた。

12年目に踏み出した、SUPER★DRAGONの延長線上のソロ

──初めてのソロ作品の完成、おめでとうございます。まずは、なぜこのタイミングでソロ作品を作り、打ち出すことになったのか。その背景から聞かせてください。

SUPER★DRAGONがちょうど先日、結成12年目に突入しまして。長い年月をかけてグループとして歩んできた中で、すでにソロとして楽曲をリリースしているメンバーもいて、その流れや彼らの方向性、楽曲を聴いていくうちに、自分もボーカルとして12年やってきたので、自分だけの世界観、自分が表現したいものをソロでより濃く表現できないかなと思うようになったんです。もちろんSUPER★DRAGONの延長線上でありながら、何かできないかなと。そこから、レーベルの皆さんと一緒にソロもやらせていただけることになって、プロジェクトが始まっていきました。

──作詞作曲もご自身で手がけています。個人で表現したいという気持ちは、グループをやりながら少しずつ蓄積されていったものでもあるんですか?

そうですね。そもそも曲作りに関しては、コロナ禍のタイミングで時間がものすごくあったじゃないですか。あの時期に僕もDTMをちゃんと始めるようになったんです。本当に最初は趣味みたいな形で、友達と一緒に作るようになって。楽曲を作れるメンバーもいるので、いろいろ教えてもらったり、知り合いの作曲家からいろんなやり方を教えてもらったりしながらやっていきました。でも、それってグループがなかったら自発的にはやらなかったところだと思うので。そういった意味では、グループでの活動から蓄積されていったものですね。

──DTMを始めた頃は、どういう曲を作っていたんですか?

僕のルーツや好みはダンスミュージックだったりダークポップだったり、あとはK-POPだったりするんですけど、本当に幅広く聴くので、作りたいジャンルが先行して曲を作り始めるというよりは、サンプルを探している中で自分のフィーリングに合う音を見つけて、そこから構築していく。音先行で曲を作り始めて、「この音色とメロディーだったらこういうジャンル感かな」と後から考える感じです。理論にそんなに詳しいわけでもないので、あえてそこは武器として捉えようと思いました。今回も、サビにあえてハイパーポップのビートを入れたりしているんですけど、ある意味では冒涜と捉えられる可能性もありつつ、そこは挑戦的な意味合いも込めて、自分の世界観として作っています。勝手に自分のフィーリングに合わせてやる、という感じですね。

──どのビートを聴いても音楽が本当に好きな人が自由に作ったんだなということが伝わってきました。ビートミュージックは相当いろいろ聴いているんですか?

ヒップホップももちろん聴きますし、ボーカロイドも聴きますし、とにかく雑食に聴いているので、耳がひとつのジャンルにこだわりを持っていないというのはあるかもしれないです。

──そもそも、好きになった音楽の出発点がビートの効いたものだった。

多かったですね。本当に最初はクリス・ブラウンとか、マイケル・ジャクソンとか。そこからK-POPにはまって、K-POPを聴くようになりつつも、常に洋楽だったり、いろんなところにアンテナを張っていました。

──クリス・ブラウンやマイケル・ジャクソンは、親御さんの影響で?

いや、全く。自分がYouTubeで聴いてはまりましたね。小学5年生くらいで、その頃にはもうSUPER★DRAGONとして活動していました。レッスンでかかっている音楽も大体洋楽のダンスミュージックだったので、そこから気になって、いろいろ音楽を掘っていったというのはあるかもしれないです。当時から、体を揺らして音に乗るような聴き方をしていました。

「第三の目」から見た自分らしさ

──『Effect』は、1曲目のオペラのような始まりも含めて、ダークな世界観をご自身の方にしっかり持っている作品です。「ソロで表現したい世界観」を言語化する時、どういう絵が浮かんでいましたか。

当初から、第三の目から見る自分をすごく大事にしていて。パブリックイメージをすごく大切にしながらグループ活動も行っているので、そこから見る自分らしさとは何か、というところを追求した形になっていると思います。「夜の貴公子」というキーワードは、打ち合わせの段階でスタッフに提案してもらって、そこに向かってイメージを膨らませていきましたね。

──「貴公子」というのは、ご自身の素の部分、パーソナルとはまた違うものなんですか。

パーソナルは、だいぶガラッと180度違うような人間性なので(笑)。

──面白いですね。180度違うのに、エンターテインメントの舞台に立つ上で、なぜそういう貴公子的なキャラクターが出来上がっていったんでしょうか?

