サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン “室内楽の庭”が今年も華やかに開幕
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写真提供:サントリーホール
新緑の季節到来と共に、今年も「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン(CMG)」が開幕する(6月1日〜16日)。クラシックの原点ともいわれる室内楽を、もっと気軽に楽しんでほしいという想いによって2011年にスタートしたCMGは、小ホール(ブルーローズ)の親密な空間で演奏者の息遣いや表情を間近に体験できる国内最大級の“室内楽の祭典”だ。
オープニングの「堤 剛プロデュース」では、サントリーホール館長の堤剛(チェロ)が、自らディレクターを務めるサントリーホール室内楽アカデミー(CMA)第5期フェローと共演するほか、CMAアンサンブルによる弦楽合奏を披露。土曜日の午前中に室内楽アカデミー・フェローが名曲を抜粋して演奏する公演も人気だ。
フェスティバルの中核を担う「ベートーヴェン・サイクル」(弦楽四重奏曲全曲演奏)では、ベルリンを拠点とするクス・クァルテットが登場。全5公演の締めくくりにベートーヴェンをモチーフとする委嘱作品を世界初演する。
平日昼間60分の「プレシャス1 pm」は、出演者のトークを交えた親密なコンサート。渡辺玲子(ヴァイオリン)や吉野直子(ハープ)などの第一人者や、ニュースターの服部百音(ヴァイオリン)、また小山実稚恵(ピアノ)と堤剛による至極のデュオなど、上質な音楽が気軽に楽しめそう。
一方、「ディスカバリーナイト」(平日19:30開演)では、ジョン・健・ヌッツォ(テノール)、菊本和昭(トランペット)、竹島悟史(パーカッション)らが、自らの秘蔵の企画を披露する。
「エラールの午后」では、ホールが所蔵するピアノの名器エラール(1867年製)に焦点を当て、「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」優勝者のトマシュ・リッテルが、ショパンのソロと協奏曲を演奏。
また「アジアンサンブル@TOKYO」では、日韓の若い世代を代表するハン・スジン(ヴァイオリン)と宮田大(チェロ)、シベリア生まれのパヴェル・コレスニコフ(ピアノ)の初共演が実現する。
そしてウィーン・フィル団員のへーデンボルク・直樹(チェロ)をはじめとする結成15年目の「アンサンブル・ラロ」は、ピアノ四重奏の王道と現代作品を配した挑戦的なプログラムに取り組むなど、豪華出演陣によってブルーローズの親密な空間が彩られる。
様々な時間帯で開催する多彩な楽器の組み合わせで、室内楽初心者から愛好家まで「室内楽がもっと好きになる」公演の数々に期待したい!
公演詳細は以下参照
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/feature/chamber2019/