まさしく最近、それについて考える時間があって。僕が中学1、2年生くらいのタイミングから、キリングパートと呼ばれるようなところを担当するようになって、グループでも自分はそういう役割なんだと自覚しだしたんです。楽曲やグループの方向性自体がクールだし、そもそもキラキラした、にっこりスマイルみたいなアイドル的な表現はしてこなかった。そうなった時に、じゃあ自分らしさとか、自分が表現できるものって何だろうと考えて。当時から「大人っぽいよね」とか、年相応に見えないとか、そういう外からの意見をどんどん自分の中でそしゃくしていって。グループの中で他の8人と自分を比較して、自分の個性って何だろうと考えた結果、貴公子というか、そういうキャラクターをより追求していくことになったんだと思います。

──品格があり、大人っぽいし、成熟しているキャラクター。

なんですけど、いざしゃべると全く違うので、そこは常に悩みです(笑)。

──もうひとつの人格が素の自分と距離がある時、そこに苦しむ人もいると思うんです。でも池田さんの場合は、それを楽しんでいるからこそ、こういうアルバムができたのかなと。

苦しんだ経験はないんですけど、特に中学、高校生の時は、自分のブランディングを大事にしすぎるがゆえに、プライベートな部分を本当に1ミリも出したくない時期があって。メンバーに対しても「ここは見せたくない」とか、これはダメ、これはいいというのを自分の中で決めて、思い描いていた自分を形にしようとしていたんですね。生きづらいとまでは感じなかったですけど、今はそのフェーズを経て、結局は自分らしさとして認めてあげた方が居心地はいいな、というところに落ち着いているので。その二重な部分は、楽しめているのかなと思います。

──ソロになると、グループでのキャラクター性を切り離して作品を作ろうとなりがちだと思うんです。でも、池田さんはそうしなかった。

SUPER★DRAGON自体がアイドルでもあり、アーティストでもあり、いろんな側面を持っているグループなので。僕はそのアイドル的な要素もすごく大切にしたいという気持ちが大きいんです。例えばリード曲の「Bleeding Love」に関しても、自分の中で思い描いていたダークポップの世界観があったんですけど、そこをアイドルの池田彪馬が、Hyoma Ikedaとして表現する最大限を詰め込んだ、というのが僕の解釈で。ソロアーティストとして『Effect』という作品を作りました、というよりも、SUPER★DRAGONで培ってきた12年分の池田彪馬、時間をかけて形成されてきたものをソロとして出すならこうだね、と捉えていただけたらと思いますし、自分もその心意気で作りました。

──作品の流れは、そこから徐々に素になっていく、というグラデーションのようにも聴こえます。最後のカバーの選曲も含めて、プライベートで好きなものを提示していくような。

それで言うと、「-Sea-」はソロプロジェクトが始まる前からDTMで作っていた曲なので、一番趣味の延長線上にある曲なんです。「夏夜のマジック」も、僕がリスナーとしてよく聴いていた楽曲で。ものすごく狙ったわけではないんですけど、1曲目から飛ばして登場感を出す、後半にかけて落ち着かせたい、というのは意図としてありました。

──ソロのライブは、どんな絵が見えていますか?

「Bleeding Love」は、振り付けを入れて、ダンサーさんも入れて、歌って踊るステージにします。最初の打ち合わせの段階から、フェスも含めて、クラブっぽい現場でもホールでも、会場を選ばずどっちにも出られるのがいいよねと、楽曲作りも方向性も練っていたので。ライブの数は踏んでいきたいと思っていますし、ゆくゆくはボーカリストとしての見せ方をソロでも追求していきたいので、ビルボードライブやブルーノートのような場所でバンドセットを組んで、歌で完結するようなステージも展望の中にあります。ただ、それをあえて早い段階でやるのではなく、最初は歌って踊るスタイルを確立した上で、徐々にいろんな展開をつけられたらと思っています。

破壊的なことがしたかった「Bleeding Love」と「RAINY」

──制作は、ご自身で作ったビートを基に、プロデューサーやアレンジャーと一緒に積み上げていったんですか?

曲によるんですけど、「-Sea-」はメロディーもビートもほとんど作って、詞も全部完成させて、一曲の完成形を作った上でアレンジャーさんに投げたので、基本的には音のブラッシュアップくらいでした。1曲目の「Bleeding Love」は、MONJOEさんとSoma Gendaさんと3人で、ビートの段階からコライトさせていただいて。MONJOEさんが軸になってくださって、「こういう音どう?」という提案を受けながら、「こうしてほしい、ああしてほしい」と伝えて、実際にメロディーを一緒に入れながら作って、歌詞は全部自分で書きました。

Hyoma Ikeda「Bleeding Love」MV

──DATSのMONJOEさんは今一番忙しいプロデューサーのひとりですよね。

そもそもグループでも、「MONJOEさんとぜひ一緒に楽曲を作りたい」という切り出しを僕がさせていただいていて。音色やフィーリング的に合うものを感じていたので、ソロでもぜひお願いしたいと思っていました。物腰がすごく柔らかい方で、自分の意見もすごくくんでいただいて、スムーズに作っていけました。楽しかったし、刺激的でした。

──「Bleeding Love」のリリックには宗教的なモチーフも入っていて、自分からそのモードに入らないと組み立てるのが難しい歌詞だと思うんです。どういう視点で書きましたか。

中学、高校生くらいの時から、自分自身が一つのことに対して依存気質なんですよ。割と没頭型で、そういう依存的な感情をすごく大切にしながら生きてきたので、その感覚はきっと共鳴する人も多いんじゃないかなと思って。それを作品全体のテーマの軸に置こうと思ったんです。「Bleeding Love」に関しては、美術が好きなこともあって、ムンクの「愛と痛み」という絵画をイメージボードの一番上に置いて広げていきました。実際に「愛と痛み」というワードが歌詞に直接入っていますし、そこからイメージを膨らませていくのは、難しくはなかったです。

──血を求める、あるいは、痛みこそが愛の証拠である、と。そのまま音楽劇にできそうなストーリーテリングです。これはご自身のリアルな感覚というより、物語を描いている感覚ですか?

自分のリアルというよりは、物語の中のそういう重さにすごくひかれる部分があるので、それを自分なりに表現している感じですね。絵画もそうですし、あとは文学作品。もともと小説を読むことも多くて、昔の人たちって、端的に言うと恋愛に対して重く向き合っている人が多いと思うんです。太宰治とかもそうですけど、頭にインプットされているものはどれも重い。けど、言葉として捉えた時にすごくはかなくて美しい。その世界観がすごく好きなんです。

──2曲目の「RAINY」は「Bleeding Love」の後日談のようにも聴こえます。行き場のない罪を雨が洗う一方で、「赤い雨」と血のイメージが残る。連続性は意識していましたか。

意識しました。全部通して聴いていただけると、連続性というか関連性は常に持たせています。

──「まだ足りない音」というワードには、音楽作りに対する欲求も出ているのかなと深読みしたのですが。

そこまでは考えていなかったです(笑)。自分の音楽作りというところも、もしかしたらありつつ、状況を思い浮かべた時に、雨の音とか、しずくの落ちる水滴みたいな音が、まだ静けさの中にあって、それが足りない。自分のまだ満たされていない感覚みたいなところが現れているのかなとは思います。

──この曲は、ピアノのバラードだと思わせておいて、後半でハイパーポップから派生したインターネット発のジャンル、ダリアコアのカオスなビートにひっくり返る。リスナーを驚かせたい、裏切りたい、という気持ちがビートにも出ている気がします。

「RAINY」は、Joe Nishizawaくんがプライベートで親交のある友達なので、僕がアプローチして「一緒に曲作ろうよ」と言って、彼のスタジオで作った曲なんです。だから、一番遊び感覚に近い曲ですね。最初はバラードにするつもりで。その日が雨で、それに合うコードを彼が弾いて「いいね」となって、メロディーを入れて、30分くらいで最初の形ができたんですよ。「めっちゃいい曲になったじゃん」となって、でも「これじゃ面白くないよね」と。彼はもともとGENICのメンバーで、ダンスミュージックが得意なんです。お互いのルーツにダンス的な要素があるので、そこから打ち壊す方向にいきました。僕がずっとやりたかったダリアコアをラストにぶち込む。破壊的なことをしたい、というのが僕らのテーマでした。

──破壊衝動のようなものをソロで出したかった?

やっぱり型にはまりたくないというのが大きいので。自分がやりたい、こうしたいというフィーリングのままに音楽を作ってみたらどうなるんだろう、というところを、「RAINY」には詰め込んでいます。

蝶と「Butterfly effect」

──「Butterfly」で初めて一人称の「僕」が登場します。1、2曲目の劇的な曲が続いた後に、リアルな池田さんの像が現れる気がしました。

本当だ(笑)。一人称については全然意識していなかったです。「Butterfly」を一緒に作ったNameless A.K.A NLさんは、SUPER★DRAGONでずっとお世話になっている方で、僕がグループで楽曲の構想を担当する時もNameless A.K.A NLさんと一緒にコライトしてきたので、一番信頼している方なんです。今回、アートワークのあらゆるところに蝶が入っているように、自分の中で蝶を大切にしていた部分があって。もともとバタフライをテーマにするつもりはなかったんですけど、トラック先行で作っていく中で、ハープの音色だったり、ダンスミュージックだけどどこか儚さもあるような感じが出てきたので、モチーフを持たせたくて、ここでバタフライを使ってしまおうと。正直、他の楽曲と比べて、恋愛だけにとどまらない歌詞をイメージして書きました。

──ビートは、リファレンスも含めてどういうイメージだったんですか。

すごく抽象的に、ハープとダンスミュージックを融合させたい、というところから始まって。レゲトンやアフロっぽい要素を自分から「入れてほしい」と言うのではなく、「合いそうな感じでお願いします」と投げて、細かい部分を修正した感じなので、大枠はNameless A.K.A NLさんに作っていただきました。

──「Butterfly」と『Effect』で、バタフライエフェクトになりますよね。

「バタフライエフェクト」という言葉は最初から使いたいと思っていて、この楽曲を作って『Effect』というタイトルにしたのも、バタフライエフェクトから「エフェクト」を持ってきたかったから、というのがひとつあります。

──小さな変化が予想もつかない大きな結果を引き起こす、という概念を、ソロのこれからの動きと重ねていたのかなと。

まさにそういうことですね。『Effect』というタイトルにしたのも、いろんな人との出会いから影響を受けて、この作品も誰かの影響になってほしいという願いがあるので。ひとつの小さな出来事が大きくなればいいなという願いも込めています。ただ、「Butterfly」に関しては、聴いてくださる方がどういう解釈をしても面白いように書こう、というのが自分の中にあったので、「これはこういう意味です」と明言するよりは、この曲がどういう意味なのかを実際に汲んで、自分なりに解釈していただけたらいいなと思います。

「メンヘラでお願いします」から生まれた「Eden.」

──「Eden.」はSuu(SILENT SIREN)さんに作詞を任せて、女性の視点で書かれた曲を歌っています。今のアーティストは「自分が、自分が」となりがちだと思うんですが、このジャッジができるのはプロデューサー的だなと。アーティストの視点と、自分をプロデュースする視点を両方持ちながら作ったのかなと感じました。

最初に言ったように、自分がパブリックイメージを大切にするというところにつながるのかなと思っていて。Suuさんにお願いしたのも、女性的な視点を入れたかったのもそうですし、単純に女性視点の詞をソロで歌ってみたいという願望もあったんです。自分をプロデュースする視点は、ソロにとどまらず、グループの中でも常にあると思います。演出に関しても、割と口を出すことは多いですね。照明だったり、いろんなところで。

──重めの歌詞にしてほしい、ということはSuuさんに伝えたんですか。

打ち合わせの段階から「メンヘラでお願いします」と(笑)。もともとSILENT SIRENのリスナーで、彼女の楽曲の世界観がすごく好きで聴いていたので、イメージはもうできていて。仮歌もSuuさんが入れてくださったので、それをシンプルに自分が歌うことを意識しました。ボーカルディレクションはUTAさんがしてくださって、一緒に解釈しながら「どういうふうに歌っていくのがいいかな?」と正解を探しながらやっていったので、UTAさんにも助けられました。

──歌詞は毒味もはらんでいて、執着の先にある愛が描かれている。

そうですね。この曲もそうですし、このミニアルバム自体が、一貫して相当重いものになっていると思います。

──ビートはツーステップとハウス的な感触で、絶妙なバランスでした。

先に音色や上物のリファレンスが自分の中にあって、冷たい感じというか。「Eden.」は最後の方に作った曲で、夏の季語が入っている楽曲が結果的に多くなっていたので、冷たさは意識して音色を選びました。これでゆったり歌うとありきたりになってしまうのかなと思って、「ちょっとBPMを速めにして、ツーステップとかUKの感じを出していただけたら、また乗れるし、扱いやすい楽曲になると思います」とUTAさんにお願いしました。

一番素顔に近い「-Sea-」と、名曲を歌う理由

──「-Sea-」は、トラップ以降のフィーリングを大事にしながら、夏が去った後の感覚を開かれたポップスに昇華している曲です。

もともと、ノスタルジックな、感傷的な思いに浸るのがすごく好きなので、その気持ちを大切にしたいと思って詞も書いたんですけど、ポップスに寄せていこうという意識は最初からありました。1曲目との対比もそうですし、グループではとがったダンスミュージックのサウンドをプロデュースすることが多かったので、ファンの方も「僕っぽい」とは思わないかもしれない。ポップスにすごく寄って、ちゃんとサビも歌い上げる、というところは、自分の中で新たな挑戦的な意味合いも込めて作りました。ボーカルも、メロディーを自分が歌いやすいように、ということだけを意識して録ったので、感情や歌詞が一番ストレートに届く曲になっていると思います。編曲のShunsuke Tsuriさんとは、この曲を作ってアレンジャーを選ぶ段階でオファーして、今回が初めましてでした。

──ポップスだけれど、歌詞には素顔が垣間見える。ただ、「口を塞いでほしいんでしょ?」は貴公子感がありますね。

これは皮肉的な意味合いで、「RAINY」ともつながっていて。相手は、こっちの気持ちをわかっていない。でも結局、皮肉なように自分も気づけていないから、「口を塞いでほしいんでしょ」と強がる。曲同士につながりを持たせつつ、ラストのクライマックスに、エピローグみたいに一番重いパートを作る。そこで自分らしさがより出たのかなと思います。

──最後は、indigo la Endの「夏夜のマジック」のカバーです。ボーナストラック的な意識もありましたか?

ありました。6曲全部オリジナルでもよかったんですけど、せっかくなので、何かひとつ引きになるものが欲しかったんです。もともとindigo la Endさんの楽曲はリスナーとして聴いていた上で、ドラムの佐藤栄太郎さんとプライベートで親交があって。グループの楽曲で実際にドラムを叩いていただいたこともあったので、ソロでも何かしらの形でご一緒できないかなと。あとは、膨大な楽曲の中で、自分の展望に向けて、ボーカルとして一つのステージを成立させるのに一番近い像が「夏夜のマジック」だったんです。詩的な要素もそうですし、湿気もありつつ。それが一番絶妙なラインだったので選びました。

──アレンジはオーガニックなギターワークを生かしつつ、ネオソウルっぽさもある。歌録りは難しかったですか?

相当難しかったです。Osamu Fukuzawaさんにアレンジをお願いしたのは、彼が手がけているシンガーソングライターの楽曲がリファレンスにあって、「こっちの路線に寄せたら合うんじゃないか」と思ったからで。ジャンルのイメージというよりは、「こういう開けた感じで」という抽象的なところをくんでいただきました。歌録りではディレクションもやっていただいて、2人でディスカッションしながら録ったんですけど、自分なりに歌うところは自分なりに歌って、オリジナルの川谷絵音さんらしく、というところはあえてあまり意識しないようにしました。

まだ自分をつかみきれていない

──今回、この作品を作ったことで得たものは、どんなところに感じていますか。

やっぱりまだ、自分自身で自分をつかみきれていないな、というところが一番の収穫だったかもしれないです。ある意味、自分に対してちゃんと可能性を感じられる作品になりましたし、いろんなジャンルをこれからもやっていきたいと純粋に思えた作品になったので。トライアンドエラーがエラーにならないように、ひたすらトライを続けていければ、自分の形になってくるのかなと思います。

──「つかみきれていない」というのは、貴公子的な部分だけが自分ではない、と作りながら感じたということでもあるんでしょうか?

結局、つかみに行くこと自体が正解じゃないのかもしれないけど、池田彪馬もHyoma Ikedaも、「これは自分です」というものがどんどん増えていけば確立されていくと思うので、とにかく気持ちに従って楽曲を作っていければいいなと思っています。

──SUPER★DRAGONのメンバーには聴かせましたか。

誰にも聴かせてないです(笑)。リリースされたら勝手に聴くと思うので、その時にもし感想があればぜひ、と。他のソロをやっているメンバーに対しても、自分から聴かせることはあまりないです。

──『Effect』というタイトルに込めた「小さな出来事が大きくなればいい」という願いも含めて、ソロとして見たい景色を聞かせてください。

SUPER★DRAGONとは違う景色が、まだ見られると思うんです。Hyoma Ikedaという世界観を好きで集まってくれる方々、自分の作った音楽に影響を受けたり、感銘を受けたりしてくれる方々がひとりでも多く増えたらいいなという願いを込めて、これからも活動していきたいですし、ワンマンライブは絶対にやりたいと思っています。そこで視覚的にも聴覚的にも、いろんな五感で濃く感じていただけたら。みなさんと一緒に、これから僕らしさ、Hyoma Ikedaというものを作っていけたらと思っています。

取材・文:三宅正一

<リリース情報>
1stミニアルバム
『Effect』

発売中

●初回限定盤(CD+フォトブック):6,600円(税込)
仕様:三方背ケース / フォトブック(24ページ)
封入特典:ポストカード(4種)

Hyoma Ikeda『Effect』初回限定盤ジャケット

●通常盤(CD Only):2,750円(税込)

Hyoma Ikeda『Effect』通常盤ジャケット

【収録曲】
1.Bleeding Love
2.RAINY
3.Butterfly
4.Eden.
5.-Sea-
6.夏夜のマジック

関連リンク

『Effect』配信リンク:
https://hyomaikeda.lnk.to/Effect_ST

購入リンク:
https://hyomaikeda.lnk.to/Effect_CD

公式サイト:
https://hyomaikeda.jp/